コスモスの育て方を紹介!種まきの手順から日々のケア方法まで

コスモスの育て方を紹介!種まきの手順から日々のケア方法まで
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目次

ガーデニングの定番ともいえるコスモス(秋桜)。コスモスは鉢植え・プランター・地植えなど、さまざまな育て方で楽しめます。しかし、中には「コスモスの育て方がわからない」「どんな育て方をしたらきれいな花が咲くの?」と分からない方も多いでしょう。 そこで、本記事では、
  • コスモスの特徴
  • コスモスを育てる前の準備
  • コスモスの育て方の種類
  • コスモスの育て方のポイント
  • コスモスの増やし方
  • コスモスにつきやすい害虫やかかりやすい病気
などについて詳しく解説します。 本記事を読めば、コスモスの基本的な育て方がマスターできますよ。ぜひ本記事を参考に、コスモス栽培にチャレンジしてみてください。

コスモス(秋桜)はどんなお花なの?

育て方を確認する前に、まずはコスモス(秋桜)の特徴について見てみましょう。特徴や性質を知ることは、育て方のヒントにもなりますよ。

赤や白、ピンクなどさまざまな花の色があるのが特徴的

コスモスは赤・白・ピンクなど色とりどりの花を咲かせる植物です。品種改良によって、年々花の色数は増えています。豊富なカラーの中から自分の好きな品種を選べますよ。

コスモスは初心者でも育てやすいお花

コスモスは耐寒性は低いですが、他植物に比べて比較的丈夫なため、園芸初心者の方でも安心して栽培できます。後の項で解説する基本の育て方さえマスターすれば、元気で美しいコスモスに育てられますよ。

コスモスの基本情報

コスモスの基本情報は以下の通りです。
科・属名 キク科コスモス属
原産地 メキシコ
開花時期 6月~11月
花の色 赤・ピンク・オレンジ・黄・白・複色
別名 アキザクラ(秋桜)・オオハルシャギク(大春車菊)
コスモスは基本的に一年草に分類されます。ただし、品種によっては多年草のものもあるため、好みに合わせて選ぶと良いでしょう。基本的には日が短くなると開花する短日性の植物で、夏から秋にかけて花を咲かせるのがコスモスの特徴です。秋の定番の植物ですよね。しかし、近年では品種改良が進み、春に種まきをし夏に開花する種類も増えてきました。

コスモスの花言葉

コスモスには「調和」「謙虚」「乙女の純真」の3つの花言葉がつけられています。

調和

1つ目の花言葉は「調和」です。「調和」の由来は花名や花姿にあります。コスモスという名ははギリシャ語で「調和」や「秩序」を意味する「cosmos/kosmos」からきており、花名がそのまま花言葉にも反映されました。また、花びらがきれいに並ぶ調和がとれた花姿も、「調和」の由来だといわれています

謙虚

2つ目の花言葉は「謙虚」です。「調和」同様、優しい印象の花言葉ですよね。いつも謙虚に努力している方にコスモスを贈ってみるのも良いでしょう。

乙女の純真

3つ目の花言葉は「乙女の純真」です。純真とは「心がけがれていない状態」「邪心がない状態」「清らかな心」を意味します。コスモスの美しく繊細な印象からつけられた花言葉です。女性への贈り物にぴったりですね。

コスモスを育てるときの準備

コスモスは「種まき」もしくは「苗付け」で育て始めます。種まき・苗付けはコスモスの育て方の第一歩です。コスモスの美しい花を楽しむために、適切に準備しましょう。

種まきをして育てる場合

まずは、種まきからの育て方について解説します。

種まきの時期

コスモスの種まきは基本的に4月以降に行います。ただし、コスモスの発芽温度は15~20℃なため、この発芽温度をクリアしていれば3~7月の間に種まきが可能です。種まきから開花までは約3ヶ月なため、背丈の大きいコスモスに育てたければやや早めに、コンパクトに育てたければやや遅めに種まきすると良いでしょう。また、前述の通り、コスモスは品種改良が進められているため、品種ごとで開花時期が異なります。購入の際に袋の表記をよく確認して、適切なタイミングで種まきしましょう。

種まきの方法

種まきの方法は、プランターと直まきで若干異なります。 プランターに種まきする際は、まず鉢底ネットと鉢底石をセットし、その上に土を入れます。種まきは2~3cm間隔を空けて1~2列種をまく「筋まき」か、2~3粒を10~15cm間隔でまく「点まき」で行いましょう。種まき後は覆土をし、たっぷり湿らせます。この際種が動いてしまわないように霧吹きを使うと良いですよ。また、芽が出てきたら、約15cm間隔になるよう、適度に間引いてください。 一方、花壇などに直まきする際は、20~30cm間隔で点まきします。芽が育ってきたら2~3回に分けて間引きを行い、最終的に1箇所に1本生えている状態にしてください。

苗から育てる場合

次に、苗からの育て方について解説します。

苗付けの時期

苗付けは4月~9月に行います。お花屋さんには4月~6月ごろから小さな苗が並びますよ。「茎・葉の色が濃いこと」「ぐらつかないこと」「茎がよく分岐していること」「蕾がついていること」「鉢底から根が出ていないこと」を条件に苗を選ぶと、花付きの良いコスモスに育ちます。

苗の植え方

プランター植えと地植えの苗付けの方法を紹介します。 プランター植えでは、まず鉢底ネット・鉢底石を入れ、プランターの3分の1程度まで土を入れます。1つのプランターに植えらえる苗の数は、横幅65cmの一般的なプランターに対して3株が目安です。また、鉢植えの場合は5号鉢に2~3株と覚えておきましょう。適切な数の苗をセットし、土を足しましょう。苗植え後はたっぷり水やりしてください。 地植えの場合は、20~30cm間隔で根鉢がすべて埋まるほどの穴を掘り、苗をセットします。その後、土を被せ、たっぷり水やりしましょう。 コスモスは根を崩されるのを嫌う性質があります。そのため、プランター植え・地植えともに、根鉢を崩さないことを意識してください。

コスモスを育てる方法は2種類

コスモスの育て方は「鉢植え(プランター)」と「地植え」の2種類です。ここでは、それぞれの育て方について解説します。

鉢植え(プランター)

鉢植え(プランター)とは植物を鉢に入れて栽培する方法です。鉢植えなら、場所を選ばずに植物が楽しめますよ。しかし、地植えに比べて、水やりや施肥に気を遣う必要があります。

地植え

地植えとは鉢やプランターといった容器の中ではなく、庭や花壇に直接植えて植物を育てる方法です。地植えは庭植えと呼ばれることもあります。地植えの場合、鉢植えほど水やりを必要としません。また、鉢植えよりも植物を大きく育てられます。想定より大きくなってしまう可能性もあるため注意が必要です。

コスモス(秋桜)の育て方のポイント①:栽培場所

コスモス(秋桜)の育て方のポイントの1つ目は「栽培場所」です。ここでは、コスモスに適した栽培場所を紹介します。

日当たりがよく、風通しの良い場所を好む

コスモスは、日当たり・風通しが良い環境を好む植物です。屋外・室内問わず、十分な日光量と通気性が確保された場所で管理しましょう。

基本的に室内より屋外の方がおすすめ

コスモスの栽培には、基本的に室内より屋外をおすすめします。理由は過湿を嫌うコスモスを栽培する際、屋外の方が通気性を確保できるためです。しかし、前項でお伝えした通り、日当たりと風通しが良い環境を整えられるのであれば、室内でも十分に育てられますよ。

鉢植えの場合

鉢植えの場合は、ベランダや窓際などに置いてしっかり日光を当てつつ、通気性の良さを保ってください。もし遅く種まきしたのであれば霜が降りる可能性があるため、夜間だけ室内に移して管理してあげると良いでしょう

地植えの場合

地植えの場合は、1度植えてしまうと場所が変えられないため、植える前によく考えておく必要があります。風通しの良さ水はけの良さ日当たりの良さの3つをクリアした場所を選んでください。

コスモスの育て方のポイント②:水やり

コスモスの育て方のポイントの2つ目は「水やり」です。季節だけでなく、植え方によっても水やりの方法は異なります。以下で解説する内容を参考に、適切な水やりを心がけてください。

春〜夏の時期の水やり

鉢植えの場合、春~夏の生育期は土の表面が乾いたらたっぷりと水やりします。特に夏場は水切れに注意してください。一方、地植えの場合はほとんど水やりが必要ありませんが、植え付け直後や猛暑になる真夏は、乾燥状態に応じて水やりしましょう

冬の時期の水やり

コスモスは一年草なため、開花後の冬場は株が枯れてしまいます。よって、水やりは基本的に不要です。しかし、温暖な地域では冬まで開花が続くこともあります。その場合は、土の乾燥状態を見ながら水やりしてください。水の与えすぎにより、根腐れを起こさないよう注意しましょう。

コスモスの育て方のポイント③ 土

コスモスの育て方のポイントの3つ目は「」です。コスモスを含む植物の育成には、生育に適した土を用意することも大切になります。

水はけが良い土を好む

コスモスには水はけの良い土を選びましょう。もし鉢植え用に土をブレンドするなら、以下のような配合がおすすめです。
  • 赤玉土7:腐葉土3
  • 赤玉土5:腐葉土3:調整済みのピートモス2
  • 赤玉土6:腐葉土3:バーミキュライト1
一方、地植えの場合は、種まきや植え付けの1~2週間前に堆肥や腐葉土を混ぜて土づくりをしておきましょう。水はけをより良くしたい場合は、川砂やパーライトを混ぜ込むのがおすすめです。

市販の草花培養土でOK!

もし土の配合が手間だと感じる方は、市販の草花培養土でも十分です。草花培養土は草花が育つのに必要な栄養分がすでに含まれているため、手軽にコスモス栽培を始められますよ。

コスモスの育て方のポイント④:肥料

コスモスの育て方のポイントの4つ目は「肥料」です。肥料は与え方によっては植物のダメージとなるため、正しい施肥方法を覚えておく必要があります。

コスモスは基本的に肥料なくても十分に成長する

前項でもお伝えした通り、コスモスは丈夫な植物です。よって、基本的には肥料がなくても十分に成長します。ただし、種まき・植え付けの段階で、リン酸カリウムの割合が高い緩効性肥料を元肥として混ぜておくとより元気に育ちますよ。市販の草花培養土を使用する場合は、元肥は必要ありません。

コスモスの元気がなくなった時に肥料を与えると良い

葉色が悪くなるなど、コスモスの元気がなくなったときは肥料を与えて回復させましょう。特に鉢植えで育てる場合は栄養が流れてしまいがちなため、追肥で栄養を補います。

鉢植えの場合

鉢植えの場合は、効き目が早い液体肥料10日に1回与えてあげるのがおすすめです。規定の通り水で薄めて、水やり代わりに与えましょう。

地植えの場合

地植えのコスモスには、粒状や固形状の緩効性肥料を与えると良いでしょう。地植えの場合は肥料の与えすぎによって、想像以上に背丈が伸びてしまう恐れがあるため注意してください。元肥同様、リン酸・カリウムの割合が高いものを選ぶと茎が丈夫になり、花付きも良くなりますよ。

コスモスの増やし方【挿し木】

コスモスは「挿し木」によって株を増やせます。コスモスの育て方をマスターした方は、ぜひ挿し木にも挑戦してみてください。

挿し木とは?

挿し木とは植物の繁殖方法の1つです。植物の一部を切り取り土に植えることで、株を増やしていきます。種から育てるよりも成長が早いため、「またゼロから育てるのはちょっと…」という方や「新しく購入するまでもないな」という方におすすめです。

コスモスの挿し木の方法

コスモスの挿し木は6月~7月もしくは9月に行いましょう。まず茎の先端から3節程度の位置でカットします。このとき、水揚げしやすいよう、切り口は斜めにしておきましょう。切り取った茎から下の方の葉を取り除き、1時間ほど水に浸けて給水させます。その後、水はけの良い土に植えてください。発根までの2週間ほどは、土が乾燥しないようにこまめに水やりしましょう。

コスモスにつきやすい虫やかかりやすい病気

コスモスを栽培していると、害虫がついてしまったり病気になってしまったりすることがあります。ここでは、害虫や病気に侵されたときの対処法を確認してみましょう。

つきやすい虫について

コスモスにはアブラムシがよく寄ってきます。アブラムシの発生は、株が密集していることによる蒸れが原因です。まだアブラムシの数が少ない状態であれば、粘着テープで駆除できます。しかし、大量に発生してしまった場合は、薬剤を散布して徹底的に駆除しましょう。

かかりやすい病気について

コスモスはうどんこ病にかかってしまうことがあります。うどんこ病とは葉が粉をまぶしたような状態になる病気です。うどんこ病の原因は風通しと日当たりの悪さです。4月~11月に発生することが多く、特に9月~10月は多発傾向にあります。初期の段階では薬剤散布で解決できますが、症状が広がってしまうと切り取るしかなくなってしまいます。うどんこ病にかからないために、普段から葉が密集している部分をカットしたり、水やりの際に土にだけ水がかかるようにしたりして、多湿状態にならないよう手入れしましょう。

【豆知識】コスモスの品種を紹介

ここからは、種類豊富なコスモスの中からおすすめの品種を4つ紹介します。
  • キバナコスモス
  • チョコレートコスモス
  • コスモスソナタ
  • コスモスカップケーキ
ぜひお気に入りの1つを見つけてみてくださいね。

キバナコスモス

キバナコスモスは、一般的にコスモスとして知られている「コスモス・ビピンナツス」と並ぶコスモスの代表的品種です。名前の通り、もとは黄色系の花を咲かせる品種でした。しかし、品種改良によって赤色系品種「サンセット」が誕生し、その後も「ディアボロ」や「サニーレッド」など赤色系の花を咲かせる品種が増えていきました。ビピンナツスよりも小型で、幅広の葉をつけるのが特徴です。一重咲きもしくは半八重咲きの花を咲かせます。

チョコレートコスモス

チョコレートコスモスはチョコレートのような深い茶色の花を咲かせる品種です。また、名前の通り花からは甘い香りがするんだとか。基本的にコスモスは一年草に分類されますが、チョコレートコスモスは多年草です。そのため、毎年開花が楽しめますよ。残念ながらチョコレートコスモスの野生の原種は絶滅したといわれています。しかし、「キャラメル・チョコレート」や「ショコラ」などチョコレートコスモスに属する多くの品種が出回っているため、機会があれば手に入れてみてください。

コスモスソナタ

コスモスソナタは背丈が50~60cm程度のコンパクトな品種です。コスモスソナタの多くは鉢植えとして出回っています。早い時期に種まきしても背丈が大きくならず、倒れにくいためコスモスの中でも特に手入れが簡単な種類です。種まきから開花まではあっという間に生長しますが、花期も短いのがコスモスソナタの特徴です。花は一重咲きで、花色は白・ピンク・濃ピンクなどがあります。コスモスソナタは園芸初心者の方におすすめです。

コスモスカップケーキ

コスモスカップケーキは花弁がくっついて内向きに湾曲しているカップ咲きの品種です。花弁の縁に切れ込みが入り、まさにカップケーキ型のような咲き方をします。コスモスカップケーキには、「カップケーキホワイト」と「カップケーキブラッシュ」の2つがあります。カップケーキホワイトは100%でカップ咲きの花がつきますが、カップケーキブラッシュは50%程度普通咲きや二重咲きの花が混じるのが特徴です。珍しい花姿を楽しみたい方は、ぜひコスモスカップケーキを栽培してみてください。

コスモスの育て方を紹介!種まきの手順から日々のケア方法までのまとめ

コスモスの育て方について解説してきました。 以下では、改めて本記事の内容をまとめています。
  • コスモスは赤・白・ピンクなど花色が豊富な一年草の植物
  • コスモスは種まき・苗付けのいずれかで育て始める
  • コスモスの育て方は「鉢植え(プランター)」「地植え」の2種類
  • コスモスの育て方のポイントは「栽培場所」「水やり」「土」「肥料」
  • コスモスは挿し木で増やせる
  • コスモスにはアブラムシやうどんこ病の発生といったトラブルが起きやすい
  • コスモスの品種には「キバナコスモス」「チョコレートコスモス」「コスモスソナタ」「コスモスカップケーキ」などがある
コスモスは丈夫な植物で育て方も簡単なため、初心者の方向きの植物です。本記事で紹介した基本の育て方を参考に、ぜひお部屋のインテリアやお庭のガーデニングにコスモスを加えてみてくださいね。 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、ぜひご覧ください。