100均や園芸店など、様々な場所で観葉植物が販売されることが多くなりました。最近では小さめの観葉植物をお部屋に飾ることが流行するなど、時代を超えて観葉植物は愛されています。その中でも大変丈夫で育てやすく、太い幹が特徴的なガジュマルは人気が高い観葉植物です。しかし、ガジュマルが最終的にどこまで大きくなるのかを知っている方はあまり多くないのではないでしょうか。
今回は、
- ガジュマルはどのような植物なのか。
- ガジュマルが大きくなるためにはどのような育て方をすると良いか。
- ガジュマルを元気に育てるための基本的なお世話
について解説します。
この記事を読むことでガジュマルがどのような植物であるのかを知ることができるとともに、観葉植物としてガジュマルを大きくなるまで上手に育てる方法を知ることができます。初心者の方でも簡単に育てることができる観葉植物です。是非、ガジュマルの栽培に挑戦してみましょう。
ガジュマルって結構大きくなるんですか?

観葉植物は生き物です。そのためずっと同じ大きさ、形をしているわけではなく日々成長していきます。はじめは棚の上などに飾ることができる大きさであったとしても、机にはおけない大きさになることもあります。そのため、観葉植物を購入するときにはどれくらい大きくなるのかを知っておく必要があります。あとで困らないようにするためにも、ガジュマルがどれくらい大きくなるのかを確認しておきましょう。
答え:成長速度が速く、ぐんぐん成長します!
ガジュマルは成長速度が非常に速い植物です。成長期である夏にはたくさんの葉を開き、枝をぐんぐんと伸ばします。そのため、病気や害虫によって葉が枯れてしまったとしてもすぐに新しい葉が成長します。回復力が強く、多少弱っても適切な管理によって元気にすることができます。大きくなるまでにあまり時間を要さないため、変化を感じやすい植物です。その分愛着もわきますよ。
ガジュマルは初心者でも扱いやすい観葉植物
ガジュマルは先ほど紹介した通り回復力が強く、初心者でも育てやすい観葉植物です。基本的な育て方を理解することで、様々な環境に適応することができる観葉植物です。唯一注意する点を挙げるとしたら低温には弱い植物です。暖かい場所で育てましょう。
ガジュマルを大きくする方法やケア方法を徹底解説
ガジュマルをより大きくなるまで育てる方法や、日ごろのお手入れについて解説します。上手にガジュマルを育てるためには必要な知識となるためしっかりと確認しておきましょう。
観葉植物として育てるガジュマルはどこまで大きくなるのか?

観葉植物としてガジュマルを育てると、いったいどれくらいの大きさになるのでしょうか。100均では手のひらサイズのガジュマルをよく見かけます。しかし、最終的にはどこまで大きくなるのかを知っておくことで後で管理しきれなくなるといったことを防ぐことができます。
結論:数センチから数メートルのものまであります
大きなものでは数メートルにまで達するもの、小さなものでは机の上に置くことができる程度のものとさまざまな大きさのガジュマルが販売されています。特に10cm程度の大きさのガジュマルはとても人気が高く、園芸店以外でも販売されることが多い一般的なガジュマルです。反対に、大きなガジュマルは園芸店や専門店、ネットショップ探すとすぐに見つけることができます。
土栽培の場合は一般的に2mと言われている
土栽培で適切にガジュマルを育てると、最終的には2m程度の高さまで大きくなると言われています。成長に応じて植え替えや水やり、剪定といった作業を繰り返していくことで小さなガジュマルも大きく育てることができますよ。
ハイドロカルチャー栽培の場合は、成長が緩やかで大きくなることはあまりない
ハイドロカルチャー栽培の場合、土栽培よりも成長が緩やかです。そのため、できるだけコンパクトなサイズを維持したい場合にはハイドロカルチャーで育てることをおすすめします。特にガジュマルは成長速度が非常に速い観葉植物であるため、土栽培ではすぐに大きくなることが知られています。置き場所のスペースと相談して栽培方法を選ぶと良いでしょう。
実生苗や種から育てた株は大きくなることが多いと言われている
実生苗や種からガジュマルを育てると、挿し木のガジュマルよりもより大きくがっしりとした株に育つことが多いと言われています。特に、ガジュマル最大の特徴である気根とよばれる身体を支えるための器官が発達し、比較的すぐにガジュマルらしい樹形になりやすいです。しかし、挿し木から育てたガジュマルも時間をかけて育てることで幹を太くすることができるため気長に育てましょう。
ガジュマルをより大きくするときに重要なポイント

ガジュマルを大きくなるまで元気に育てたい時に大切なポイントを紹介します。このポイントは、ガジュマルを元気に育てるためにも重要なポイントとなるため確認すると良いでしょう。
【日光】【水分】【風通し】を徹底することが重要です
ガジュマルを育てる上で大切なことは日光、水分、風通しのバランスをとることです。一見難しそうに見えてしまうものの、小さな工夫や知識で生育に適した環境を作ることができます。
植え替えや剪定などのメンテナンスも忘れずに行うこと
ガジュマルは水やりなどの基本的なお手入れ以外にも、植え替えや剪定を成長に応じて行うことでより大きくすることができます。特に植え替えはガジュマルが大きくなるためだけでなく、健康に育てるためにも大切なお世話です。コツさえつかんでしまえば難しくないため挑戦してみましょう。
【基本】ガジュマルを大きくするためのケア方法

はじめに、基本的なガジュマルの育て方やケアについて解説します。大きくなるように育てるだけでなく、ガジュマルを枯らさないようにするためにも大変重要な内容となるため何回か繰り返して読んでも良いでしょう。
水やりは季節によって違うので注意が必要
ガジュマルの水やり方法は季節によって変える必要があります。1年の中でもガジュマルは暖かい時期が成長期、寒い時期には休眠期となり、それぞれの時期に適した水やりを行うと元気に育てることができます。
春~秋は土が乾いてからたっぷりと与える
春~秋は必ず土が乾燥したのを確認してから、鉢底から水が流れ出すまでたっぷりと水を与えましょう。流れ出すまでたっぷりと与えることで、土の中の老廃物や古い空気を押し出し新鮮な空気を土に供給することができます。
土が乾燥しないうちに水を与えてしまうと、根っこが呼吸できないことによって起こる根腐れと呼ばれる症状が現れてしまいます。
冬はわざと乾燥気味にするくらいで大丈夫!
冬はガジュマルの吸水量が減少するため控えめに与えるようにしましょう。目安として、土が乾燥してから2~3日後に与えると良いでしょう。ただし、一度に与える水の量は春~秋と変わらず鉢底から流れ出すまで与えるようにします。メリハリのある水やりを意識することで上手な水やりを行うことができますよ。
日当たり・風通しのよさを考えて置く場所を決めよう
ガジュマルは日光を好む観葉植物です。耐陰性はあるものの、大きくなるように育てるためにはある程度の日当たりが必要です。また、風通しが悪いところでは病気や害虫が発生しやすくなります。ガジュマルの病気や害虫はあまり多くないものの、小さな株や弱った株では発生してしまうことがあるため予防のためにも風通しの良い場所で管理を行いましょう。
室内での置き場所
室内でガジュマルを育てる時にはレースカーテン越しの日光が当たる明るい日陰に飾ると良いでしょう。ガジュマルにとって蛍光灯では光量が足りず、徒長してしまいひょろひょろとした樹形になってしまいます。明るい日陰で育てることが難しい場合は一週間に数時間日光浴の時間を確保すると良いでしょう。
風通しを良くするためにはこまめな換気を行うことが大切です。それ以外にも、台のようなものを使い高さをつけて飾ることでも風通しを良くすることができますよ。
屋外での置き場所
屋外でガジュマルを育てる時には直射日光を避けた木陰や遮光カーテンの下で育てるようにしましょう。特に夏の直射日光はガジュマルにとって強すぎます。直射日光が葉に当たると葉焼けしてしまい葉が枯れる原因になります。
土は水はけがいいものを使うこと
ガジュマルはどちらかというと乾燥した環境を好みます。そのため土は水はけがよいものを使用するようにしましょう。腐葉土や赤玉土、軽石を配合した土はガジュマルに適した土と言えます。
初心者の方は園芸店などで販売されている観葉植物の土を使用すると良いでしょう。肥料も最初から入っていることが多いため簡単に使用することができます。
肥料は生長期に与えると大きくなる
ガジュマルの成長期である5月~10月にかけて薄めた液体肥料などを与えると、生育が促進されガジュマルは大きくなります。しかし、成長期以外に肥料や栄養剤を与ええるとかえって弱る原因になるため注意しましょう。また、あまりにも高濃度な肥料もガジュマルが弱る原因になる他、カビが発生しやすくなるため避けるようにしましょう。
【応用】大きくなると植え替えや剪定を行って枝や幹に栄養を届けることが必要

ガジュマルがより大きくなるように、元気に育てるために必要となるお手入れについて解説します。このお手入れは1年に1度程度の間隔で行うお手入れです。しかし、ガジュマルにとってとても大切なお手入れになるため確認しておきましょう。
植え替えや剪定に適した時期やタイミング
植え替えを行うときには、適切な時期やタイミングを見計らうことがとても大切です。適切ではない時期の植え替えや剪定はガジュマルに大きな負担となり、最悪の場合は回復せず枯れてしまうことがあります。
5月~9月の暖かい時期に行うのがベスト
剪定や植え替えはガジュマルの成長期である5月~9月の間に行うようにしましょう。植え替えや剪定は水やりとは違い、ガジュマルにストレスを与えるお手入れです。そのため、できるかぎりガジュマルのダメージを軽減することがポイントになります。成長期であればガジュマルの回復速度も速く、植え替えや剪定の成功率を高めることができます。
植え替えと剪定を同時にするとガジュマルに負荷がかかる
植え替えと剪定は同時に行うとガジュマルに大きな負荷がかかってしまいます。大きなストレスによって回復までの時間が長くなるほか、弱ってしまう原因にもなります。まとめて一度に行いたい気持ちを抑えて、剪定後2週間程度間隔をあけてから植え替えを行うようにすると良いでしょう。
ガジュマルの植え替え方法
ガジュマルが大きくなると必要になる植え替えの方法をご紹介します。必要となる道具や手順など、初心者の方にも分かりやすいように解説していきます。
ガジュマルの植え替えに必要なもの
ガジュマルの植え替えに必要なものは以下の通りです。園芸店やネットショップで用意しておくと良いでしょう。
- 園芸用ハサミやナイフ
- ライターやアルコール消毒液
- 新しい鉢
- 土
- 鉢底石
- ブルーシート
- 竹串などの細い棒
- 移植ごて
ガジュマルの植え替え手順
- はじめに床にブルーシートを敷き汚れを防ぎましょう。特に大きなガジュマルの植え替えの時にはブルーシートが必須です。
- 新しい鉢に鉢底石を敷き、半分まで土を入れます。
- ガジュマルを鉢から優しく引き抜き、古い土を優しく落とします。
- ハサミやナイフをライターかアルコールで消毒し、黒ずんだ根っこを取り除きます。
- 新しい鉢にガジュマルを入れ、グラグラしないように移植ごてで土を入れていきます。
- 竹串などで土をならし、土が減ったらつぎ足します。
- ガジュマルの植え替えが完了しました。
ガジュマルの剪定方法
植え替えと同じように必要なものから手順まで初心者の方にも分かりやすいように解説します。
ガジュマルの剪定に必要なもの
ガジュマルの剪定に必要なものは以下の通りです。
- 園芸用ハサミやナイフ
- ライターやアルコール消毒液
- ブルーシート
ガジュマルの剪定方法
- はじめにブルーシートを敷き枝を集めやすいようにしておきましょう。大きなガジュマルを剪定するときには多くの枝や葉っぱが落ちます。あとで処分しやすくするためにも最初にブルーシートなどを敷きましょう。
- ライターやアルコール消毒液を用いてハサミやナイフを消毒します。
- ガジュマルを遠目で観察し、どのような樹形にしたいかをイメージします。
- 枯れた枝や病気になっている枝を切り落とします。
- 葉が密集している部分の枝を間引きます。根元から切り落としましょう。
- 伸びすぎてバランスが悪い枝も根元から切り落としましょう。
- 最後にもう一度全体を確認して気になる部分がないかを確認します。
- ガジュマルの剪定が完了しました。
ガジュマルを大きくするときによくある質問

ガジュマルについてよくある質問に答えていきます。気になる点や不安に思っていることが解決する可能性があるため確認しておきましょう。
Q. 観葉植物未経験者です。ガジュマルを育てたいのですが、100均でも売ってますか?
A, 季節によって販売されていることがあります。
100均では5月~8月の間であれば観葉植物が販売されていることがあります。しかし、寒くなると極端に入荷量が減るため、観葉植物を買うときには春から夏の間を狙うと良いでしょう。
Q. 植え替えや剪定で枝葉は大きくなっていますが、根が大きくなりません。どうやったら根が立派になりますか?
A, 肥料や水を少なめに管理しましょう。
十分に肥料や水がある環境ではガジュマルは気根を太くせず、葉っぱや枝をよく伸ばします。しかし、乾燥気味、低栄養気味に管理することでガジュマルは根をよく発達させます。
Q. ガジュマルを剪定しました。次は植え替えをしたいと思いますが。大きくなるまでどれくらいかかりますか?できるだけストレスを与えたくないです。
A, 剪定を行った時期によって変化します。
成長期の春に剪定を行うと、数か月後には以前と変わらない程度に葉が茂り始めます。しかし、冬前に剪定を行うと気温が低いためあまり枝や葉が伸びず、暖かかくなった来春から伸びるようになります。
ガジュマルってどこまで大きくなる?ケアのコツや注意点を徹底解説のまとめ
今回はガジュマルの大きさや大きくするための育て方について解説しました。
この記事のポイントは、
- ガジュマルは大きくなる観葉植物である。
- 大きくなるまで育てるためには適切な管理が必要。
- ガジュマルの育て方にはいくつかのコツがある。
です。
ガジュマルは成長速度が早く、すぐに大きくなる観葉植物です。正しい育て方をすることで、育てがいのある観葉植物でもあります。是非ガジュマルを大きくなるまで育てあげてみましょう。
最後にここまで読んでいただきありがとうございました。東京寿園ではガジュマル以外にも様々な観葉植物についての記事を掲載しています。是非ほかの記事も読んでみてくださいね。

この記事の執筆者長岡 孝樹
NFDフラワーデザイナー
社団法人日本フラワーデザイナー協会(NFD)デザイナー。「お花や観葉植物で日常を彩る」を実現するためにWebメディアTOKYO KOTOBUKIENを運営中。メディア運営だけでなく、Amazonや楽天にも自社商品を出店。フラワーデザイナーの知識を活かし自社商品の提案など幅広く行う。