皆さんはガジュマルをご存知でしょうか。ガジュマルは特徴的な幹を携えた縁起の良い観葉植物です。「神の宿る木」や「多幸の木」とも呼ばれており人気があります。
そんなガジュマルは、一般的に室内でも成長させれる観葉植物としても有名ですが、自分一人でどこまで元気なまま育てられるのか不安に感じる方もいるかと思います。
そこで今回は、
- ガジュマルを室内で育てるための基本的な育て方
- 室内でガジュマルを綺麗に保つコツや注意点
- 時期ごとの室内での置き場所、水やり
- ハイドロカルチャーでの育て方
について解説します。これからガジュマルを育てたいと考えている方や、既に育てている方も必見の内容となります。是非本記事を参考にして、ガジュマルを室内で長生きさせるための育て方を学びましょう。最後までご覧ください。
ガジュマルは室内で育てても大丈夫?

結論としては、ガジュマルを室内で育てても大丈夫です。暖かい地域で育つ樹木のため、室温が5℃以下にならないように置き場と育て方には注意しましょう。夏は元気に育ちますが、冬は冬越しできるのかがカギになります。室内だとしても冬は寒くなりますので置き場は重要になります。
観葉植物のガジュマルは大体が小さな室内サイズ
一般的に室内で育てるガジュマルは、10〜20cmほどの卓上サイズがほとんどになります。中には、1年で1m以上大きくなる個体もありますが、小さな室内サイズのまま長く育てられる個体がほとんどでしょう。
室内で育てるガジュマルはどこまで大きくなるのか
ガジュマルは日光に当たることですくすくと大きく育ちます。鉢植えでは育て方によっては1mほどまで育てることが出来るでしょう。しかし、鉢の大きさを小さなままにして植え替えを行うことで小さなサイズを保つことが出来ます。どこまで大きく育てるかは自分の理想の大きさを決めて植木鉢を剪定しましょう。
初心者でも簡単に育てられるが、綺麗に保つにはコツがある
綺麗に保つにはまず枯れないことが一番大切になります。葉が茶色くなったり落ちたりすると弱々しい姿になってしまいます。
枯れる原因で最も多いのが「根腐れ」です。根腐れは水のあげ過ぎで起きることが多いので、水やりは土が乾いていることを確認してから与えるように気をつけましょう。
ガジュマルを室内で楽しむための基本的な育て方

ガジュマルは暖かい環境で育つ樹木のため、基本的に室内でもその環境を作ってあげることが基本的な育て方になります。しかし、ただ暖かい環境を作るだけでは人によっては不十分な育て方となるかもしれません。ここでは、より詳しくガジュマルがよく育つ環境と基本的な育て方をご紹介します。
ガジュマルは冬が苦手なので冬越しが非常に肝心
冬はガジュマルを室内の暖かい場所へ移して育てましょう。ガジュマルは暖かい場所で育つ観葉植物のため、気温が低かったり冷たい風がある場所だと枯れてしまいます。そのため、出来るだけ日向に置いて暖かい場所で育てることが大切です。
①置き場所は【日光】【乾燥】【風通し】が重要
時期関係なく日光と乾燥させる時間を少なくすることが大切になります。風通しも重要ですが、冬は寒すぎて逆に寒さで弱ってしまうこともありますので気をつけましょう。
②水やりは室内であっても夏・冬で違う
水のあげ過ぎはよくありませんが、少な過ぎても元気はなくなるでしょう。そのため、夏と冬で水やりの頻度が異なることを確認してください。夏は土が乾いたタイミングを見てたっぷりと水やりを行いましょう。生育期であるため大きくなるでしょう。冬は土が乾いてから2、3日後に水やりを行いましょう。乾いてすぐに水を与えると根腐れを起こしてしまう可能性があります。
③植え替えや剪定を行って十分に栄養を行き渡らせる
植え替えや剪定を行わずに育てると枝や葉がどんどん伸びてしまい、水分や養分が全体に行き渡らなくなることがあります。そのため、植え替えや剪定を行っていただきたいのですが、冬に行うと枯れてしまうので春から夏に行いましょう。
室内でガジュマルを綺麗に保つコツや注意点

ガジュマルを室内で綺麗な状態に保つための育て方として、注意すべき点があります。ガジュマルは室内でも育てやすい観葉植物ではありますが、室内だからこその難しさもあるでしょう。一つずつ解説します。
直射日光で葉焼けを起こすことがある
室内でも強い日差しを長時間浴びると葉の色が茶色くなったり、色素が抜けて白っぽくなったりします。この葉焼けを防ぐ方法として、直射日光が強い場合はカーテンで光を遮断することが求められますし、葉焼けして変色してしまった葉の部分は切り落とすようにしましょう。
室内では日光不足に注意すること
室内で育てる中で、日光があまり当たらないと葉の状態が悪くなり、枝が間延びしてしまいます。それにより見栄えやバランスが悪くなってしまいます。ガジュマルは日当たりの良い環境を好むため、なるべく明るい場所に置きましょう。
病気や虫によって枯れることがある
病害虫により枯れてしまうこともあります。対処法としては定期的に葉の裏を確認することや、葉水(葉に水を吹きかけること)が効果を成しますので、怠らないようにしましょう。
時期ごとのガジュマルの室内での置き場所

ガジュマルは室内でも育てやすいとされていますが、室内では外より日光が少ないこともあったり、室温が低すぎることで元気がなくなってしまう可能性があります。しかし、時期ごとに置き場所を変えてあげることで、大きく成長することができ、冬も安全に越すことが出来ます。
基本的には【日光】【気温】【風通し】がポイント
ガジュマルの元気な育て方として、「日光」「気温」「風通し」の3つがとても重要なポイントになります。このバランスが乱れててしまうと生長が鈍くなってしまいますので、時期ごとに意識した育て方を心がけましょう。
ガジュマルの夏場の室内での置き場所
ガジュマルは日陰でも育ちますが、日の光に当てた方が丈夫に育ちます。置き場所としては、レースカーテン越しの半日陰がベストであり、午前中の柔らかな日差しがとてもおすすめです。
ガジュマルの冬場の室内での置き場所
ガジュマルは寒さに弱いため、冬場は室内の暖かい場所に置くと良いです。5℃以下になると枯れてしまう可能性が高くなりますので、日向などの暖かい場所に移動させましょう。窓辺に飾るととてもインテリアとして栄えるので素敵ですが、夜間は冷え込むため、ガジュマルが冬越し出来なくなる可能性があります。注意しましょう。
時期ごとのガジュマルの室内での水やり方法

ガジュマルの水やり方法は時期ごとに2パターンあります。主に夏場と冬場で分かれますので、もし季節によって水やり方法を変えていない方がいましたら、本記事を参考にしてください。
水やり頻度は【土が乾いてから】が基本
水やり頻度は、基本は土が乾いたタイミングで与えると良いです。乾く前に水を与えてしまうと根腐れの恐れがありますので注意しましょう。
ガジュマルの夏場の室内での水やり方法
夏場は上記に記したタイミングでOKです。一つ注意するとしたら、夏場の日中に水やりをすると、気温が高い場合に茹ってしまうので最悪枯れてしまいます。
ガジュマルの冬場の室内での水やり方法
夏場とは違い、土が乾いてから3、4日経ってから水やりをすることをおすすめします。冬場は給水力が弱まっていることから、水のあげすぎは根腐れの原因になり、冬越しができなくなるので注意しましょう。
冬場は葉水を行うとガジュマルの成長に効果的
葉水とは、霧吹きを使用して葉っぱに水を吹きかけることを言います。観葉植物の葉っぱに水を与える手法であり、根からだけなく、葉に水分を与えることで植物を元気な状態に保つことができます。
冬場は湿度が下がるのと同時に、お部屋の中のエアコンの風により葉が乾燥してしまいます。乾燥はガジュマルを枯らせる原因になるので、水分補給の意を兼ねて葉水をし、葉や幹を潤わせ、健康な状態にしてあげるように心がけましょう。
【応用編】ガジュマルを室内で育てるならハイドロカルチャー栽培が便利!

室内での育て方であれば、土ではなくハイドロカルチャーを用いても良いかもしれません。土の栽培より難易度が高いとされていますが、本記事の内容を丁寧に行うことで初心者でもうまく育てることが出来ます。以下で具体的に解説します。
ハイドロカルチャーってどんな方法ですか?
ハイドロカルチャーとは、ハイドロボールという人工的なビーズの中に植物を植える育て方になります。ビーズ自体に栄養はないですが、液体肥料を入れることでビーズでも育てることが出来ますし、土より清潔に育てられると言われています。
ハイドロカルチャー栽培のメリット
なぜハイドロカルチャーでの育て方を推奨しているのかを、メリットを確認して把握しましょう。あなたもハイドロカルチャーで育てる選択肢が生まれるでしょう。
①土を使わないので清潔で汚れにくい
土ではないことで手で触っても汚れないですし、植え替えの時も清潔に最後まで行えるでしょう。土を使わないためクリアな見た目が清潔感を産んでいます。
②虫が発生しにくい
人口のハイドロボールで栽培するため、匂いがほとんどなく虫が発生することもありません。夏でも清潔に管理できるので室内で育てる場合には適した手法だと言えます。
ハイドロカルチャーの植え替えに必要なもの
ハイドロカルチャーへの植え替えに必要なものは以下の通りです。ハイドロボールを使う時は、根腐れ防止剤としての用途でゼオライトを敷くのもおすすめです。
- ハイドロボールやゼオライト
- 根腐れ防止剤
- 穴の空いていない容器(ガラスや透明のプラスチックなどがおすすめ)
- 根を洗う容器と水
ハイドロカルチャーの植え替え手順
ハイドロボールを使う場合は、最初に軽く洗浄しておくと容器に入れた時に水が濁らずに済みます。
- ガジュマルの土を払い落とし、根を露出させて軽く水で洗い流す。
- 容器の底に、薄く根腐れ防止剤を入れる(底が見えないくらいの量)
- 容器を安定させるためにハイドロボールなどを容器の3分の1程度入れる。
- ガジュマルを容器の真ん中に置いて、周りをハイドロボールなどで表面まで埋めていく。
- 最後に水を入れる。
ハイドロカルチャー栽培で注意するべきこと
ハイドロカルチャーでの育て方では注意すべきことがあります。注意点を確認し、枯らさないようにしましょう。
水の与えすぎによる根腐れには注意が必要
一番注意が必要なのは、水の与え過ぎになります。土で育てるのとは違い、余計な水が下の穴から出るわけではないので、水を入れすぎると溜まってしまいます。それが、根腐れやカビが発生する原因になります。
水やりと一緒に液体肥料も与えてみる
ハイドロカルチャー用の液体肥料があります。ビーズには栄養が含まれていないため、肥料で栄養を与えないと枯れてしまいます。与え過ぎは枯れてしまうので、水と同じように適切な量を守って与えましょう。
おすすめのハイドロカルチャーのガジュマル

丸いシルエットの幹が可愛いガジュマルはコンパクトなものが多く、お部屋のどこでも置ける人気の観葉植物です。また、ガジュマルは幸福の木と呼ばれ、上手な育て方であれば100年も生きる植物です。そのガジュマルをハイドロカルチャーでオシャレなインテリアとしても楽しめるようにしました。清潔で害虫がつきにくいハイドロカルチャーは初心者の方でも簡単に育てられます。
商品名 | ガジュマル |
---|---|
価格 | 3480円 |
特徴 | 高いインテリア性、ハイドロカルチャー仕様 |
ガジュマルの室内での育て方に関してよくある質問

ここでは、ガジュマルの室内での育て方についてよくある質問の回答を用意しました。あなたのガジュマルを元気に長く育てられるように、事前に知っておいて損はない回答となっています。順番に見ていきましょう。
Q. ガジュマルの落ちる葉をよく見ると、斑点がたくさんありました。これは何かの病気ですか?
A,黒い斑点は「黒星病」か「葉焼け」、白い斑点は害虫が原因の可能性が高いです。
どちらにしても早急な対処が必要となります。基本的に健康であれば、室内で育てている観葉植物の葉が枯れることや落ちることは少ないです。そのような場合は、落ちる葉だけでなく、落ちていない葉にも病気などの不調が見られる場合がほとんどですので、適切な対処を行いましょう。
Q. ガジュマルを育てていますが、幹のところに白い粉が付いています。これは何か病気ですか?
A,白い粉は病気ではなく、カビの可能性があります。
カビは栄養素があり、湿っている環境下で発生しやすいです。その白い粉は水が乾かないことで発生してしまったと考えられます。水やりの際に土、もしくはハイドロカルチャーが乾いた状態を確認してから水やりを行っていますか。今一度、自分の水やりをはじめとした育て方を確認しましょう。
Q. ガジュマルの植え替えは冬場でも室内が暖かければやっても大丈夫ですか?
A,おすすめしません。
生育期である5〜6月に行うのがベストです。植え替え自体が植物に負担のかかる作業ですので、植え替えたダメージを修復できる期間が生育期になります。それ以外の時期だとダメージが修復できずに枯れてしまう可能性が高くなります。
ガジュマルの室内での育て方を徹底解説!注意点や具体的なケア方法までのまとめ
いかかでしたか。今回は、
- ガジュマルを室内で育てるための基本的な育て方
- 室内でガジュマルを綺麗に保つコツや注意点
- 時期ごとの室内での置き場所、水やり
- ハイドロカルチャーでの育て方
について解説しました。これからガジュマルを育てたいと考えている方や、既に育てている方は、本記事を参考にしてガジュマルを室内で長生きさせましょう。ルールを守って正しい育て方を行えば長くガジュマルを楽しむことが出来るでしょう。
最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。

この記事の執筆者長岡 孝樹
NFDフラワーデザイナー
社団法人日本フラワーデザイナー協会(NFD)デザイナー。「お花や観葉植物で日常を彩る」を実現するためにWebメディアTOKYO KOTOBUKIENを運営中。メディア運営だけでなく、Amazonや楽天にも自社商品を出店。フラワーデザイナーの知識を活かし自社商品の提案など幅広く行う。