皆様は多肉植物をご存知でしょうか。「多肉植物」とは、葉や茎、根に水分をためられる、多肉質の植物のことを言い、南アフリカや南米など、雨の少ない地帯が主な原産地です。個性豊かで可愛らしい見た目のものが多く、丸みのあるぷくぷくとした形は眺めていると、不思議と心が癒されますよね。
そんな多肉植物ですが、実はなんと、ご自宅でもかんたんに増やすことができるのです。確かに、多肉植物ではない観葉植物であれば「葉挿しや挿し木などで増やすことは知っているよ」という方は多いかと思いますが、実はそれ、多肉植物でも同様に増やせるのです!驚きではありませんか?
今回の記事では、
- 多肉植物を増やす方法や基礎知識
- どうやって多肉植物を増やすの?3つの方法を徹底解説!
- 多肉植物の種類によって増やし方を選びましょう。3つの増やし方に最適な、様々な種類の多肉植物をご紹介
- 多肉植物を増やした後のケア方法
- 多肉植物の増やし方に関する質問
について徹底解説していきます。
「多肉植物の増やし方」を、もうすぐ来る暖かい植物たちの成長期の前に知っていれば、「今年こそ多肉植物を増やしたい!」といった方には非常に役に立つお話だと思いますので、ぜひ最後までご覧ください。
多肉植物を増やすのは大変なの?

ではでは、お話に入っていきます。そもそも、「多肉植物を増やせるとは言ったものの、実際に増やすのは大変なのでしょ?」とお考えの方が多いかと思います。そんな方のために、まずは結論から申し上げましょう!
結論:多肉植物初心者でも簡単に増やせる
結論、多肉植物は初心者の方でも簡単に増やすことができます。
と、お聞きになっても、「まさか!どうやってあの多肉植物を増やすの?想像できない!」と思われる方もいるかもしれません。実は、かくいう私も、多肉植物を簡単に増やせるということを知るまで、「まさか、自分で増やせるはずがない!」と考えていましたから、、。ということで、ぜひご安心いただければと思います。
多肉植物の中には成長が早いものが多い
まず多肉植物というのはを持たれている方も多いかと思いますが、、「なかなか成長しないイメージ」を持たれている方も少なくないかと思いますが、種類によっては多肉植物でも成長の早いものが実は多くいるのです。
そのため、しっかりと事前によく成長する品種なのか、はたまたそうではないのかを知っていれば、安心して育てることができますし、増やすこともまた容易にできるというわけです。
増やし方のコツやその後のケア方法まで徹底解説!
さて、そこでここからは、多肉植物を増やすには具体的どのようなことをすれば良いのか、また、増やした後はどんなケアや管理をすればより元気に育ってくれるのかなど、惜しみなく徹底解説していきます!
もうすでに多肉植物を育てている方にも、これから育てようとお考えの方にも役に立てるようなお話をしていきますので、ぜひ最後までご覧いただければと思います。
【知っておく】多肉植物を増やす際の基礎知識

まずは、多肉植物を増やす際に前もって知っておくと便利な基礎知識について、お話していきます。実際に増やしていくとなった場合に、このことを知っているかいないかで、その後の結果や、多肉植物の母体のダメージを最低限に減らすことができるでしょう。
どの増やし方も必ず多肉植物の成長期に行う
ここから、多肉植物をどんな増やし方をするとしても必ず成長期に合わせて行うようにしましょう。
多肉植物はよくある観葉植物とは違い、暖かい時期だけが成長期とは限りません。品種によっては春や秋が成長期のものもあれば、冬に迎えるものもいます。そのため、多肉植物を増やす際には必ず、「いつが成長期なのか」を事前に知っておくことが良いでしょう。
夏型の多肉植物の場合の時期
まず、成長期が夏の多肉植物は、アガベなどがいます。寒い冬を苦手とするので、増やす際は夏が近づく暖かい時期がいいでしょう。とはいえ、真夏は湿度が高く水やりのタイミングが難しいです。暑すぎるときは、できるだけ水やりは避けたほうがいいでしょう。
冬型の多肉植物の場合の時期
成長期が冬の多肉植物は、黒法師や夕映えなどのアオエニウム属です。冬が成長期となり、よくある観葉植物にはなかなか考えにくいものです。そして、夏は休眠期にあたります。増やすときは秋の終わりの11月頃がおすすめです。冬型は、ほかにもエケベリアやグラプト系にも冬型があります。
春・秋型の多肉植物の場合の時期
成長期が春秋型の多肉植物は、セダムやエケベリアに多いです。増やすなら、その時期になってすぐの、春なら4月頃、秋なら9月頃に増やすのがおすすめになります。成長期の間に根付かせるのが、うまく増やすポイントです。
多肉植物を切る場合は切り口が乾いてから行う
「葉挿しや挿し木に失敗する」「株分けしたけど根付かない」など、多肉植物を増やす際に失敗してしまう人の多くの人は、行うタイミングや行う場所など、どこかしらに原因があります。特に発根するまではできるだけ水やりを控え、明るい日陰で見守ることが大切です。
また、増やす際、多肉植物を切る時は切り口を必ず乾燥させることが大切です。これは切り傷ができた状態と同じで、しばらくすると切り傷のところにかさぶたができます。多肉植物も同様にかさぶたが発生し、かさぶたができると細菌の侵入を防ぐことが可能です。
多肉植物のおすすめの増やし方3選

さて、多肉植物を増やすのは大前提にしっかりと基礎的な知識を知っていれば、誰でも簡単に増やすことができるということが分かりましたよね。
ここからは、多肉植物を具体的にどうやって増やしていくのかについて、代表的な3つの方法についてお話ししていきます。
この方法を知ることができれば、あなたが育てている多肉植物が成長期であれば、今すぐにご自宅で増やすことができますよ。ぜひ3つの方法をチェックしてみてください。
増やし方①:葉挿し
1つ目に、葉挿しです。葉挿しとは、多肉植物の葉から発根させて子株から増やしていく方法です。
これから紹介する挿し木や株分けは、ほかの観葉植物でも見られる増やし方の方法ですが、葉挿しは多肉植物ならではの増やし方と言えます。多肉植物は葉の中に養分を多く蓄えているので、葉だけでもそこから根を生やして増えていきますよ。また、葉挿しは根を出すところから始まるため、下の挿し木よりも時間がかかってしまうのも特徴です。
増やし方②:挿し木
2つ目は、挿し木です。挿し木とは、多肉植物の茎をカットして増やしていく方法になります。カットする位置や土への置き方が変わると、茎伏せや根伏せと呼び名が変わります。挿し木は、葉挿しよりも成長が早いのが特徴です。そのため、「成長期の季節ギリギリだから、なるべく早く育ってほしい」という方にはお勧めな増やし方です。
増やし方③:株分け
3つ目は、株分けです。多肉植物の株分けは、生育中に出てくる子株を分けることで増やす方法です。株分けするときの注意点は、子株が小さすぎると育ちにくいという点です。なるべくある程度の大きさに育った子株を株分けするのが、増やす成功のコツといえます。
また、植え替えと同じタイミングで作業すると株への負担も少なくすませることができます。
多肉植物の増やし方①【葉挿し編】

それではまずは、葉挿しで多肉植物を増やす方法について、ここから丁寧に解説していきます。初心者の方であれば、葉挿しをご存知のない方もいるかと思いますが、葉挿しは多肉植物のみならず、他の観葉植物を増やす際にも王道の増やし方です。やることも非常に簡単で、初心者の方でも簡単にすることができますよ。まずは多肉植物を葉挿しで増やす際に必要なものについてです。
多肉植物を葉挿しで増やすのに必要なもの
- 葉
- 土を入れられるバットや容器
- 乾いた土
多肉植物を葉挿しで増やす手順
- まず、多肉植物の葉を用意します。すでに取れてしまっている葉であれば、そのまま利用することもできます。元気な苗から葉を取る場合は、お水をあげた直後の苗ではなく、すこし乾燥させた状態にしてからにすると、葉が取れ易くなります。取る時は葉をしっかり持ち、左右に動かして丁寧にとります。
- 乾いた土をバットや容器の上に平らにひろげ、土をならしましょう。
- 1で用意した多肉の葉を1枚ずつ並べていきます。葉の向きはうつぶせの状態ではなく、仰向けの状態で置いてください。葉挿しというだけに、「土に挿すのか」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、乾いた土の上に、置いておくだけで根が出てきますよ!葉の根もとの部分を土に挿してしまうと、せっかく根が出てきたのに、子供が土の上に出てこれない事がありますので、ご注意ください。
多肉植物の増やし方②【挿し木編】

2つ目は挿し木です。挿し木にて増やす方法も、先ほどの葉挿し同様に王道のやり方で、初心者の方でもやりやすい方法です。特に、多肉植物が育ち過ぎてしまって、間引きたい時などに、挿し木をすれば、生育環境も良くなり、お気に入りの多肉植物も増えるという一石二鳥ですよ。
多肉植物を挿し木で増やすのに必要なもの
- 挿し木にしたい苗
- 清潔なハサミ
- ペットボトル
- 植えるための鉢
- 多肉植物用の培養土
多肉植物を挿し木で増やす手順
- 挿し木用の茎葉をカットしましょう。カットする茎の位置は、長さが3~5cmほどになるようにしましょう。また、葉の養分を活用して発根を促すので、葉もしっかり残すようにしてください。
- 挿し穂の切り口を乾燥させましょう。挿し木用に切った茎葉(挿し穂)の切り口部分を乾かすため、葉の部分を支えにして切り口が空気に接せられる容器に挿し、明るい日陰におきます。ペットボトル上部3分の1を切り、穴を適度にあけ、飲み口に挿し穂を挿すといいでしょう。小瓶なども使えます
- 発根したら植え付けをしましょう。根が数本出てきたら、多肉植物用の培養土を入れた鉢へ、植え付けてください。初めは少しだけ水を与えて環境に慣らしましょう。環境に慣れはじめたら、いつもどおりのペースで水やりしてください。
多肉植物の増やし方③【株分け編】

さて、最後にご紹介するのが株分けです。株分けは、今育てている多肉植物の子株がある程度育ってきていないとできない増やし方になります。小さすぎる子株であると育ちにくいため、ある程度大きくなったものだけを株分けすることで成功しやすくなりますよ。
多肉植物を株分けで増やすのに必要なもの
- 株分けしたい苗
- ピンセット
- 植えるための鉢
- 多肉植物用の培養土
- 鉢底石、鉢底ネット
多肉植物を株分けで増やす手順
- 子株が生えている親株を鉢から丁寧に抜き取りましょう。親株の根本を片手に、もう一方の手で鉢を持って、鉢側の手だけ動かすようにゆっくりと引き抜いていきます。
- 根鉢を優しくほぐしましょう。引き抜いた親株の根鉢をほぐして、根まわりの土を7〜8割ほど落とします。
- 子株を引き離しましょう。片手に子株、もう一方の手に親株を持って、引き離していきます。なかなか分けられない場合は、清潔なハサミで根ごと切りましょう。子株が小さいときはピンセットなどもうまく活用してください。
- 新しい鉢の準備をしましょう。新しい鉢に鉢底ネット・鉢底石を敷き詰めて、多肉植物用の土を6〜7割ほどいれて、子株を入れて完成です。
多肉植物によって増やし方を選ぶことが重要
ここまでは、どの多肉植物にも共通する一般的な増やし方3選についてお話ししてきましたが、いかがだったでしょうか?ここからは、数多くある多肉植物の種類によって、増やし方を選ぶことが重要だというお話をしていきます。
今お手持ちの多肉植物がある方も、これから多肉植物を購入される方も、「この多肉植物を増やすには、どの増やし方がいいのだろう?」をしっかりとクリアできれば、より簡単に増やすことができますよ。
葉挿しに向いている多肉植物
まずは、葉挿しに向いている多肉植物の特徴についてひとつずつお話ししていきます。どんな多肉植物であろうと、葉挿しをする葉は必ず元気な葉にしましょう。水が抜けきっているようなカラカラな葉は控えましょうね。
エケベリア
エケベリアの原産地はメキシコ・中米で成長期は春と秋です。国内でも新しい品種が交配種からによって続々と作出されていることから、エケベリアを集める愛好会も多い人気の多肉植物です。サイズは直径2〜3cm程度の小さななものから、30〜40cmまで育つ大型のものまであります。花のような見た目で美しい印象で、アレンジメントや贈り物、装花にも取り入れられています。
アドロミスクス
アドロミスクスはベンケイソウ科アドロミスクス属の春秋に成長期の多肉植物です。小さいものが多く成長もゆっくりです。葉の形や模様も多くあり、種類は豊富で人気です。葉が取れやすいので葉挿しで簡単に増やせます。高温多湿が苦手なので、下手に水を与えることで蒸れて株が痛んだり、根腐れを起こしやすくなりますので気を付けましょう。
セダム
セダムは日本原産の種類で、ベンケイソウ科セダム属の多肉植物です。成長期は春と秋。小さな葉を連ねて成長するものから、エケベリアに似た花のような美しい見た目をした種類もあります。非常に耐久性があり、庭のグランドカバーに使われることもあるほどです。
カランコエ
カランコエは花を楽しむ人も多いのですが、葉が柔らかい毛に覆われていたり、模様が入っていたりと葉も個性的で好きな人は好きな素敵な多肉植物です。カランコエは強い植物ですので、挿し木・葉挿し・株分けで容易に殖やすことができます。
クラッスラ
クラッスラは、ベンケイソウ科クラッスラ属の多肉植物で、3~4cmの小型から数m近くにもなる大型種まであり、種類はとにかく豊富であることが知られています。大きさだけでなく形も様々で、幾何学模様に見えるものやユニークな形の種類もあるので集めることが好きな方にはハマってしまう人も多い多肉植物です。
ハオルシア
ハオルチアはツルボラン科ハオルチア属で、南アフリカが原産になります。葉先や上部にある透明部分のことを「窓」と呼び、その窓から光を取り込みます。葉挿しの他に子株が出たら、株分けでも増やせます。
パキフィツム
パキフィツムは春秋が成長期の多肉植物で、メキシコが原産になります。もっちりと肉厚な葉をしたパキフィツムは、葉の表面は薄い白い粉で覆われています。粉は触れるととれてしまう繊細なものです。植え替えなどの作業時は目立たない部分を触るようにするとよいです。
挿し木に向いている多肉植物
次は挿し木に向いている多肉植物をご紹介します。挿し木は鉢の中で成長して伸びすぎてしまった脇芽が伸びたタイミングなどに行うと、鉢の生育環境も良くできて一石二鳥です。
アオエニウム
アオエニウムは、北アフリカなど穏やかな気候の地域に自生し、多くは茎の先にロゼット状の葉が展開します。その姿はまるで花が咲いているよう。上に伸びて成長していきます。種類では葉が黒い「黒法師(くろほうし)」やサンバーストなどが人気です。
コチレドン
コチレドンはベンケイソウ科コチレドン属の多肉植物です。夏型種と春秋型種類があり、産毛で覆われているもの、白い粉で覆われているものなどさまざまあります。小ぶりの品種から、葉の大きさが手のひらサイズにもなる種類もあります。
乙女心
乙女心は、ベンケイソウ科セダム属の多肉植物です。乙女心は日差しの好きな多肉です。1年を通して日照のある場所で育ててあげましょう。乙女心は日光に浴びていないと、茎が長く伸びてヒョロヒョロになる可能性が高くなります。
八千代
八千代は、ベンケイソウ科セダム属の多肉植物です。八千代は葉っぱは黄緑色をしており、葉先は黄色です。粉はほどんど付いておらず、形は細長く筒状に茎についているのが特徴です。茎は上へと成長していきます。高温多湿に弱く、夏に傷んだ葉っぱが秋に落ちてしまう事があります。
熊童子
熊童子(くまどうじ)は、産毛に覆われた肉厚な葉っぱと、先端のギザギザした部分が爪のように見えることから、まるで熊の手のような可愛らしい見た目が人気の熊童子です。花はオレンジ色のベル型の花が咲きます。
株分けに向いている多肉植物
最後は、株分けに向いている多肉植物をご紹介します。株分けをするには、子株を外して分けますが、 この時、無理に取るのではなくやさしく取り外します。 親株は古い根を整理してから植え、子株も新しい土に植えます。鉢のサイズが大き過ぎないようにしてください。
エケベリア
エケベリアの原産地はメキシコ・中米で成長期は春と秋です。国内でも新しい品種が交配種からによって続々と作出されていることから、エケベリアを集める愛好会も多い人気の多肉植物です。サイズは直径2〜3cm程度の小さななものから、30〜40cmまで育つ大型のものまであります。花のような見た目で美しい印象で、アレンジメントや贈り物、装花にも取り入れられています。
ハオルシア
ハオルシアはツルボラン科ハオルシア属で、南アフリカが原産になります。葉先や上部にある透明部分のことを「窓」と呼び、その窓から光を取り込みます。葉挿しの他に子株が出たら、株分けでも増やせます。
センペルビウム
センペルビウムはベンケイソウ科センペルビウム属の多肉植物です。成長期は春秋型とされ、ラテン語で「永遠に」(semper)「生きている」(vivum)が名前の由来です。親株からランナーが伸び、その先に子株をつけながら成長するため、株分けに向いています。
アカベ
アカベは、メキシコを中心にアメリカ大陸全体に分布している多肉植物です。その品種は300種類以上もあると言われています。先の尖った葉がロゼット状に広がります。直径5cm程度の小さなものから5mを超すような大きなものまでサイズも様々です。耐寒性があり品種によっては屋外で越冬可能です。
【ケア方法】多肉植物を増やした後の管理方法
ここまで、多肉植物によって、適した増やし方があり、それにはどんな多肉植物がいいのか、種類をお話ししてきました。初心者の方でも難しくなく簡単に増やすことができますよ。そこで、実際に多肉植物を増やすことができたらどんなケアをすれば良いか悩まれる方もいるかと思いましたので、ここからは多肉植物が増えたらやるといいおすすめの管理方法についてお話ししていきます。
日光を適度に当てること
部屋の中はどうしても屋外に比べると日光が不足しがちです。窓辺など日当たりの良い場所を選んで配置するようにしましょう。日光が不足するとひょろひょろと細長く育ってしまい、見た目も悪くなってしまいます。
風通しがいい状態にしておくこと
多肉植物は高温多湿な環境が苦手です。高温多湿な環境を避けるため、なるべく風通しの良い場所で育てましょう。風通しが悪い状態で放置すると、湿度が高くなるだけでなくカイガラムシなどの病害虫が発生しやすくなります。定期的に換気したり、サーキュレーターを使用するなどにより室内の空気が澱まないように管理すること大切です。
水やりは季節ごとに変える
水は与えすぎてしまうと、根が腐って枯れてしまい元気に育たなくなることはよくあります。こうした失敗を避けるには、水やりは季節によって変えることをお勧めします。どの季節で、どのような方法で水やりをすればよいのでしょうか。
春・夏は土が乾いてから与える
大前提に多肉植物には、成長期と休眠期があり、それは種類によっても変わります。そのため、今お手持ちの多肉植物が、成長期なのか、休眠期なのかを知る必要があります。
そして、春・夏は、土が乾いたらを目安に水を与えましょう。水をあげすぎると根腐れの原因にもなるので、加減を見て与えてください。
秋・冬は断水して乾燥気味にする
また、秋・冬は、断水して、土を乾燥状態にしてください。原産国が乾燥地帯である多肉植物の多くは、もとより乾燥を好みます。そのため、特に寒くなる時期は、乾燥気味にしてください。
【応用テク】多肉植物を増やした後にいろいろアレンジできる!

ここからは、増やした多肉植物でできるアレンジについてお話ししていきます。多肉植物は丈夫で可愛らしくサイズもコンパクトであるため、アレンジの方法も豊富にありますよ。
多肉植物は寄せ植えをして楽しむ!
多肉植物を寄せ植えにしてみるのは、とてもおしゃれでかわいいです。お皿やお好きな容器にお好きな多肉植物を植えることで、世界に一つだけのアレンジを作ることができます。
テラリウムを作ってみても楽しい!
テラリウムとは、ガラスの水槽や透明な容器で栽培することを言います。テラリウムを美しくする最大のコツは、綺麗な容器、植物、砂利、石を選ぶことです。特に容器が美しく見栄えのあるものであれば、なおさら綺麗に仕上がります。増やした多肉植物をランダムに置くのも良いですが、インターネット上に綺麗なテラリウムを作成されている方の写真などを参考にすることもお勧めです。
多肉植物の増やし方に関する質問

最後にここからは、多肉植物の増やし方に関する質問についてお答えします。今回の記事で多肉植物の増やし方をお分かりいただけたかと思いますが、いざ多肉植物を増やそうとすると疑問点もたくさんありますよね。ぜひ多肉植物を育てる前に、ぜひ詳しく知っておきましょう。
Q. 増やした後で多肉植物を効率よく育てる方法を教えてください。
A,水、肥料、日光をバランスよく当ててください。
成長のサイクルも多肉植物は一定のため、急いでも大きくなったりしません。そのため、基本的な、水と日光をしっかり与え、肥料もしっかり使えばよく育ちます。
Q. 多肉植物を増やす際は葉と挿し穂と、子株と全て乾かしてから植えるのでしょうか?
A全てを乾燥させなくて良いです。
挿し木の時に乾かすのは切り口から雑菌が入って腐らないようにする為です。なので挿し穂の時に葉の付け根を土に差し込まず転がして置くだけなら、全てを乾燥させる必要は無いです。
多肉植物の増やし方はどうすればいいの?失敗しない方法や注意点を徹底解説のまとめ
ここまで、多肉植物を増やし方や失敗しない方法、注意点を詳しく解説した上で、それぞれの増やし方の方法にあった多肉植物の種類、そしておしゃれなアレンジもご紹介してきましたがいかがでしたでしょうか?
この記事のポイントは、
- 多肉植物の増やし方は、葉挿し、挿し木、株分けの3つがある
- 育て方は日光・風通し・水やり・季節に気をつければ、初心者でも多肉植物を簡単に増やせる
- 増やし方に合わせた適切な種類の多肉植物がある
- 増えた多肉植物は、おしゃれに寄せ植えやテラリウムにアレンジできる
でした。多肉植物を増やすことは誰でも簡単にできることがお分かりいただけますね。また、増やした多肉植物で作れるアレンジも無限大に楽しめます。ぜひ多肉植物のある暮らしを楽しんでみてくださいね。

この記事の執筆者長岡 孝樹
NFDフラワーデザイナー
社団法人日本フラワーデザイナー協会(NFD)デザイナー。「お花や観葉植物で日常を彩る」を実現するためにWebメディアTOKYO KOTOBUKIENを運営中。メディア運営だけでなく、Amazonや楽天にも自社商品を出店。フラワーデザイナーの知識を活かし自社商品の提案など幅広く行う。