多肉植物の上に伸びる種類13選!伸びすぎる時の対処法まで徹底解説

多肉植物の上に伸びる種類13選!伸びすぎる時の対処法まで徹底解説
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ぷっくりとした葉や柔らかな産毛のかわいらしさ、ユニークな姿形でいま大人気の多肉植物。あまり手のかからない品種もあり、インテリアグリーンとしても注目を集めています。気になっている方はもちろん、もうすでに実際に育てている方もとても多いですよね。 そんな多肉植物の中でも、鉢の中におさまるような背の低い多肉植物だけでなく、上に伸びる品種があるのをあなたはご存知ですか?その存在感や育てがいはバツグンですよ。 今回は
  • 上に伸びる多肉植物おすすめ13選
  • 上に伸びる正常な成長と間違えやすい「徒長」
  • 徒長が株に及ぼす影響とその特徴
  • 徒長が起こるサインと原因、対処法まで
  • 【剪定後の葉を活用しよう】葉挿しと挿し木
をご紹介します。 上に伸びる種類の多肉食物は多くあり、今回は人気の高い13種類の魅力をたっぷりと公開。あわせて上に伸びる種類の多肉植物を育てるうえで、知っておきたい「徒長」についても解説します。徒長が起こると株の形を元に戻すことはできず、間違った対応をすれば株が弱って枯れてしまうことも。 徒長の原因や予防法についてしっかり知識を身につければ正しいケアができるのはもちろん、葉挿しや挿し木でお得に株を増やしていくことも可能ですよ。多肉植物でお悩みの方はぜひ参考にしてくださいね。

上に伸びる種類の多肉植物ってあるんですか?

原種だけでも約10,000種と、品種が非常に多いことでも知られる多肉植物。自分好みの株を探したり、寄せ植えにぴったりの株を見つけたりすることも、多肉植物を育てるうえでの楽しみの1つですね。多肉植物は一般的な観葉植物とは違い、なんとなく鉢の中に収まるような背の低い株が多いイメージを持っている方もたくさんいると思います。そんな多肉植物の中で、上に向かって伸びていく種類の多肉植物はあるのでしょうか。

結論:上に成長する多肉植物があります

結論から申し上げますと、上に向かって成長していく多肉植物はたくさんあります。多肉植物は、鉢の中におさまるサイズの小さな株だけではないのですね。単体で楽しむのはもちろん、株の高低差を利用して、動きのあるハイセンスな寄せ植えを作ることも可能です。長期間にわたって姿があまり変わらない品種もありますが、上に向かって伸びていく品種ではより成長を感じることができ、育てる楽しみに浸りやすいとも言えます。

上に伸びることが必ずしもいいことではない

上に向かって成長していく多肉植物もあるということが分かったうえで、知っておきたいポイントが1つ。「グングンと上に伸びていくことが、必ずしもいいことばかりではない」ということです。それは「ムダな成長=徒長」という現象が起きている可能性があるからです。植物が空に向かって成長していくことは、一見いいことばかりのように思えますが、どういうことなのでしょうか。

上に伸びる種類の多肉植物について徹底解説

今回は上に伸びる多肉植物の種類について徹底解説していきます。上に伸びる品種のおすすめ13選で、その魅力をたっぷりとご紹介。そして「徒長」の基本的な知識や、原因、症状についても解説していきます。徒長が起きる前によくみられるサインや、すでに徒長してしまったときにどう対処するべきかもあわせてご紹介します。徒長させないための育て方についても触れていますので、ぜひ参考にしてくださいね。

おすすめの上に伸びる種類の多肉植物を紹介

ここからは上に伸びる種類の多肉植物で、おすすめの品種13選をご紹介します。同じ多肉植物というカテゴリーではくくれないと感じるほど、全く違った見た目をもつ品種たち。生育サイクルによって花を咲かせたり、紅葉したりと、それぞれに異なる魅力にあふれていますよ。あなたのお気に入りの株も見つかるかもしれませんね。それでは早速見ていきましょう。

オーロラ

ぷっくりとしたみずみずしい葉が魅力的なオーロラ。比較的簡単に育てられるうえ、非常に愛らしい見た目をもっているため、かわいらしいセダム属の人気の品種です。夏場はスモーキーな緑色だった葉が、秋になると紅葉のように赤みがかった色合いへ変化。季節ごとの変化によって成長も感じやすく、1年中楽しめるのがうれしいですね。葉に水分を溜められるため、水やり回数が少なくて済み、忙しいあなたにもぴったりです。
原産地 中米
属名 セダム
耐暑性 やや弱い
耐寒性 比較的強い

黄金花月

黄金花月は「金のなる木」の斑入り種です。金の生る木は青々とした濃い緑色の葉が特徴的ですが、黄金花月は葉に白や黄色の模様が入っています。そのため金のなる木よりやや弱く、暑さや直射日光などに当たるとすぐに弱ってしまうことも。寒さにも弱く、屋外で放置すると葉が溶けて枯れてしまうので注意が必要ですよ。日当たりの管理は、4月~10月は半日陰か遮光ネットで50%ほど遮光し、11月~3月の柔らかな日差しには当てても大丈夫でしょう。しかし1年で1番暑い盛夏のころは、空調のきいた室内で管理するのがおすすめです。
原産地 アフリカ
属名 クラッスラ
耐暑性 やや弱い
耐寒性 弱い

乙女心

乙女心は日差したっぷりの環境が好きな品種。前述のオーロラの原種にあたります。ぷっくりとした葉は同じセダム属のオーロラと似ており、葉に水分をため込むため乾燥に強い性質を持っています。オーロラと同じく、やはり秋冬になるとほんのりと赤く紅葉し、表情を変えてくれます。多肉植物でもずっと同じはつまらない、変化を感じられる品種が欲しいという方におすすめですよ。
原産地 中米
属名 セダム
耐暑性 やや弱い
耐寒性 比較的強い

熊童子(くまどうじ)

熊童子の葉の先端には、クマの爪のようなギザギザとした赤い突起があります。全体的に柔らかな産毛も生えており、ふっくらと肉厚な葉姿はまるで寄り集まったクマの手のよう。春または秋にオレンジ色のかわいらしい花を咲かせますので、季節ごとに違った楽しみもありますよ。新芽が「子グマの小さな手のように見えとてもかわいい!」と大変人気のある品種です。
原産地 南アフリカ
属名 コチレドン
耐暑性 弱い
耐寒性 やや弱い

黒法師

黒法師は長い茎の上に、紫黒色の花のように広がった葉をつけます。この黒い葉は太陽の光を好み、太陽の光に向かって伸びていく性質をもっており、うまく利用すれば好きな形に仕立てていくこともできますよ。黒法師の新しく伸びた茎は、表面にたくさんのヒビがあり、その見た目はまるで妖怪の目のようにも見え独特の雰囲気を醸し出しています。存在感もバツグンなので、シックなインテリアにはまる多肉植物であると言えるでしょう。
原産地 地中海沿岸
属名 アエオニウム
耐暑性 やや弱い
耐寒性 やや弱い

月花美人

月下美人は、たった一晩でしぼんでしまう神秘的な花を咲かせることで有名な多肉直物です。香りが強く香水の材料にもなる花はとても優美な印象で、花を楽しみに育てている方が多くいますよ。上手に育てれば1年に何回か花を咲かせることも可能なので育てがいもありますね。中南米が原産のため、暖かな環境を好みます。月下美人のなかでも上に伸びる品種は、夏になると少し葉が開き、だらっとした印象を受けることもありますよ。
原産地 中南米
属名 パキフィッツム
耐暑性 普通
耐寒性 弱い

粉雪

葉の上に粉雪がかかったかのように、スモーキーなグリーンが美しい粉雪。プリッと厚みのある葉が、交互に生えていく育ち方をしています。なかには秋冬になると色づく品種もあるので、季節ごとに違った楽しみがありますよ。丈夫で育てやすく、初心者の方にもおすすめ。寄せ植えの1つに加えると、より華やかなボリューム感を演出できます。
原産地 不明
属名 セダム
耐暑性 比較的強い
耐寒性 比較的強い

桜竜

桜竜(さくらりゅう)はその名の通り、竜の背中のようにギザギザとした葉が、天に向かって伸びていく姿が特徴的。葉先がほんのりと桜色になっており、寒い季節にはより色づいて私たちを楽しませてくれます。枝分かれしながら上に伸びていく育ち方のため、高さのある多肉植物をお探しの方にもぴったりですよ。丈夫な品種なので、栽培も比較的簡単なのが嬉しいですね。
原産地 南アフリカ
属名 スミクロスティグマ
耐暑性 比較的強い
耐寒性 比較的強い

ジェットビズ

肉厚な葉が寄り集まり、まるで花びらのように見えるジェットビズ。ツヤがありぷっくりとした質感がかわいらしい多肉植物です。セダムとの交配種なのでとても丈夫で育てやすく、単体でも寄せ植えでも魅力を感じられる品種ですよ。気温が低くなり始めると株が引き締まり、鮮やかに色づき始めます。葉挿しで簡単に増やしていくこともできるので、株数を増やしたい方にもおすすめです。
原産地 交配種
属名 セデベリア
耐暑性 弱い
耐寒性 やや強い

秋麗

秋麗(しゅうれい)は、エケベリアに近い品種であり、バラの花のような広がりのある葉を展開させていきます。秋~冬にかけてオレンジ色やピンク色に色づく品種ですので、葉のグラデーションを楽しむこともできますよ。春になると株の横から花芽が伸び、黄色いかわいらしい花を咲かせることも。花を咲かせると株の活力が弱るため、花を楽しまない場合は早めに摘み取りましょう。葉挿しで増やしていくことも簡単ですので、寄せ植え用として株を増やしてみるのもいいですね。
原産地 中米
属名 グラプトペダルム
耐暑性 普通
耐寒性 比較的強い

仙人の舞

仙人の舞の葉は、スモーキーなグリーンとほんのり赤い色のグラデーションが美しい品種。尖った葉からは優美な印象を受け、舞い踊る仙人の羽衣がひらひらと揺れているようにも見えます。アフリカが原産で暖かな環境を好み、夏に成長のピークを迎えますよ。秋になると株がキュッと締まり、色づく個体もありますが、基本的に寒さが苦手でポロポロと葉が落ちてしまうことも。冬越しには注意が必要ですよ。
原産地 アフリカ
属名 カランコエ
耐暑性 比較的強い
耐寒性 弱い

みどり牡丹

みどり牡丹はバラの花のような美しい放射状の葉が特徴的。明るい若草色のようなグリーンが印象的なので、寄せ植えに入れるとよい引き立て役になってくれるでしょう。春になると株脇から花芽が伸び、花が咲くことも楽しみの1つです。暑さが苦手で夏は休眠期となり、弱々しい姿になってしまう個体も。しかし葉挿しは休眠期の夏以外ならいつでも可能で、簡単に増やしていけるのがうれしいですね。初心者の方にもぴったりですよ。
原産地 中米
属名 エケベリア
耐暑性 弱い
耐寒性 比較的強い

ペンタンドルム

肉厚の葉と、うっすらと粉雪をかぶったような葉が魅力的なペンタンドルム。暑さ寒さには比較的強く、葉が凍らない程度であれば冬の屋外での管理も可能です。春に黄色やオレンジ色の花を咲かせるため、ペンタンドルムで季節の移ろいを感じることもできます。浅い鉢に植えることができるため、さまざまな鉢で楽しむことも可能。葉挿しも簡単にでき、初心者でも手軽に増やしていけるのがうれしいポイントです。
原産地 中米
属名 グラプトペダルム
耐暑性 比較的強い
耐寒性 比較的強い

上に伸びることが必ずしもいいことではない

上に向かって伸びる性質をもつ多肉植物をご紹介してきました。植物であれば上に向かってグングンと伸びることは「成長している」という印象もあり、いいことのように思えますよね。しかし上にグングン伸びることが、植物にとって必ずしもいいことばかりではないのです。一体どういうことなのでしょうか。詳しく解説します。

多肉植物が伸びすぎている場合は【徒長】を疑う

多肉植物があまりにもグングンと上に向かって伸びているときは「徒長しているかもしれない」と疑ってみましょう。「徒長」とは茎や葉が必要以上にヒョロヒョロと伸びている状態のこと。日照不足や水分・肥料の過多などにより、ムダな成長にエネルギーを注いでしまっていることなのです。「ムダな成長」と聞くと、やはり手放しで喜べる成長ではないようにも思えますね。多肉植物にも悪い影響が出てしまうのでしょうか

のちのち多肉植物に悪影響を与えることがある

徒長は多肉植物に今すぐに影響しなくても、のちのち悪い影響を与える可能性がありますよ。徒長した枝葉は性質としては弱く、病害虫の被害を受けやすかったり、腐って枯れてしまいやすかったりするのです。葉と葉の間隔も広がり、間延びしているように見えるので見た目も悪く、鑑賞価値も下がってしまいますね。多肉植物を育てるうえで、徒長はなるべく避けたいこと。徒長についての知識を身につけていきましょう。

多肉植物の徒長とはどのような状態のことなのか?

徒長とはどのような状態のことを言うのでしょうか。上に向かって伸びていくのならば、正常な成長と同じようにも見えてしまいそうですよね。徒長によくみられる特徴はこちらの2点です。
  • 茎が長く伸びすぎている
  • 葉と葉の間隔が空きすぎている
徒長には正しい対処をし、正常な成長は見守りたいもの。それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。

茎が長く伸びすぎている

徒長の特徴として「茎が長く伸びすぎている」というポイントがあります。株全体が同じスピードで成長するのではなく、一部の茎だけが不自然に長く伸びすぎているのは徒長かもしれません。徒長した枝葉は弱々しく自立できないなどの特徴もあります。自立できない枝葉は自然と地面についてしまうようになり、そこから腐って枯れてしまうことも。全体的に元気がないのも、徒長が起きている株によく見られる状態です。

葉と葉の間隔が空きすぎている

徒長の2つ目の特徴として「葉と葉の間隔が空きすぎている」というポイントもあります。新たに成長した部分にギュッと葉が寄り集まっているのは正常な成長ですが、葉がまばらに生え、間隔が空いてしまっているのは徒長かもしれません。葉にハリやツヤがなく、葉の色が通常の葉よりも薄い色になっていることも特徴です。全体として軟弱でヒョロヒョロとした姿になっているものも多く見られますよ。

多肉植物の徒長が起こる前のサイン

徒長している株によく見られる特徴をご紹介してきました。ご自分の多肉植物を見て「これって徒長だったのかも⁈」とドキッとした方も、中にはいるかもしれませんね。つづいて多肉植物に徒長が起こる前のサインについて解説していきます。あまり表情を変えない品種が多い多肉植物ではありますが、実は徒長を知らせるサインがあることをあなたはご存知でしょうか。徒長のサインは以下の3つです。
  • 株の真ん中あたりが緑色になる
  • 葉が下を向いてくる
  • 株が開いてくる
多肉植物に徒長が起こる前に分かれば、徒長を未然に防ぐことができますね。詳しく見てみましょう。

株の真ん中あたりが緑色になる

株の真ん中あたりが緑色になるのは、徒長が起こる前のサインです。多肉植物の葉には黒色や茶色など、さまざまな色合いがありますね。これらの株を真上からのぞいたときに、真ん中部分が緑色になっていると徒長が起こる前兆と言えるのです。紅葉がある株では、紅葉の色があせて、緑色にかわってきます。普段の色合いとは違う「緑色」には注意が必要ですよ。株の真ん中が緑色になったのを見つけたら、日当たりのいい場所へ移したり、水やりの間隔をあけてみましょう。

葉が下を向いてくる

葉が下を向いてくるのは、徒長が起こる前のサインです。葉がのっぺりと下を向くのは日光量が不足していたり、すでに徒長が起きてしまいつつあることを表しています。日光量の不足は徒長の大きな原因ですので、なるべく早く日当たりのいい場所へ移してあげるといいですね。

株が開いてくる

株が開いてくることも、徒長が起こる前のサインです。多肉植物は充分な日光に当たっていれば、株は真ん中に寄せ集まるようにギュッと締まっていくもの。しかし株がだらしなくダラッと開いてきてしまうのは、日光量が足りていないサインなのです。日光量の不足は徒長の大きな原因ですから、明るい日当たりのいい場所へ移してあげましょう。

多肉植物が徒長してしまう原因

多肉植物が徒長してしまう前に見せるサインをご紹介してきました。これらの症状は一体どのような環境から発生してしまうのでしょうか。原因をしっかり理解すれば、徒長の予防もできますよ。徒長の原因は大きく分けて3つです。
  • 日光浴が足りていない
  • 水のやりすぎ、または長期間雨にあたっている
  • 土の栄養バランスが悪い
多肉植物を育てていく中で、どれもうっかりやってしまいそうな要素ばかりですね。しかし一度起きた徒長は直すことはできません。原因をなるべく排除できるよう、しっかり確認していきましょう。

日光浴が足りていない

多肉植物に徒長が起きる原因の1つ目に「日光浴が足りていない」ことがあります。実はこれが徒長の原因として1番多くみられるもの。明るい環境を好む品種を暗い場所で管理すると、少しでも日光に当たろうとヒョロヒョロと徒長していきます。多肉植物は一般的に1日最低4時間程度の日光が当たらなくては健康に育つことができないと言われています。 置き場所やスペースの関係などで日光量が確保できない場合は、植物育成用のLEDライトなどを取り入れてみるのもいいかもしれません。直射日光が苦手な品種もありますから、品種ごとに合った育て方をしっかりと確認し、バランスをみながら日光量の調整してあげたいですね。

水のやりすぎ or 長い期間雨にあたっている

多肉植物に徒長が起きる原因の2つ目に「水のやりすぎ、または長い期間雨にあたっている」ことがあります。多くの多肉植物は、葉の内部に水分を貯められる性質をもっています。それにも関わらず頻繁に水を与える、もしくは長い期間雨にあたりっぱなしにしたりするのはタブー。葉にハリが出すぎたり、茎が伸びすぎたりしてしまいます。やや乾燥気味に管理することが、多肉植物を上手に育てるコツです。多肉植物は厳しい環境で自生している品種も多くありますし、少しくらい水やりしなくてもたくましく育つことができますよ。

土の栄養バランスが悪い

多肉植物に徒長が起きる原因の3つ目に「土の栄養バランスが悪い」ことがあります。先ほども申し上げた通り、多肉植物は厳しい自然環境で自生していることが多いです。やせた土地でも育つパワーを持っているのに、余計な肥料や活力剤を与えることで、異様に育ってしまうことがあるのですね。丈夫な多肉植物は、植える際などに混ぜ込む元肥だけで充分とも言えますよ。 肥料のお金やお世話の時間を使ったうえに徒長も起こしてしまっては、残念と言う他ありませんね。多肉植物は水も栄養も控えめに行うのがいいでしょう。

多肉植物が徒長してしまったらどうしたらいいの?

多肉植物が徒長してしまう原因を解説してきました。しかし「気づいたときにはもう徒長してしまっていた!」なんてこともあるかもしれませんね。多肉植物が徒長してしまったらどうしたらいいのか対処法をご紹介します。

上に伸びる種類の多肉植物でも徒長したらもとに戻せない

たとえ上に伸びる種類の多肉植物でも、徒長したらもとの姿には戻せません。ムダな成長とは言え、実際に植物が茎や葉を伸ばしているわけですから、伸びた分は剪定でカットするしかないのです。剪定をすれば株の形は変化しますし、大切な多肉植物にハサミを入れるのは心が痛みます。 剪定した枝葉をただ処分するのはもったいないので、カットした枝葉を葉挿しや挿し木にして新たに育て始めてみませんか。徒長した多肉植物の対処法をご紹介します。

徒長した多肉植物の対処方法

徒長してしまった多肉植物の枝葉は、剪定をして葉挿し挿し木にしてみましょう。徒長部分を直すことはできませんが、生育環境を整えれば、新たに成長していく部分からは元気な締まった株にしていくことができますよ。 株数を増やすこともできるので、多肉植物をたくさん育ててみたいあなたにもぴったりです。株数が集まれば、植え替えて寄せ植えを作ることも可能ですよ。葉挿しと挿し木についてご説明します。

①葉挿しにして増やす

葉挿しとは字の通り、剪定でカットした葉を乾いた土の上に並べ、新しい芽が出るのを待つ方法です。乾いた土の上に並べて数日たち、発根が確認できたら根を軽く埋めてあげるだけでOK。発根するまでは水やりの必要もありませんので、とても手軽にできる増やし方です。
  • エケベリア属
  • パキフィツム属
  • センペルビウム属

②挿し木にして増やす

挿し木とは親株から剪定した茎を乾燥させ、その後土に植え込む増やし方です。乾燥させてすぐに土に植えず、発根を確認してから植え込む方法もあります。どちらも比較的簡単に増やすことができるので、徒長した枝葉を無駄にすることなく活用できるのがうれしいですね。
  • セダム属
  • カランコエ属
  • グラプトペタルム属
葉挿しも挿し木も、その多肉植物の成長期の時期にあわせて行うのがベスト。時期を合わせずに休眠期に行うと成功率が下がってしまうので注意が必要です。

上に伸びる種類の多肉植物の失敗しないケア方法

それでは最後に、上に伸びる種類の多肉植物の失敗しないケア方法をご紹介します。徒長の予防はもちろん、多肉植物を健やかに育てられるケア方法は、主に以下の5つです。
  • 夏は直射日光を極力避ける
  • 冬は暖かい室内に移して寒さ対策をする
  • 屋外では雨に当たらないようにする
  • 水やりは乾燥させるくらいがベスト
  • 水はけがいい土を準備する
多肉植物の基本的な育て方とも言えますね。これらのポイントを守ることで、ギュッと引き締まった元気な多肉植物に育てることができますよ。1つずつ詳しく見ていきましょう。

夏は直射日光を極力避ける

多肉植物には「夏型・冬型・春秋型」の3種類があります。どの種類も夏の直射日光は極力避けてあげるように、置き場所を工夫しましょう。なぜなら夏の強すぎる直射日光は、多肉植物に葉焼けを起こしたり、土の温度を上げすぎて根を痛めてしまうから。窓辺やベランダは通気性も良く、多湿を苦手とする多肉植物に向いている場所です。しかし同時に直射日光が当たりやすい場所でもあるので、配慮が必要ですよ。

冬は暖かい室内に移して寒さ対策をする

先ほども申し上げた通り、多肉植物には「夏型・冬型・春秋型」の3種類があります。「冬型」と聞くと寒さに強いイメージを持たれる方もいるかもしれません。しかし厳しい冬になっても屋外に放置で大丈夫、ということでは決してありません。雨や雪に当たってしまうことも考えられるため、どのタイプも冬は暖かい室内に移して寒さ対策をしてあげるのがおすすめです。冬場の陽光は柔らかく日光量も確保したいため、室内では日当たりのいい窓辺などに置くといいですね。その際エアコンの乾燥した風が直接当たらないよう気をつけてあげてくださいね。

屋外では雨に当たらないようにする

夏型は春~秋にかけてが成長期です。日当たりと風通しのいい屋外で管理する方も多くいるとは思いますが、雨には当てないよう注意が必要ですよ。なぜなら暖かな季節に雨に当たるとムレが起きて株が腐ったり、水滴がレンズ代わりとなって直射日光で葉が溶けたりしてしまうから。多肉植物は乾燥した環境を好むため、雨に長く当たると徒長の原因にもなりえます。多肉植物を屋外に置いたときは、天気を見て室内へ移動させてあげるなど細やかなケアも必要ですね。

水やりは乾燥させるくらいがベスト

多肉植物に水のやりすぎはタブーです。なぜなら多肉植物はもともと乾燥した厳しい自然環境で自生していたから。その環境でも生きていけるよう自分の葉の内部に水分を溜め込み、過酷な環境に適応してきたのですね。水のやりすぎは根腐れや徒長の原因になってしまいますよ。多肉植物は乾燥気味に管理するのが上手な育て方のポイントです。

水はけがいい土を準備する

多肉植物は水はけのいい環境を好みます。土が常に湿っているような状態は好ましくありません。初心者の方は「多肉植物用」の土を使うのがおすすめ。慣れてきた方は「園芸用の土」をベースに、川砂・赤玉土・鹿沼土・軽石などをブレンドするといいでしょう。例えば「園芸用の土3:赤玉土4:軽石3」などの割合でもOK。多肉植物の品種や生育環境によっても適した配合は変わってくるため、土の種類を替えながら試してみるのがおすすめですよ。

多肉植物の上に伸びる種類13選!伸びすぎる時の対処法まで徹底解説のまとめ

今回は多肉植物で上に伸びる種類のおすすめ品種や、徒長の原因、対処法についてご紹介してきました。 本記事のポイントは
  • 多肉植物にも上に伸びる種類はあるが、上に向かってグングン伸びていくことに「徒長」という現象が含まれることもある
  • 多肉植物で上に伸びる種類のおすすめはオーロラ・黄金花月・熊童子・月下美人などさまざまな種類がある
  • 徒長は株が弱ったり、病害虫の被害を受けやすかったり、観賞価値が下がったりして多肉植物に悪い影響を与えることがある
  • 正常な成長と徒長の違いは、茎が長く伸びすぎていることと、葉と葉の間隔が空きすぎていることなどがある
  • 徒長が起こる前兆として、株の真ん中が緑色になったり、葉が下を向いたり、株がだらしなく開くなどのサインがある
  • 徒長の原因は日光量や水の過不足、雨に当たりすぎ、土の栄養バランスの悪さなどがある
  • 徒長した枝葉は元に戻せないので、剪定したうえで葉挿しや挿し木で株数を増やすのもおすすめ
ということでした。 上に伸びる種類の多肉植物にも魅力的な品種がたくさんあることが分かりましたね。本記事を読んだうえで多肉植物と向き合って育てていくうちに、正常な成長と徒長の見分け方も判断できるようになるのではないでしょうか。徒長が起きてしまっても葉挿しや挿し木などで活用し、多肉植物ライフを楽しんで下さいね。 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、ぜひご覧ください。