スイレンの育て方を紹介!初心者でも失敗しないケア方法やコツまで

スイレンの育て方を紹介!初心者でも失敗しないケア方法やコツまで
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目次

水面で美しく咲く花が特徴的なスイレン(睡蓮)。スイレンといえば、池で咲いている姿やスイレン鉢で育てられている様子が思い浮かびますよね。一般的な植物とは異なり、水の中で栽培するスイレンに対して「スイレンって育てるの難しそう」「育て方がわからない」と考えている方は多いのではないでしょうか。 そこで、本記事では、
  • スイレンの特徴
  • スイレンの苗植え方法
  • スイレンを育て方のポイント
  • スイレンの植え替え
  • スイレンの花をきれいに咲かせるコツ
  • スイレンの冬越し
など、スイレンの育て方について徹底的に解説します。本記事を読めば、初心者の方でもスイレンの育て方を簡単にマスターできますよ。スイレン栽培にチャレンジしたい方はぜひ最後までご覧ください。

スイレン(睡蓮)はどんな植物なの?

スイレン科スイレン属のスイレン(睡蓮)は水生植物の一種です。ここでは、スイレンの特徴を詳しく見ていきましょう。

温帯スイレンと熱帯スイレンがある

スイレンには「温帯スイレン」と「熱帯スイレン」の2種類の園芸スイレンがあります。2つは似ているようで、それぞれ異なる特徴を持ちます。以下で、2つの違いを理解しておきましょう。

温帯スイレンの特徴

温帯スイレンは、アジアやヨーロッパなどの温帯地域を原産地とするスイレンです。寒さに強いため、屋外でも越冬できます。葉につやと丸みがあるのが、温帯スイレンの特徴です。また、花は丸みのある花びらを持つものや、細長い花びらを持つものなどさまざまありますが、いずれも水面で開花します。根茎が横に這うように生長するため、育成には広い水面が必要です。

熱帯スイレンの特徴

熱帯スイレンは、熱帯アフリカなどの熱帯地域原産のスイレンです。暑さには強いですが、耐寒性は低く、多くは15度以下になると枯れてしまいます。そのため、冬場は屋外ではなく室内での管理が必要です。また、花びらは尖っているものが多く、葉には茶褐色のスイカのような模様があります。さらに、花茎が長いことから、水面から離れた位置で花を咲かせるのが熱帯スイレンの特徴です。温帯スイレンとは異なり、あまり横に広がらないため、小さな容器でも十分に育てられます。

温帯スイレンは5月中旬から10月頃、熱帯スイレンは7月から10月頃

温帯スイレンと熱帯スイレンでは、開花時期が異なります。温帯スイレンの開花は5月中旬~10月ごろです。一方、熱帯スイレンは、7月~10月ごろに花を咲かせます。また、温帯スイレンは日中、熱帯スイレンは日中もしくは夜間に開花する特徴があります。花色は白色・ピンク色・赤色などが一般的ですが、中にはオレンジ色・黄色・青色の花を咲かせるものもありますよ。

スイレンの花言葉:「信頼」「信仰」「優しさ」

スイレンの花言葉は「信頼」「信仰」「優しさ」です。「信仰」の花言葉は、古代エジプトでスイレンが太陽のシンボルとされていたことが由来だといわれています。また、「信頼」は、スイレンの花姿が何か大事なものを包んでいるかのように見えることが由来なんだとか。さらに、「優しさ」はスイレンのピンク色や黄色など優しい色味から連想されてつけられました。

スイレンの風水:【金運】

スイレンには「金運アップ」の風水効果があります。風水では「水は財を生む」といわれており、スイレンが水と深く関連しているためです。特に、玄関に置くと、金運上昇の効果をより実感できますよ。

スイレンの苗の植え方について

「スイレンは土なしで育てている」と思われがちですが、実は苗を土に植えつける必要があります。また、スイレンの育て方には地植えと鉢植えの2つの方法がありますが、ここでは鉢植えで育てる場合の温帯スイレンと熱帯スイレンの苗植え方法を紹介します。

温帯スイレンの場合

温帯スイレンの苗の植えつけは3月~4月に行います。使用するのは7号以上の平鉢です。根鉢は崩さず、芽が鉢の中央にくるように置いて浅く植えつけます。苗の植えつけには市販の「スイレンの土」を使うと良いでしょう。その後、水やりをし、水を張ったスイレン鉢に鉢ごと静かに沈めます。スイレン鉢は直径40センチ以上のものを用意するのがおすすめです。水量は芽から水面までが10cm程度になるよう調整しましょう。

熱帯スイレンの場合

熱帯スイレンの植えつけの適期は6月ごろです。温帯スイレンと同様の手順で、5~6号の平鉢に浅く植えつけましょう。また、スイレン鉢は直径20センチ程度あれば十分花が咲きます。

スイレンの育て方のポイント①:水やり

スイレンの育て方のポイントの1つ目は水やりです。スイレンの育成に水は欠かせません。どのように水やりすれば良いのか見てみましょう。

水に沈めている植物なので、基本的に水やりは不要

水中で育てるスイレンには、基本的に水やりが不要です。ただし、スイレン鉢の水が減ってきている場合は、そのままにすると枯れたり、病気になったりするため、適度に水を足しましょう。特に、開花時期は水切れに注意してください。また、水が濁ると株もとに日光が届かなくなり、枯れる原因となってしまいます。そのため、濁りがある場合には、新しい水に入れかえてケアすることが大切です。

特別な水ではなく、水道水でOK!

スイレンは特別な水を用意せずとも、水道水で十分に育ちます。ただし、ボウフラの発生には気をつけなければなりません。ボウフラは植物にとっての害虫ではありませんが、きれいな花の周りに虫が浮かんでいるのは不快ですよね。また、ボウフラが成長して蚊になると、人間にとっての害虫となります。メダカや金魚をスイレン鉢に入れておくと、ボウフラの発生予防になりますよ。

スイレンの育て方のポイント②:肥料

スイレンの育て方のポイントの2つ目は肥料です。スイレンにきれいな花を咲かせるためには、十分に栄養を与える必要があります。ここでは、スイレンへの肥料の与え方を確認しましょう。

肥料を与える時期

肥料を与える時期は植えつけ時温帯スイレンなら植えつけから7月まで熱帯スイレンなら9月までの期間です。ちょうど花が咲き時期に栄養をたっぷり与えるようにします。

肥料の与え方

植えつけ時に元肥を行う場合は、固形のスイレン用の肥料もしくはコーティングタイプの緩効性肥料を株もとに埋め込みます。肥料が水に溶けると障害が起きるため、このときにしっかり土でふたをするように埋め込みましょう。また、植えつけ後は、前項でお伝えした時期まで、月に1回株もとに肥料を埋め込みます

スイレンの植え替えについて

スイレンは1年ごとに植え替えると元気に成長してくれます。ここでは、温帯スイレン・熱帯スイレンそれぞれの植え替えについて見てみましょう。

温帯スイレンの場合

温帯スイレンの植え替えは、10~11月もしくは3~4月に行います。植え替え時には、古い根をすべて切り落とし、土を丁寧に落としましょう。そして、1芽ずつに株分けした7~10cmほどの根茎を、7号以上の平鉢に横にして植え替えます。このとき、芽が土に埋もれないよう気をつけてください。また水に浮いてきてしまわないように、お尻の部分を土に埋めたり、針金などで抑えたりするのがおすすめです。植え替え後は、スイレン鉢に沈めてください。

熱帯スイレンの場合

熱帯スイレンの植え替えには、まず水中での芽出しが必要です。4月下旬以降から水の中に休眠させていた球根を入れ、根が出るのを待ちます。その後、芽が出てきたら、5~6号の平鉢に横にして植えてください。熱帯スイレンの場合は、十分に暖かくなってから植え替えるのがポイントです。植え替えが完了したら、スイレン鉢に沈めましょう。

スイレンのお花をきれいに咲かせるコツ

スイレンの花をきれいに咲かせるコツは、十分に日光に当てることです。ここでは、どんなことに気をつけて管理すればよいのか確認します。

花にしっかりと日光が当たるようにしてあげる

花にしっかりと日光を当てるようにしてください。スイレンは日光を好む植物です。そのため、花はもちろん、開花前の株にも十分に日の光が届くように管理します。日光量がしっかり確保できていると、花つきが良くなり、きれいな花が咲きますよ。

夏頃から葉が茂り出すので、邪魔をしている葉っぱは早めに摘むことが大切

邪魔な葉っぱを早めに摘んでしまうことも、日光量を確保するために大切です。スイレンの葉は夏ごろから茂り出します。葉が成長し、株もとに日の光が届かないと、花は咲きません。そのため、葉が重なっていたり、黄色く変色していたりしたら、見つけ次第摘んでしまいましょう。

スイレンの開花後のケア方法

開花後は花がら摘みを行いましょう。スイレンの花は秋ごろに咲き終わり、開いていた花は閉じて垂れてきます。咲き終わった花をそのままにすると花が水に落ちて腐り、水の濁りの原因になってしまうため、咲き終わりのタイミングで花茎ごと根元から摘んでください。花がら摘みをすると、次の花も咲きやすくなりますよ。

スイレンの冬越しについて

スイレンは適切に管理すれば冬越しできます。特に、寒さに弱い熱帯スイレンは、冬越しのための管理方法を覚えておくことが大切です。ここでは、冬越しの仕方について解説します。

温帯スイレンと熱帯スイレンで冬越しのための管理方法が異なる

温帯スイレンは寒さに強い性質があるため、水面が凍り付く程度の寒さであればそのままの状態で冬越しできます。ただし、水切れして土が凍り始めると枯れてしまうため、冬の間もしっかり水を張っておきましょう。一方、熱帯スイレンは耐寒性が低いため、そのままでは越冬できません。そこで、球根を1度掘り出し、軽く湿らせた水苔やピートモスで包んで、ポリ袋の中で春まで室内で管理してください。

熱帯スイレンの球根は完全に休眠させることが大切

熱帯スイレンの球根を取り出す前には、完全に休眠させることが大切です。10月ごろから水を少しずつ減らし始めて、株もとが水から出る腰水状態にしてください。すると、熱帯スイレンの生長は止まり、休眠の態勢に入ります。新芽の展開が止まったり、生長点が丸みを帯びてきたりしたら休眠が始まった証拠ですので、そうなったら球根を掘り出し、前項の方法で保存しましょう。

スイレンの育て方を紹介!初心者でも失敗しないケア方法やコツまでのまとめ

スイレンの育て方について解説してきました。以下では、本記事の内容を改めてまとめています。
  • スイレンには温帯スイレンと熱帯スイレンの2種類の園芸スイレンがあり、それぞれの特徴の違いから2つの育て方は異なる
  • スイレンの育て方には地植え・鉢植えの2つがある
  • スイレンは土なしではなく、温帯スイレン3月~4月、熱帯スイレンは6月ごろに苗を土に植えつけてスイレン鉢に沈める
  • スレインの育て方のポイントの1つ目は水やりで、基本的に水やりは不要だが、枯れたり病気になったりしないよう水切れには注意する
  • スイレンの育て方のポイントの2つ目は肥料で、温帯スイレンは植えつけから7月まで、熱帯スイレンは9月まで肥料を与える
  • 植え替えもスイレンの育て方の大切なポイントで、1年ごとの株分けしながら植え替える必要がある
  • 基本の育て方を押さえた上で、スイレンにきれいな花を咲かせるためには日光に当てることが大切
  • 開花後に花がら摘みを行うことも、スイレンの育て方の中で重要な工程
  • 育て方同様、冬越しの方法も温帯スイレンと熱帯スイレンで異なる
池で目にすることの多いスイレンは一見「育て方が難しそう」と思われがちですが、基本の育て方さえ分かっていれば、簡単にきれいな花を咲かせられます。今まで育て方が分からずにチャレンジできなかった初心者の方も、本記事で紹介した育て方を参考に、スイレンを育て始めてみてはいかがでしょうか。 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、ぜひご覧ください。