ポインセチアに適した肥料とは?正しい与え方から注意点まで解説

ポインセチアに適した肥料とは?正しい与え方から注意点まで解説
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目次

クリスマスフラワーとして人気のポインセチア。ポインセチアをクリスマス前に買って飾ったことはあるけれど、1から育てた経験がない人にとっては、肥料の与え方が分からないというケースが多いと思います。 そこで今回は、
  • ポインセチアの基本情報
  • 肥料全般の種類と必須栄養素
  • ポインセチアに向いた肥料の種類
  • ポインセチアの肥料の与え方〜タイミングと時期
  • ポインセチアに肥料を与える際の注意点
  • 通販で購入できるポインセチア用の肥料のご紹介
  • 肥料に頼らないポインセチアの苞を色付ける方法
  • ポインセチアの基本の育て方
についてご紹介します! 正しい肥料の与え方をマスターすれば、鉢植えで育てるポインセチアでも綺麗に元気に育てることができます!ぜひ最後までお読みください!

まずはポインセチアについておさらいしよう

今やクリスマスのお花として定番となったポインセチア。まずはポインセチアの基本情報についておさらいしておきましょう!

ポインセチアの基本情報

植物名 ポインセチア
科名/属名 トウダイグサ科/トウダイグサ属
学名 Euphorbia pulcherrima
和名 ショウジョウボク(猩々木)
原産地 メキシコ〜中央アメリカ
ポインセチアは、メキシコの山地が原産のユーフォルビア・プルケリマを改良して作られた園芸品種です。赤や白に色づく苞(ほう)と、楕円形の緑色の葉のコントラストが魅力の低木ですが、沖縄などでは数メートルほどの丈高になったポインセチアもよく見られます。ポインセチアの特徴は、日が当たる時間が少なくなると、苞が緑から赤や白などに色を変える短日性を持っていること。その性質を少し早く進める「短日処理」をして育てられた株が、晩秋からお店に並び始めます。

クリスマスの時期に赤く苞を色づかせる観葉植物

リースやツリーの飾りとしても用いられるポインセチア。そのため、ポインセチアのことを認識していない人にとっても、無意識に目に飛び込んでくる植物だと思います。ポインセチアは知れば知るほど興味深いお花ですよ!

クリスマスフラワーとも呼ばれている

ポインセチアは、毎年、クリスマス前後になると花屋さんの軒先に並び出すクリスマスフラワーとして有名です。赤い花のように見える(ほう)と緑の葉っぱのツートンカラーが美しく、キリスト教圏ではその赤はキリストの血を、緑は永遠の命を表しているとされています。

白い苞や黄色い苞など、赤以外に色づく品種もある

赤い苞が有名なポインセチアですが、苞の色には赤以外に、白・黄色・ピンク・ゴールドなど様々な色があります。年々品種改良が行われ、日々、新しいポインセチアのカラーが誕生しています!それだけ人気の観葉植物だってことですね!

ポインセチアにはエネルギー活性効果がある

ポインセチアの赤色には「エネルギー」「情熱」などの、人間の生体エネルギーを活性化させる効果があります。風水では、ポインセチアの苞のような赤色は、燃える火をイメージしており、活力や生命力のパワーがあるそうですよ!

花言葉は【祝福】【聖夜】【幸運を祈る】

ポインセチアには、「祝福」、「聖夜」「幸運を祈る」などの花言葉がつけられています。これらはクリスマスという祝祭からの連想で生まれた花言葉です。ポインセチアの原産地のメキシコでは、ポインセチアのことを「ノーチェ・ブエナ」と呼んでいます。ノーチェ・ブエナの原義は「素晴らしい夜」ですが、のちに転じて「聖夜」、つまりクリスマス・イブを意味する言葉として使われるようになりました。花言葉は贈り物を選ぶ際の参考にすることもしばしばですが、そういう意味でもポインセチアは、クリスマスに恋人や家族に贈るお花としてもぴったりですね!

ポインセチアの生育には肥料が必要?

そもそもポインセチアを生育するにあたって、必ずしも肥料は必要なのかどうか?初歩的な疑問から解き明かしていきます。また仮に肥料が必要だとして、どういったタイプの肥料がポインセチアに向いているのか、詳しく知りたいですよね。観葉植物に与える肥料には様々な区分・種類があるようで、その中からポインセチアに合った肥料の種類を選択する必要もあるようです。具体的に見ていきましょう!

結論:十分な栄養を確保するため肥料は必要!

結論から申し上げますと、ポインセチアを生育するにあたって肥料は必ず必要となってきます。なぜなら、限られた鉢の中で生育する鉢植えのポインセチアの場合、土から吸い上げられる栄養は有限であり、また生育の過程でも栄養は使われてしまうので、定期的に肥料という形で栄養を補充してあげる必要があるのです。また土の栄養バランスは生育の過程で偏りが生じやすく、土のバランスを整える意味でも施肥は必要となってきますね。

生育にあった肥料を選ばないと逆効果になってしまう

植物に与える肥料は、与えるタイミングや用途によって、その種類が変わってきます。どういった意図を持ってその肥料を与えるのかが理解できると、肥料選びが合理的になりますよ!

肥料にも植物との相性がある

これから説明していくように、主に花を咲かしたい植物と、葉をつける樹木として育てる観葉植物とでは、厳密に言えば与える肥料の種類は異なってきます。その都度育てる植物によって、必要な栄養素を含む肥料を選択していくようにしましょう!

栄養素だけでなく肥料の形状も大事

肥料の形状には、固形のものもあれば液体のものあります。この2つの形状の異なる肥料は、それぞれ効果の発揮の仕方や効き目が異なってきます。つまりは植物の成長過程によって、これら形状の異なる肥料をその都度使い分けていくことになりますね!

ポインセチアに適した肥料選びをするためにまずは肥料の種類と必須栄養素について知ろう

ポインセチアに適した肥料について説明する前に、観葉植物全般を育てる時に使う肥料の種類と、その肥料に含まれる必須栄養素について説明していきます!

肥料の形状は2種類ある

肥料を形状で分類すると、以下のような2種類に分けられます。

液体肥料

液体肥料(液肥)とは、液状の形態の肥料のことです。液体肥料は、即効性に優れているので、植物の成長過程が活発になってきた時期に追加(追肥)の肥料として与えるのに向いています。

固形肥料

固形肥料とは、固形の状態になった肥料のことです。粉状・粒状・錠剤と形状の異なる固形肥料があり、鉢で育てる観葉植物においては、主に粒状と錠剤のものが好まれて使われています。更にその中でも細かい分類があり、効果の効き目が長いもの、速効性に優れたものなど、用途によって使い分けることができます。

肥料の性質は2種類ある

肥料の種類は、以下のように有機・無機という性質の違いによっても分類することができます。それぞれの肥料にメリット・デメリットが存在し、一概にどちらが優れているというわけではありません。

有機肥料

有機肥料とは、動植物由来(油粕・米糠・鶏糞・魚粉・骨粉)などの原料を使って作られる肥料のことです。有機肥料は、有機物を土壌生物が分解することで、植物が吸収できる養分に変化します。 そのため、肥料の聞き始めがやや遅く、効果が長続きしやすい特徴があります。また動植物由来の原料を使用しているため、匂いが気になったり、コバエなどの虫を誘発しやすいデメリットがあります。ただし最近では、高温処理を施したり、化成肥料を混ぜ合わせることで、臭いが軽減された有機肥料も増えてきました

化成肥料

化成肥料とは、数種類の肥料に何らかの科学的工程を加えて製造された肥料のことです。特徴としては、主要な3大栄養素とされる、チッ素・リン酸・カリウムうち、2つ以上を含むもののことです。 化成肥料のメリットは、観葉植物に必要な三大栄養素がバランスよく含まれており、園芸の知識の乏しい初心者でも簡単に与えることができる点です。また、有機肥料のような臭いがなく、虫が湧かないという利点もあります。

持続時間別の肥料の種類は3種類

肥料は施肥してから、実際に効果を発揮し始めるまでの時間や、その効果がどれだけ長く持続するかが、肥料の種類によって異なっています。大きく分けてその分類は、下記のように3つに大別できます。

速効性肥料

速効性肥料は、施肥を行ってからすぐに効き始めます。植物の成長に及ぼす効果や影響も早く実感できます。その分効果の持続性が短いです。速効性肥料は、植物の成長が活発になったタイミングで行う追肥に向いています。

遅効性肥料

遅効性肥料は、施肥を行ってからすぐには効果が現れません。遅効性肥料は概ね、有機肥料に該当し、微生物による分解が進む30日後くらいから効き始めます。その分、効果が長く持続する特徴があります。植え付け時の元肥として与えるのに向いた肥料です。

緩効性肥料

緩効性肥料は、施肥を行ってから緩やかに効き始め、効果の持続時間も長いです。植え付けの時に与える元肥や追肥として与えるのに向いた肥料です。

植物の成長に必須な栄養3大要素

植物が正常に育つためには、チッ素、リン酸、カリウムの3大栄養素を含む肥料を与えるといいと言われています。それぞれの栄養素の特徴を見ていきましょう。

N:チッ素

チッ素は、葉や茎などの成長に働きかけます。植物の体を大きくするため、葉肥えとも呼ばれています。

P:リン酸

リン酸は、開花・結実を促し、花色、葉色を良くするための栄養素です。つぼみや実のつき方をよくするため、実肥えとも呼ばれています。

K:カリウム

カリウムは、葉で作られた炭水化物を根に送り、根の発育を促したり、植物の体を丈夫にし抵抗力を高めるため、根肥えと呼ばれています。

その他の植物の生育に必要な栄養素

3大栄養素の他にも、植物の生育に必要な栄養素があります。マグネシウムやカルシウムなどの量要素や、鉄、マンガン、ホウ酸をはじめとした微量要素がこれに当たります。概ね市販されている肥料は、これらの中量・微量要素をバランスよく含有しています。

ポインセチアの栽培におすすめの肥料

家庭で栽培するポインセチアにとって、おすすめの肥料の種類を紹介します。どの肥料もホームセンターやネット通販、100均でも購入が可能な汎用品です!

液体肥料

液体肥料は、ポインセチアが成長を活発に行う生育期に、追肥として与えるのに適した肥料です。3大栄養素と微量成分を液体によってすぐに根から吸わせます。製品によって、水で希釈して使うタイプとそのまま使うストレートタイプがありますね。速効性が期待でき、水やりの代わりとして与えることができます。

有機肥料

ポインセチアに直接栄養を与えるだけでなく、土の土壌改良にも貢献するのが有機肥料の特徴です。土壌微生物を増やし、団粒構造へと改善させ、空気を含む土壌をつくります。また、ポインセチアの成長に必要な3大栄養素に加え、微量要素までバランス良く含み、有益な微生物が増えるため、連作障害にも強くなります。ポインセチアの植え付け時の元肥として与えるのに適しています

緩効性の化成肥料

緩効性の化成肥料は、タイプとしては粒状や錠剤タイプのものが多く、土の上において、水やりで溶け出すことによって栄養が浸透します。効果が長続きするので、元肥と追肥両方の使い方に対応できます。無臭・抗菌で虫が湧くデメリットがありません。もちろん3大栄養素や微量成分もバランスよく配合しています。

最近はダイソーやセリアなどの100均でも購入できるようになった

最近ではダイソーやセリアなどの100均でも、液体肥料や有機肥料、化成肥料を購入できるようになりました。安いだけでなくその効果も、某有名メーカーのものに見劣りしないとの報告もあります。100均で購入した観葉植物を100均の肥料や土で育てるという人も多くいるようです。本当に便利な時代になりました。

ポインセチアに肥料を与えるタイミング

ポインセチアに肥料を与えるタイミングは、下記で説明する通り、植え付け・植え替え時に与える元肥と生育期に与える追肥との2段階で与えるようにしていきます。

ポインセチアの植え付け時

まずポインセチアを買ってきて、鉢に植え付ける時に、元肥(もとごえ)と呼ばれる用途で肥料を与えます。元肥とは植物の初期生育に必要な肥料分を供給し、生育を途切れさせないために与える肥料のことです。土の中に混ぜ込んで使う遅効性の有機肥料や緩効性の化成肥料が、この植え付け時に与える元肥に最適な肥料となります。

ポインセチアが生育旺盛になる春・夏の生育期

4月の終わり頃から5月ごろにかけて温度が上昇し、20度を越すようになってきたら、ポインセチアの生育期が始まります。この頃には、追肥として、速効性の液体肥料か固形の化成肥料を定期的に与えるようにしていきます。真夏の炎天下で一度生育が鈍るかと思いますが、過度の施肥は逆に肥料焼けに繋がりますので、この頃には慌てて肥料を多めに与えないような注意が必要です。初秋になり、再び涼しくなってきたら、初夏の頃のようなペースで肥料を与えて成長を促します!

鉢植えのポインセチアを1〜2年に一度植え替えをするとき

ポインセチアの植え替えの際にも、植え付け時のように元肥となる肥料を与えます。与える肥料の種類は、植え付けの時と同じく有機肥料や緩効性の化成肥料で問題ありません。肥料を与えて根の活動を活発にさせ、植え替えた土にしっかりと根が活着するのを助けていきます!

ポインセチアの肥料の与え方を時期別に紹介

この項では、それぞれの時期にポインセチアに与える肥料の量や頻度を、細かくレクチャーしていきます。とはいえ、ポインセチアの成長は肥料だけで賄っているわけではありません。ポインセチアが元気がないからといって、過度に肥料を与えて元気を促すような与え方は、逆にマイナス効果になるということを念頭に置きましょう。

植え付け時の肥料の与え方

まずは植え付け時の肥料の与え方について説明します。念頭に置かないといけないのが、市販されている培養土にはあらかじめ肥料成分が含まれているということ。肥料があらかじめ含まれている土を使う場合は、それほど多くの元肥は必要ありません

植え付け前の土壌に元肥として緩効性の肥料を施しておく

ポインセチアを植え付ける時に、まずは鉢底に数センチほど土を入れますが、その時に元肥となる遅効性の有機肥料や緩効性の化成肥料を土に混ぜ込んで与えるようにします。その上にポインセチアの株を置き、上から土を被せていくようにすれば、根が肥料に向かって伸びていく感覚で施肥を行うことができます。

徐々に慣らすために最初は少なめに与える

最初に与える元肥は、根が土に活着するのを助ける役目を果たします。この時に多めの量の肥料を与えても、根が土に張っていないので栄養を吸い上げることができず、土に滞留してしまうだけで効果がありません。特に、有機肥料は効果が現れるのに時間が必要です。必ず肥料に記載されている説明に則って、規定量の肥料を与えるようにしてあげてください。

生育期の肥料の与え方

気持ちのいい気候の初夏や初秋と、温度が30度を超えるような炎天時とで、肥料の与え方にメリハリをつけていくようにします。というのも、ポインセチアの成長は暖かくなってから始まりますが、暑くなりすぎたら再び成長が緩慢になり、肥料を与えすぎても逆効果になるケースが多いからです。

8月までは1週間に1〜2回液体肥料を与える

気温が20度〜25度くらいの春〜初夏にかけては、1週間に1、2度液体肥料を与えてポインセチアの成長を促していきます。ただしこのやり方は、水やりの頻度が高くなる傾向がありますので、当然根腐れのリスクもあります。水やりのペースは生育環境によって左右されます。室内で育てる場合においては、それほど頻繁に水やりをしなくてもいいと思いますので、液体肥料を与えるペースも抑え目にしてあげる必要がありますね。そういった場合は、液体肥料の代わりに固形の緩効性肥料を与えるやり方でも、十分生育を促すことは可能ですよ。

8月辺りからは置き肥の緩効性肥料に切り替える

8月ごろの炎天時は、ポインセチアの生育が緩慢になる時期です。この時期に速効性で効果の持続時間の短い液体肥料を与えても、根が吸い上げるまでに時間が掛かるのであまり効果は現れないでしょう。そこで固形タイプの緩効性肥料を置き肥して、緩やかにポインセチアに栄養を与えていく方向に切り替えてあげるようにします。暑さが和らいで涼しくなれば、再びポインセチアの生育が活発になります。液体肥料を水やりの代わりに与えても良いですし、緩効性肥料のまま生育期を乗り切っても構いません。

植え替え時の肥料の与え方

植え替えの時の肥料の与え方は植え付けの時の要領と同じです。念頭に置かないといけないのが、市販されている培養土にはあらかじめ肥料成分が含まれているということ。肥料があらかじめ含まれている土を使う場合は、それほど多くの元肥を必要としません。

植え替え時の用土に緩効性肥料を混ぜ込んでおく

ポインセチアを植え替える時に、まずは鉢底に数センチほど土を入れますが、その時に元肥となる遅効性の有機肥料や緩効性の化成肥料を土に混ぜ込んで与えるようにします。その上にポインセチアの株を置き、上から土を被せていくようにすれば、根が肥料に向かって伸びていく感覚で施肥を行うことができます

肥料の混ぜ過ぎには注意

よくある失敗例として、いろいろな肥料を混ぜて高い栄養素の肥料を与えようとしてしまうことが挙げられます。複数の肥料を混ぜると化学反応を起こし、植物自体に被害が出るだけでなく、有害物質・ガスが発生したりと、大きな事故につながる危険性があります。くれぐれも、肥料同士を原液で混ぜることはしないでください

ポインセチアに肥料を与える際に注意すること

正しい時期に正しい量の肥料を与えることで、健康的なポインセチアを生育することができます。下記の注意事項をよく理解し、正しい肥料の与え方をマスターしましょう!

冬の休眠期には施肥しない

冬の休眠期においては、ポインセチアに施肥は行わないようにします。というのも休眠期は根の活動が緩慢になるので、肥料を与えても意味がなく、むしろ肥料焼けを起こしポインセチアが枯れる原因となってしまうのです。

肥料の与えすぎには注意

ポインセチアに肥料を与える際、肥料の与えすぎには注意が必要です。必ず肥料の説明書にある規定料を守って与えるようにしましょう!

与え過ぎは「肥料焼け」の原因

肥料を規定量よりも肥料を多くあげすぎると、土中の肥料成分の濃度が高くなって根の機能が阻害される「肥料焼け」を起こす可能性があります。根が肥料やけを起こすと、場合によっては枯れてしまうこともあるので、肥料のあげすぎには注意が必要です。

誤ってやり過ぎてしまった場合は植え替えるか、水を大量に使って土中の肥料を流す

追肥として与える液肥を誤って与えすぎてしまった場合は、水をさらに与えて肥料成分を鉢底から洗い流してあげることで対応できます。一方で元肥となる肥料を与えすぎてしまった場合は、植え替えが必要になりますが、これは時期を選んで行う必要があるでしょう。というのも炎天下や冬が近づいているような時期に植え替えてしまうと、根の活着がうまくいかず、ポインセチアが枯れてしまう原因となるからです。

間違った与え方をしないためにもしっかりと植物について調べ、説明書を読むことが大事

上記のような肥料の与えすぎを防ぐには、与える植物の性質や、与える肥料の性質・規定量をしっかり調べてから施肥することが大事になってきます。ポインセチアは肥料そのものから栄養を得ているわけではなく、肥料によって得られた栄養を土から根で吸い上げることで摂取します。ですから、根自体の活動を阻害するような肥料の与え方・育て方には、くれぐれも注意が必要ですね。

通販で購入できるポインセチアの生育におすすめの肥料5選

通販で購入できる、ポインセチア向けの肥料を5つ厳選して紹介します!お伝えするのは、プロの園芸家にも人気の定番の商品ばかり!初心者の人にとってもおすすめできる肥料です!ぜひ参考にしてください!

【ハイポネックスジャパン】 肥料 マグァンプK 中粒 600g

ハイポネックスジャパンといえば肥料業界最大手の一つです。その中でもマグァンプは、元肥として使う肥料の定番商品ですね。約1年かけて効果が持続する緩効性肥料。リン酸効果で丈夫な根を作り、土との活着をスムーズに行う働きを助けます。草花・観葉植物に対応ですので、花や苞を楽しむポインセチアにも最適な肥料ですね!
商品名 ハイポネックスマグァンプK 中粒
価格 ¥1590(税込)
600g
肥料のタイプ 元肥用の緩効性化成肥料(粒状)
成分 アンモニア性窒素6.0%・く溶性りん酸40.0%・内水性りん酸5.0%・く溶性加里6.0%・内水性加里3.5%・く溶性苦土15.0%・内水性苦土1.0%

【花ごころ】 グリーンそだちEX IBのチカラ 1.4kg

グリーンそだちEX IBのチカラは、イソチブル縮合尿素(IBDU)という成分を配合した肥料です。この成分は水にゆっくり溶ける性質があるので、根に優しく、無駄なく肥料成分が吸収される設計になっています。元肥と追肥、両方の使い方が可能です!
商品名 グリーンそだち EX IBのチカラ
価格 ¥1100(税込)
1.4kg
肥料のタイプ 元肥・追肥用 緩効性化成肥料( 粒状)
成分 チッソ、リンサン、カリウム、マグネシウム

【住友化学園芸】 肥料 マイガーデン液体肥料 650ml

マイガーデン液体肥料は、水で希釈して使う液体肥料です。肥料の浸透性を高め、保水性を向上させるモイスト成分を配合しています。速効性と保水性があるので、ポインセチアの成長期に与える追肥として最適です!
商品名 マイガーデン液体肥料
価格 ¥886(税込)
650ml
肥料のタイプ 速効性の液体肥料(希釈タイプ)追肥に最適
成分 N:P:K = 9:10:5

【nicogusa】バイオゴールド オリジナル 天然有機肥料 240g

バイオゴールド オリジナル 天然有機肥料は厳選した天然素材を時間をかけて発酵、自然に優しい有機肥料です。土の表面に置いて与えるタイプの元肥・追肥兼用の肥料。効果の持続時間は約2ヶ月。花や実にも効果のある成分を配合しているのでポインセチアの栽培に向いています!
商品名 バイオゴールド オリジナル 天然有機肥料
価格 ¥1601(税込)
240g
肥料のタイプ 元肥・追肥用 緩効性有機肥料(粒状)
成分 チッソ3.5 ・リン酸 3.7・カリ3.3 +天然ミネラル類

【花ごころ】 まくだけ!花と野菜の肥料 1kg

まくだけ!花と野菜の肥料は、有機肥料と化成肥料のいい所をミックスした肥料です。腐植が土壌の団粒化を促すので、土壌改良にも役立ちます。化成肥料のスピード感もあるので鉢植えで育てるポインセチアに向いていますね!
商品名 まくだけ!花と野菜の肥料
価格 売り切れ中
1kg
肥料のタイプ 元肥・追肥用 有機+化成 緩効性肥料
成分 N:P:K= 5:5:5

肥料が原因ではない!ポインセチアが赤くならない時の対処法

ポインセチアのトレードマーク、真っ赤な苞は、肥料によって色付けるものではありません。これからご説明する短日処理という方法を用いて、鮮やかに色付けることができますよ!

ポインセチアは日照時間を調整することで赤くなる短日植物

キク・アサガオ・イネなどのように、夏至から冬至にかけて、昼の時間が短くなり夜の時間が長くなる頃に花をつける植物のことを短日植物と呼びます。ポインセチアもこの短日植物の仲間ですが、ポインセチアの場合、赤くなる部分は花ではなく苞の部分にあたります。

赤くするには短日処理という方法が有効

植物の花期を早めたり、花の色味をよくするために、朝夕に植物に覆いをかけて光を遮る処理のことを短日処理といいます。ポインセチアの場合、苞の色味を良くするためにこの短日処理を行います。

短日処理の方法

短日処理の方法について説明します。短日処理は、おうちにある段ボールを利用して、簡単に実施できます。約2〜3月間、毎日行うことで、花芽が付き苞が色づいてきます。毎日やるのは大変ですが、その分開花した時の感動はひとしおですね!

短日処理を始めるのは9月初旬〜10月初旬

短日処理を始めるのは、9月初旬〜10月初旬がおすすめです。というのもポインセチアはクリスマスフラワー。綺麗に色づかせるにかかる時間は2〜3ヶ月ほどと言われており、クリスマスに色づかせるためには、その頃に短日処理に取り掛かるのがぴったりです。

短日処理に必要なもの

  • ポインセチア
  • 段ボール

短日処理の手順

  1. 夕方5時〜翌朝8時ごろまで、ポインセチアに段ボールを被せて光を遮る
  2. 8時になったら、段ボールからポインセチアを取り出して、半日陰の環境に戻す
  3. ①、②の作業を毎日、2〜3ヶ月間繰り返す
  4. 苞が色づいたら短日処理完成(60日が目安)
  5. 通常の生育環境に戻す
30日過ぎた頃には新芽が色づき、50日後には花芽が発芽し始めます。60日すぎた頃には、鮮やかに発色した苞が見られるようになります。これで短日処理は完成です。短日処理を切り上げて、通常の生育環境に戻します。

ポインセチアの基本の育て方

ポインセチアの基本の育て方について紹介します。肥料の与え方とも関連のある、水やりの方法や土の選び方についても説明しますので、しっかりと関連づけて覚えるようにしてください!

置き場所はなるべく室内の明るく暖かい場所で管理する

暖かい気温の時期は、しっかりとポインセチアに光合成を促すために、室内の日当たりのいい窓際でポインセチアを管理します。レースカーテン越しの半日陰の窓辺が、日光や日当たりを考慮したベストの置き場所となります! 冬場になると、日中、日光の当たる窓辺は、夜になると冷気が忍び込みやすい場所にもなります。そこで、夜は窓辺からポインセチアを離して、部屋の中央に移動させて管理するようにします。それでも寒さで枯れこんでしまうようなら、梱包用の資材や新聞紙などで鉢を覆い、ポインセチアを寒さから守るようにしましょう。

水やりの方法は季節によって異なる

基本的にポインセチアは、乾燥に強く、過湿を嫌う性質があります。そんなポインセチアですが、季節によっては若干水やりの頻度や量を調整してあげる必要がありますね。

春・夏の水やり:土が乾いたらたっぷり

ポインセチアが生育期を迎える春・夏の水やりは、土の表面が乾いたら、鉢底から水が滴るくらいたっぷりと与えるようにしてあげます。室内での生育でしたら週に2度ほどの水やりが目安ですね。液体肥料を水やりの代わりに与える場合は、週に2回の水やりのうち1回を液体肥料に変えてあげるといいでしょう!

秋の水やり:休眠期に備えて夏より控えめに

10月下旬ごろから冬に至るまでの晩秋の間は、ポインセチアの休眠期に備えて、水やりの頻度を控えめにしていきましょう。およそ週に1回の水やりが目安になります。液体肥料を水やりの代わりに与える場合は、月に2度ほどの頻度で与えるようにすればいいでしょう。

冬の水やり:土が軽く湿る程度に与える

冬場はポインセチアの根の活動が穏やかになる休眠期。そのため、土が乾いているのを確認してから更に日数をおいて、与える量もコップ1杯位(約200ml)と少なめにしましょう。根が水を吸い上げる量が少ないにもかかわらず水を与え続けてしまうと、根の呼吸や吸水の働きを阻害する、根腐れを招く恐れがあるので注意が必要です。

用土は有機質の培養土を使用する

初心の方はまずは、バランスの整った、有機質の培養土を使うことをお勧めします。培養土は、水はけや保水性・保肥性が整っているだけでなく、植え付けのときに必要な肥料成分があらかじめ含有されているので、追加で元肥を買い求める必要がありません。

生育期に入る前に切り戻し剪定する

ポインセチアの切り戻し剪定は生育期に入る前の、3月〜5月ごろが適期です。開花後の株をそのままにしておくと、株の上部からしか新芽が出ず、腰高な株になるので不恰好。色づいた上部を切り取り、株元からの新芽の発生を促してやる必要があります! また、ポインセチアの枝葉の切り口からは、白い有害な樹液が出ます。そのため、切り戻し剪定中は必ず手袋をし、床が汚れてもいいように新聞紙を敷いて、樹液が服にかからないようにエプロンなどをつけて作業するようにします。

剪定に必要なもの

  • 剪定ばさみ
  • 新聞紙
  • 汚れてもいい服やエプロン
  • 手袋
  • アルコール消毒液

剪定の手順

  1. アルコール消毒液で剪定ばさみを消毒する
  2. 枝の付け根に近い芽を2個ほど残して先端の枝葉をカット
  3. 他の枝も同じ要領でどんどん剪定する

植え替えは1〜2年に一度、生育期に入ったタイミングで行う

ポインセチアは、1〜2年に一度、4月中旬〜5月上旬ごろまでに植え替えも済ませてしまいます。順番としては剪定を済ませてから行うのがいいでしょう。培養土を使う場合は、元肥となる肥料を用意する必要はありません

植え替えに必要なもの

  • 手袋
  • 培養土(観葉植物用の土)
  • 移植ゴテ
  • ひと回り大きな鉢
  • 鉢底石
  • 鉢底ネット
  • 割り箸
  • 園芸ばさみ

植え替えの手順

  1. 新しい鉢にカットした鉢底ネットを敷く
  2. 鉢底石を鉢底が隠れるくらい並べる
  3. 土を2〜3㎝ほど入れる
  4. 古い鉢から根株を優しく引き抜く
  5. 根についた土を1/3程度落とす
  6. 絡まったり、根腐れしている根をカット
  7. 鉢の真ん中に根株を置く
  8. 上から土を被せていき、鉢の縁の少し下まで土を入れる
  9. 鉢周りを割り箸でつつき、土と根の隙間を埋める
  10. かさが減ってしまった分の土を補充する
  11. 鉢底から水が滴るくらい、たっぷりの水やりをする

クリスマスに備えて短日処理で赤くする

クリスマスに備えて、前述の短日処理を行って、ポインセチアの苞を赤く色付けるようにしましょう!綺麗に色づかせるのにかかる時間は、2〜3ヶ月ほどと言われており、クリスマスに色づかせるためには、9月〜10月ごろに短日処理に取り掛かるのがベストです!

大きくなったら挿し木して増やしてみる

ポインセチアは、挿し木と呼ばれる方法で簡単に株を増やしてあげることができます。

挿し木に適した時期

挿し木の適期は、新芽の展開が行われてからの時期なので、剪定が終わった6月ごろを狙って行うといいでしょう。また、剪定の際に切り取った枝を挿し木にしても構いません。

挿し木に必要なもの

  • 剃刀
  • ビニールポット(挿し木の数だけ必要)
  • パーライトとピートモスの等量の配合土
  • 発根促進剤
  • 新聞紙
  • 培養土
  • 3号くらいの小さめの鉢

挿し木の手順

  1. 本葉を3〜4枚つけて、先端の芽を剃刀で切り取る
  2. 不要な蒸散を防ぐため、葉を1/2の大きさに切る
  3. 茎の切り口から出る樹液を水で洗い流す
  4. 水で溶いた発根促進剤を切り口に塗る
  5. 挿し木を新聞紙の上に広げ、日陰で乾燥させる
  6. 配合土をビニールポットに入れる
  7. 挿し木をビニールポットに挿す
  8. 20日〜ひと月ほどかけて発根させる
  9. 発根したら、植え替えの要領で新しい鉢に植え替える

【まとめ】ポインセチアに適した肥料とは?正しい与え方から注意点まで解説

いかがでしたか?今回は、ポインセチアの肥料の与え方や肥料の選び方について解説させていただきました。今回の記事のポイントをまとめると
  • ポインセチアを鉢植えで育てるときは肥料が必須
  • ポインセチアの肥料は時期やタイミングによって液体肥料と固形肥料をうまく使い分ける
  • ポインセチアの生育期には速効性の液体肥料を、生育が穏やかな真夏や晩秋は緩効性の固形肥料を与える
  • 冬の休眠期にはポインセチアに一切の肥料を与えなくて良い
  • 肥料の与え過ぎは肥料焼けにつながるのでNG。規定量を守って与える
  • ポインセチアの植え替えや植え付け時には、遅効性の有機肥料や緩効性の化成肥料を与える
  • ポインセチアの肥料は、ホームセンターや100均、ネット通販で気軽に購入できる
  • ポインセチアの苞を色付けるのは、肥料ではなく短日処理
  • ポインセチアの基本の育て方に則って肥料を与えていく
でしたね。ポインセチアを鉢植えで育てる際は、成長過程によってうまく肥料の種類を使い分けることが大事でしたね。今回の記事を参考に、肥料をうまく与えながら、綺麗で元気なポインセチアを育ててみてください。 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。