ポインセチアが赤くならない原因とは?失敗しないで赤くする方法を解説

ポインセチアが赤くならない原因とは?失敗しないで赤くする方法を解説
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目次

ポインセチアというとクリスマスの飾りつけに大人気の花です。冬に鮮やかな赤と緑、そして最近ではピンクや白のポインセチアが流通していて、色のバリエーションも豊かですね。 そんなポインセチアを2年目も楽しもうと育てて、赤くならないなんてことはありませんか?実はそのまま日光に当てているだけでは、ポインセチアは赤くならないんです。 そこでこちらの記事では
  • ポインセチアはどんな植物なのか
  • ポインセチアが赤くならない原因
  • 赤くするための短日処理とは
  • 短日処理を失敗しないためのポイント
についてくわしく解説します。 最後まで読めばポインセチアを赤く色づかせて楽しめるほか、ポインセチアを育てる上での色んなコツについて理解を深めることができるでしょう。その他にも、ポインセチアの育て方で失敗しやすいポイントをまとめましたので、ぜひ参考にしてくださいね。

まずはポインセチアについておさらいしよう

まずは、ポインセチアがどんな植物なのか確認していきましょう。

ポインセチアの基本情報

植物名 ポインセチア
科名/属名 トウダイグサ科トウダイクサ属(ユーフィルニア属)
学名 Euphorbia pulcherrima
和名 ショウジョウボク(猩々木)
原産地 メキシコ
ポインセチアは南米メキシコ原産の低木です。日本ではショウジョウボクといわれています。流通している園芸品種は耐寒性が弱いため、冬は室内で管理するようにしましょう。色が鮮やかでクリスマスの時期に流通するため、クリスマスフラワーといって親しまれています。

冬に赤くなる苞が特徴的な観葉植物

実はポインセチアの花と思われている部分は花ではありません。(ほう)と呼ばれる葉が赤く色づきます。色づく葉は赤のほかに、ピンクや白、黄色もありとても見るのが楽しい植物でもあります。冬になって気温が下がり、日照時間が短くなってくると花芽がついて赤く色ぐのが大きな特徴です。

光が当たる時間が短くなると花をつける短日植物

ポインセチアは秋から冬にかけて日が当たる時間が短くなると花芽をつけます。こういった特徴の植物を短日植物といいますよ。ポインセチアのほかに、アサガオ、カランコエ、キク、コスモスがよく知られています。

緑と赤のコントラストが綺麗でクリスマスフラワーとも呼ばれる

ポインセチアの大きな特徴は出回る時期。花の種類が少なくなる11月くらいから冬の時期に緑と赤のコントラストが綺麗なポインセチアが、花屋さんに並ぶようになると冬が来たなと感じるものです。ちょうどクリスマスシーズンに重なるため、クリスマスフラワーとも呼ばれて親しまれています。

ポインセチアにはエネルギー活性効果がある

風水に見てもポインセチアは良い面がたくさんあります。赤い葉は炎の色、尖った葉の形は邪気払いの効果があると言われていますよ。同じく葉の先がとがっているエキナセアなどもその効果があるそうです。炎は風水的に上昇気流を生むとされていますから、ポインセチアをお部屋に飾るとエネルギーの活性効果が得られるでしょう。

花言葉は【祝福】【聖夜】【幸運を祈る】

ポインセチアの花言葉は全般的に【祝福】、【聖夜】、【幸運を祈る】の3つが挙げられます。どの花言葉もキリスト教と深い関係があるんですよ。17世紀メキシコの宣教師たちが教会へ飾ったことや、星の形をしている花がベツレヘムの星を連想させること、クリスマスとは祝福する日、隣人同士の幸せを祈る日としたことに由来しています。 自分をはじめ大切な人の幸運を祈るためにぜひ贈りたい植物です。

どうして?ポインセチアが赤くならない原因

さて、ポインセチアでよくあるお悩みに2年目の冬に赤くならないということが挙げられます。赤くならない原因や対処法、管理の方法はどうすればいいのでしょうか? くわしく解説していきます。

結論:赤くならないのは苞(ほう)が出ていないから

結論として、ポインセチアの葉が赤くならないのは苞(ほう)が出ていないからです。夏までに育っていた葉と苞は形が似ていますが、出てくる時期や伸びる理由が違いますよ。苞が伸びる理由とはなんでしょうか? 具体的に確認していきましょう。

苞とは、花芽を守るための葉の部分のこと

苞とは、花芽を守るための葉の一種です。つまり花芽が付かないとポインセチアの大きな特徴である苞は伸びてこないんです。お持ちの株をよく観察してみてください。花芽はついていますか? 赤くならないとお悩みの方は、株に花芽がついていないかもしれません

赤くなるのは苞の部分

お持ちの株をよく見てわかるように、冬に赤く色づくのはポインセチアの苞の部分です。葉も苞も同じ形をしていますが、厳密にわけると、ポインセチアの葉は緑色、花の一部分が赤くなる苞ということ。苞は花を保護するのが一番の目的ですから、花芽がつかなければもちろん苞も形作られません。

苞を出すためには日照時間を人為的に調節する必要がある

それでは、一体どうしたら赤く色づくようになるのでしょうか。ポインセチアをはじめ短日植物に分類される植物は、短日処理をする必要があります。人工的に日照時間を短くして花芽がつくよう調節する、それを短日処理といいます

赤くならないポインセチアを赤くする方法

それでは具体的に、赤くならないポインセチアと赤くする方法を解説していきます。なにか難しい方法なのかな、と不安になる必要はありません。身近にあるもので、意外に簡単にできますからぜひ実践してみましょう。

赤くならないポインセチアは短日処理という方法で赤くすることができる

2年目の冬に赤くならなかったからといって、捨ててしまうなんてもったいないことはしないでください。3年目の春から秋にかけて適切な方法で管理してあげれば3年目の冬に、綺麗な姿を見ることができますよ。屋外の天然光だけでも赤くならないこともありませんが、できるならはっきりとしたコントラストにして鑑賞したいものです。

短日処理とは夜を長く、昼が短くなるように遮光し日照時間を調整すること

ポインセチアの苞を赤く色づかせるためには、日照時間を調整することがとても大切です。先ほどもお伝えしたように、屋外の自然な日光だけでも色づきますがほんのり色づく程度。 秋に入る9月頃から、夜を長く、昼が短くなるように遮光しましょう。あまり残暑が厳しい時期に始めると、蒸れて病気になりやすいので天候にも気をつけて始めてください。

毎日マメに行えばポインセチアを綺麗に赤くすることができる

短日処理は人工的に日照時間を管理するため、毎日のお手入れが必要です。ポイントは、一日の日照時間を12時間以下に管理すること。朝と晩、それぞれ手をかけて管理しますから、根気が必要です。しかし毎日マメに行えば、ポインセチアをキレイに赤く色づかせ、冬の鑑賞期間は満足いく結果になるでしょう。

9月中旬ごろから始め、約60日間続ける

短日処理を始める時期は、涼しくなる9月中旬ごろを目安に始めます。用意するのは段ボールか、黒いビニール袋。鉢と株がすっぽり覆えるくらいの大きさがいいでしょう。その中へポインセチアを鉢ごと入れて、人工的に暗い状態を作り出します。 大事なのは約60日間毎日忘れずに短日処理を行うこと。一日でも忘れてしまうと、またそこから40日以上やり直すことになりますので注意してください。

必要なものと手順

短日処理の方法について、必要なものや手順についてまとめました。

短日処理に必要なもの

  • 大きめの段ボール箱
  • 黒の厚手のビニール袋 数枚
  • ガムテープ
ポイントは、鉢と株を丸ごと覆えるかどうか。段ボールかビニール袋のどちらかでOKです。ご自分に合ったものを選ぶようにしましょう。

短日処理の手順

一日の手順と流れは以下の通りです
  1. 気温10度以下にならない暖かい場所へ鉢を置く
  2. 夕方17時頃に段ボールや黒いビニール袋で株を完全に覆い、遮光する
  3. 隙間があったらガムテープでふさぐ
  4. 遮光中は鉢を移動しない
  5. 朝7時ごろから8時にかけて、覆いを外す
  6. 日中は日光に当てる
コツは、完全に光を遮断すること。少しでも光が当たると短日処理にならず、赤く色づきません。これを約60日間、2ヶ月続けましょう。

2年目以降のポインセチアも同様の方法で赤くする

2年目以降のポインセチアも同様の方法で挑戦してみましょう。ポインセチアを草花だと思っている方も多いのですが、れっきとした低木。暖かい場所で管理すれば2年目、3年目も元気に育ってくれます。毎年クリスマスの時期に赤く色づいたポインセチアを楽しめるでしょう。

赤くならないポインセチアの短日処理で失敗しないためのポイント

赤くならないポインセチアの短日処理で失敗しないためのポイントがいくつかあります。それぞれ確認していきましょう。

1.期間中は忘れずに必ず毎日行う

まずひとつ目は、忘れずに毎日短日処理を行うこと。夕方に覆って朝はずすのは慣れるまで結構むずかしいかもしれません。

忘れたらやり直しになってしまう

短日処理で注意すべきなのは、一日忘れたら赤くならないので、また一からやり直しになってしまうことです。せっかく30日以上短日処理を続けてきたのに、つい忘れてしまったら、その日からまた40日以上続けないといけません

毎日決まった時間にアラームをかけるなどして対策するのがおすすめ

何度もやり直しになると、なんだかやめてしまおうと思ってしまいますよね。忘れないためにも、慣れるまではアラームをかけておくといいでしょう。毎日夕方の17時頃と朝の7時ごろにアラームが鳴るよう設定しておき、続けられるよう対策しておくことをおすすめします。

2. 日中は明るく暖かい場所で管理する

また、遮光を外している日中は明るく暖かい場所で管理するようにしましょう。ポインセチアは冬に流通するので、寒さに強いと思われがちですが、暑いのが大好きな非耐寒性の植物。気温が10度以下になると、葉枯れや株自体が枯れてしまうこともありますので、くれぐれも日中は日が半日以上当たる明るく、風通しの良い暖かい場所で管理してください

3. 赤くならない品種もあるのでしっかりと確認する

実はポインセチアの品種は赤やピンクのほかに、白いアラスカという品種、黄色いレモンスノー、フリルがかわいらしいカルーセルピンクなど、赤くならない品種が数多くあります。短日処理の方法はいずれも同じです。赤くなる品種か赤くならない品種か、購入前にしっかりと確認しましょう。

赤くならないポインセチアの短日処理中の管理方法

短日処理について理解を深めたところで、期間中の管理方法が気になってきますね。段ボールやビニール袋は密閉性が高い反面、蒸れやすく病気になりやすい環境だといえます。水やりや剪定など、短日処理中の管理方法についてまとめました。

遮光している時以外は10℃以下にならない暖かく明るい室内で管理する

11月にもなると屋外は気温が下がって日によっては10℃以下になる日もあります。ポインセチアは乾燥を好み寒さに弱い植物ですから、遮光している時以外は10℃以下にならない暖かく明るい室内で管理するようにしましょう。

水は土が乾いてから数日後に控えめに与える

短日処理中の水やりは、夏までの頻度だと多湿な環境になって病気になりやすくなります。そのため、水やりは土の表面が乾いてから数日後に控えめに与えるようにしてください。花が咲く鑑賞時期は、ポインセチアにとって株の休眠時期にもあたります。水やりをだんだんと控えめしていくといいでしょう。

短日処理中は植え替えや剪定はしちゃだめ

また、ポインセチアは植え替えや剪定がとても大切な管理方法のひとつですが、短日処理中はどちらもしてはいけません。なぜなのか詳しくみていきましょう

休眠期に移行している時期なので傷みやすい

実は短日処理を行う9月~11月は、春から夏の生育期から休眠期にさしかかる時期です。このため、株が傷ついてもなかなか治らず株自体が弱ってしまう原因にもなってしまいます。花芽をつける体力を維持するためにも、剪定や植え替えはしないでください。

植え替えや剪定は色づき終わって花が落ちた初春に行う

もしどうしても剪定や植え替えをする場合には、苞が色づき終わって花が完全に落ちた1月~3月の間に行うといいでしょう。初春でまだまだ寒さがありますが、花が落ちた後ならば問題ありません。

肥料は与えないようにする

先ほどお伝えしたように赤くならないポインセチアの短日処理を行う時期は、休眠期にさしかかり、株の生育がゆっくりになります。赤くならないからといって肥料を与えすぎると、カビや虫の発生の原因にもなり、あまりポインセチアにとって好ましくない状態です。くれぐれも肥料は、短日処理中には与えないようにしましょう。

ポインセチアに起こりうる赤くならない以外のアクシデント

ポインセチアのトラブルでよくあるのが、赤くならないことのほかに、葉が落ちる、なんだか元気がない、しおれている、葉が変色しているといったことがあります。そのようなアクシデントは一体どんな原因があるんでしょうか。対策も含めてまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

葉が落ちる

まず、葉が落ちるといった時ポインセチアに限らず多くの観葉植物もこのお悩みが多いかと思います。葉が落ちるということは、季節が変わり株の状態も変わるということ。一種の防御反応でもあるんですよ。

主に寒さが原因

季節が変わって株の状態が変わることの一番の要因が、寒さ。ポインセチアは寒さにはとても弱い植物。エアコンの風に当たっても葉が落ちる原因になりますので、直接風が当たらないような場所へ置いてください。

10℃以下になると落葉し始めるため、冬季は室内の暖かい場所で管理するのを心がける

ポインセチアはクリスマスに流通しますが、寒さがとても苦手。屋外、屋内のどちらも気温が10℃以下になると落葉し始めます。冬季は室内の暖かい場所で管理するようにしましょう。室内の中でも、窓辺の日が当たる場所か、エアコンの風が直接当たらない場所へ置くようにしてください。

株全体の元気がなく、葉がしおれたり丸まる

次に多いお悩みが、株全体に元気がないことが挙げられます。特に葉の様子がしおれていたり、葉の先が丸まっていたりします。なんだか元気がない、そんな時の原因と対策をご紹介します。

水のやり過ぎで根腐れを起こしてしまっている可能性がある

まず株全体の元気がない最大の原因は、ずばり水のやり過ぎです。水をやり過ぎてしまうと根の吸水量を越えた水量になります。常に土中が湿っていると根が酸素不足になり、株全体に栄養がいきわたらなくなってしまうんです

腐った根の部分を切り取り、季節に合った水やりをする

根腐れしてしまった根は黒ずんで枯れる原因にもなりますから、見つけたらすぐに黒く腐った根を切り取り、季節に合った水やりをするようにしましょう。特に短日処理をしている時は、休眠期にさしかかっているため徐々に水の量を減らしてあげてください。

葉が茶色く変色してしまっている

葉の先やまわりからちりちりと焼けたようになっているのを見かけませんか? これを葉焼けといいます。葉の茶色く変色しているトラブルの原因と対処について、くわしくご紹介します。

葉焼けが原因

葉焼けの原因は夏の強い日差し。夏の強い日差しのもと、長時間ポインセチアを置いておくと葉焼けしてしまいます。特にお昼の日差しの下に置いておくのはやめましょう。また秋になって朝晩の寒暖差でも葉焼けを起こす場合がありますから、茶色く変色しているのを見つけたら、室内に取り込んで様子を見てください。

葉焼けした部分を取り除き、明るい日陰に移動して管理する

葉焼けした部分を残しておくと、カビの発生や害虫が付いたりします。病害虫の予防のためにも、葉焼けした部分を手で取るか、ハサミで根元で切るなどしておきましょう。また、一日のうち午前か午後のどちらかに、日が当たる半日陰に鉢を移動して管理してください。

葉が白く変色している

葉が白く変色している時はありませんか? もしくは土の表面にふわふわとした白いものがあった場合、それはコナジラミの被害にあっている可能性がありますよ。

病害虫の被害にあっている可能性が高い

コナジラミというの白い小さな虫です。ポインセチアをゆすって、白い粉が舞うようにたくさんの虫が飛び立ったら、コナジラミとみて間違いないでしょう。コナジラミは観葉植物、花木など多くの植物に寄生する害虫で、植物の汁を吸うため葉や茎がすかすかになり、最悪株全体が枯れてしまいます。 そのため見つけたらすぐに駆除しましょう。

白くなった部分を取り除き、殺虫剤を撒いて対処する

対策として、葉を取り除いたり防虫剤を土に混ぜたりのほか、殺虫剤を撒いて株全体からコナジラミを落とす必要があります。コナジラミは小さいため見つけるのが大変で、葉の裏に潜んでいることも。見つけたら葉をすぐに取り除き、殺虫剤を撒くようにしてくださいね。

病害虫は葉水で予防できるのでおすすめ

コナジラミをはじめとした害虫は、葉水で落とすのも効果的です。気温が高く乾燥した環境に強いのですが、水に弱い一面があります。そのため霧吹きなどで葉っぱに水を吹き付け予防するのもおすすめですよ。 しかし大抵の病害虫は湿度が高い環境を好みますから、基本は日光の当たる風通しの良い場所に置いて管理してください。

【まとめ】ポインセチアが赤くならない原因とは?失敗しないで赤くする方法を解説

いかがでしたでしょうか? ポインセチアが赤くならない原因や赤くする方法までをくわしく解説してきました。冬の時期に赤くならない理由として、日照時間が長いこと花芽がついていないことが挙げられます。 この記事のポイントは、
  • ポインセチアが赤くならないのは、苞が出ていないから
  • 苞は花芽を守るために伸びてくるため、緑の葉とは出る時期が違う
  • 人工的に日照時間を調整して苞を赤くすることを短日処理という
  • 赤くならないポインセチアでも、短日処理をすれば赤くなる
  • 9月から11月の涼しい期間、一日の日照時間を12時間以下に管理すること
  • 短日処理の期間の目安は約60日間、毎日忘れずに続ける
  • 段ボールや黒いビニール袋で完全に光を遮断する
  • 短日処理中も、気温10℃以上の暖かい場所で管理
です。 ポインセチアが赤くならないからといって諦める前に、赤くなる品種であれば自分で短日処理をして苞が赤くなるよう挑戦してみてください。慣れれば大変という訳でもありませんし、むしろ丁寧に管理したポインセチアが見事に赤くなった時はとてもうれしいものです。 ここまで読んでいただきありがとうございました。東京寿園ではポインセチアなどの観葉植物の他、胡蝶蘭、園芸グッズといった役立つ情報を随時掲載していきます。ぜひほかの記事も読んでみてくださいね。