目次
華やかで多くの方に愛されている薔薇。薔薇を育てたことがある方は蕾が咲かない・枯れるなどで悩んではないでしょうか。今回は薔薇の蕾について詳しく紹介します。 そこでこちらの記事では
- 薔薇の蕾を咲かせるまでの管理
- 薔薇の蕾の花言葉
- 蕾が付かない原因
- 蕾が茶色く変色する原因
薔薇の蕾についての知識
薔薇を育てていると、花が咲く前に可愛らしい蕾が付きます。薔薇の蕾の管理の仕方や花言葉についてご存じでしょうか。蕾から咲くまではどう管理する？
薔薇に蕾が付いたのに花が咲かなかったら残念ですよね。蕾から花が咲くまでの管理の仕方について解説します。- 水を切らさない
- 肥料は控えめに
- 場所を移動させない
- 剪定を行わない
- 茎折れ・害虫被害の予防
水を切らさない
薔薇に蕾ができた時は、水を切らさないことが重要です。薔薇の蕾ができた時に水切れすると、花が綺麗に咲きません。蕾が上手く咲ききれなかったり、蕾がそのまま枯れたりします。そのため、蕾が付く時期は水切れをしないように気を付けましょう。肥料は控えめに
薔薇に蕾ができているときは、肥料は控えめにしてください。肥料が多すぎると、薔薇の花色がぼけたり、正確な色が出なかったりします。蕾の時は、花びらを広げる準備をしているので、肥料成分の影響で花の形も悪くなる場合もあるので、肥料の与えすぎには注意してください。場所を移動させない
薔薇に蕾ができた時は、育てている場所を移動させないことがポイントです。例えば、花を楽しみたいからと言って、屋外から室内に移動させると日当たりや風通し、温度が変化します。急激な環境変化は薔薇にストレスを与えて、蕾を落とす原因に。そのため、蕾が付いても、育てている場所を移動させない方が安心です。剪定を行わない
薔薇に蕾が付く時期は、剪定を行いません。せっかくついた蕾を剪定で切り落とすことになるためです。剪定する場合は、蕾が開いて花が咲き終わった後に行うとよいでしょう。茎折れ・害虫被害の予防
薔薇に蕾が付いたときは、茎折れ・害虫被害の予防をしてください。蕾が付く時期は害虫が発生しやすい時期です。害虫によって蕾が食害されたり、茎部分を齧られて茎折れが発生したりします。この時期は午前中から害虫がいないかどうか観察したり、予防として薬剤散布をしたりするとよいでしょう。薔薇の蕾の花言葉
薔薇には色や本数などさまざまな花言葉があります。実は蕾にも花言葉があることをご存じでしょうか。薔薇の蕾の花言葉は以下の5つです。- 愛の告白
- 希望
- 若さ溢れる日
- 処女の心
- 約束
「愛の告白」
薔薇の蕾には「愛の告白」の花言葉があります。薔薇全体の花言葉は「愛」「美」であるため、蕾も愛に関係した花言葉となっているのでしょう。「希望」
薔薇の蕾には「希望」の花言葉があります。花が咲く前の希望にあふれている状態を表現しているのかもしれません。「若さ溢れる日」
薔薇の蕾には「若さ溢れる日」の花言葉があります。「希望」同様に、花が咲く前の若々しい状態を表現しているのでしょう。「処女の心」
薔薇の蕾には「処女の心」の花言葉があります。こちらも、花が咲く前の初々しい状態を表していると考えられます。「約束」
薔薇の蕾には「約束」の花言葉があります。蕾は花が咲く一歩手前の状態を指す状態です。花が咲く手前を約束ととらえて名付けられているのかもしれません。その約束を守って花を咲かせられるかどうかは、育てている方の管理し台になるでしょう。薔薇の蕾がつかない・蕾が落ちるときは？
薔薇を育てているなら、やっぱり綺麗な花が咲いてほしいと思います。しかし、蕾が付かないと花は咲きません。その薔薇の蕾が付かない・蕾が落ちるときについて解説します。蕾がつかない原因
薔薇に蕾が付かない原因は以下の6つが考えられます。- ブラインド
- 急激な温度変化
- 日照不足
- 肥料の与えすぎ
- 根詰まり
- 株を買ったばかり
ブラインドという症状が出ている
薔薇にはブラインドという症状があります。ブラインドとは花が付かない枝先のことを言い、寒さや日当たりに影響され花芽の成長が止まってしまっている状態のことをさします。また、花付が悪い品種はブラインドが起こりやすいです。急激な温度変化
薔薇に蕾が付かない原因に、急激な温度変化が考えられます。夜と昼の温度変化が急な場合は、蕾が付きません。夜や昼に薔薇を涼しい室内に移動すると、蕾が付きにくいので気を付けてください。日照不足
薔薇に蕾が付かないのは、日照不足が考えられます。薔薇は日当たりを好む植物です。日当たり不足だと、光合成が十分にできずに蕾を付けることができません。そのため、花を咲かせるためには、日当たりの良い場所で管理することが重要です。肥料の与えすぎ
薔薇はたくさんの肥料を必要としますが、肥料を与えすぎると葉ばかり茂って蕾が付かないことがあります。特に窒素(チッソ)分が多いと葉に栄養が集中して蕾ができにくくなります。適切な肥料やりを心がけて育ててください。根詰まり
薔薇の蕾が付かないのは、根詰まりしているからかもしれません。地植えでは根詰まりすることは少ないですが、鉢植えで長年育てている場合は、鉢の中で根が詰まっている可能性があります。根詰まりを起こすと、水や栄養を上手く吸収することができずません。そのため、蕾を作ることができないのかもしれません。鉢植えでバラを育てている場合は、2年に1回は植え替えを行ってください。株を買ったばかり
花が咲かないのは、薔薇の株を買ったばかりだからかもしれません。薔薇の株には、一年生や二年生、大株などの種類があります。1年生は接ぎ木して1年目、二年生は2年目という意味です。大株は、すぐに花が咲く状況と言える状態。そのため、接ぎ木して1～2年は株が若く花を咲かせることができません。もしかすると、購入した株が若くて蕾を付けることができない可能性があります。その場合は、無理に花を咲かせずじっくり育てて花を咲かせてください。小さい株のうちから花を咲かせると枯れる恐れがあるので注意しましょう。対処法
薔薇の蕾が付かないときの対処法について解説します。ブラインド処理を行う
薔薇の枝がブラインドになってしまったときは、ブラインド処理を行います。ブラインド処理は、花芽のつかない枝の先端を切ることです。枝についている大きな葉の節部分を残して剪定することで、その節から再び新芽が伸びて花が咲くことがあります。もし、ブラインドになったら、剪定してみましょう。株が小さいときはあえて花を咲かせず蕾を切る
株が小さい時はあえて花を咲かせずに蕾を切ってください。薔薇の一年生や二年生は新苗と呼ばれます。新苗は薔薇の株としては未成熟です。この状態で蕾を付けると、株に栄養が行き渡らず、成長しません。花に栄養が集中して体力をなくす原因に。新苗の状態で沢山の花を咲かせると枯れる恐れもあるので、気を付けてください。そのため、株が小さい時は無理せず体を大きくさせるためにも花は咲かせず蕾を切ると安心です。翌年以降に立派な花を咲かせましょう。薔薇の蕾に花が咲かない！
薔薇に蕾は付くけど、花が咲かない場合があります。その場合の原因や対処法について解説します。蕾が開かない原因
薔薇の蕾が開かない原因は以下の6つです。- 日照不足
- 蕾の数が多い
- 花弁数が多い品種である
- 根詰まりや根腐れ
- 病気にかかっている
- 蕾が濡れる
日照不足
薔薇に蕾ができても、その後に日照不足だと蕾が開かずそのまま枯れてしまうことがあります。季節や天気に左右されますが、「蕾ができたから安心」と思って室内に薔薇を移動させると花が咲かないということが多いです。そのため、薔薇を育てている場合は、蕾ができたからと言っても室内に移動させずにしっかりと日当たりの良い場所で管理してください。蕾の数が多い
薔薇の蕾が多い場合は、蕾がなかなか開かないことがあります。蕾から咲くまで吸収した栄養を均等に分けて、それぞれの蕾に供給しているので、蕾が多いほど蕾の成長は遅くなります。結果として、蕾から咲くまで遅くなるので気を付けてください。もし、蕾が多すぎる場合は、小さな蕾を剪定すると立派な花が咲きやすくなります。花弁数が多い品種である
薔薇の種類によっては、花弁数が多いものがあります。花弁数が多いほど、蕾の中での準備期間が長いです。結果的に、蕾ができても花がなかなか咲かないでしょう。しかし、適切に育てている場合は、時間はかかるかもしれませんが、蕾は必ず開くので安心してください。根詰まりや根腐れ
薔薇が根詰まりや根腐れをしていると、蕾が開かずに枯れる恐れがあります。根詰まりや根腐れをすると、薔薇は根から水や栄養を適切に吸収できません。そのため、蕾は栄養不足で花が開かなかったり、開いても綺麗ではなかったりします。特に根腐れしている状態は、株自体が枯れる恐れがあるので植え替えをしましょう。病気にかかっている
薔薇の蕾は、薔薇が病気にかかっていると、開きにくいです。うどんこ病や黒点病などなどの病気にかかっていると、薔薇は弱ってしまい、花を開くエネルギーを蓄えることができません。そのため、薔薇の花を咲かせるためには、蕾の時から病気に気を付けてください。蕾が濡れる
薔薇は蕾が濡れていると花が開きにくいです。春の薔薇の花びらは水分を吸収して、しっとりとした花びらになります。さらに、蕾が濡れると花びらの隙間に水が入り込みくっつきあってしまいます。そのため、蕾が濡れると薔薇の花が開きにくくなるわけです。地植えの雨は仕方ないですが、鉢植えであれば雨に濡れないように管理してあげるとよいかもしれません。対処法
薔薇の花が咲かないときの対処法について紹介します。蕾を濡らさないようにする
薔薇の花を咲かせるために、蕾を濡らさないようにしましょう。地植えは仕方ない面がありますが、鉢植えで移動が可能であれば、雨の日は軒下に移動して蕾が濡れないように工夫してください。固まった蕾の外側の花びらを手でめくる
多弁の花びらを持つ薔薇は蕾が固まりやすい特徴があります。固まった蕾の外側の花びらを手でめくってください。そうすることで、蕾が刺激され自然と花が開いてくるでしょう。摘蕾（ピンチ）を行い、蕾を間引きする
蕾がたくさん付いていると、いずれの蕾も栄養不足で花が開かないことがあります。摘蕾(ピンチ)を行い、蕾を間引きしてください。摘蕾(ピンチ)とは、字の通りに蕾を摘み取ることです。間引き作業によって、それぞれの蕾に十分な栄養が行き渡り花が開いてくれます。薔薇の蕾に異変が起きた時の原因と対処法
ここでは、薔薇の蕾に異変が起きた時の原因と対処法を解説します。蕾が茶色く変色する
薔薇を育てていると蕾が茶色く変色することはありませんか。その原因と対処法について見ていきましょう。簡単な方法や無料の方法を紹介します。原因
薔薇の蕾が茶色く変色する原因は以下の４つです。- 虫の被害
- 雨で傷んだ
- 病気
- 肥料
対処法
蕾が茶色くなるのは、バラゾウムシやスリップスなどが考えられます。害虫がつかないためには日頃の観察や薬剤散布を心がけてください。また、蕾の中に入った水が原因で花びらが茶色くなるので、薔薇を雨にぬらさないことや水やりに気を付けることもポイントです。さらに、蕾に水が入ったままだと灰色カビ病が発生することがあります。そのため、蕾に水滴が入ることがないように気を付けてください。肥料をやり過ぎると蕾が固くなることがあるので、肥料のやりすぎには注意してください。白い粉のようなものが付着する
薔薇の蕾に白い粉のようなものが付着する原因を解説します。原因：うどんこ病
白い粉のようなものは、うどんこ病だと考えられます。うどんことは、うどんの粉(小麦粉)のような粉が降りかかっている状態です。対処法
うどんこ病は一年を通して発生しやすいく、風通しが悪い場合や多湿環境で発生しやすいです。日当たりよく風通しの良い場所で育てると予防になります。また、発生後は薬剤散布で対処することがおすすめです。新芽や蕾が枯れる・しおれる
新芽や蕾が枯れる・しおれる原因と対処法について紹介します。原因：バラゾウムシ
新芽や蕾が枯れる・しおれるのは、バラゾウムシが原因です。バラゾウムシは薔薇の蕾の部分に穴をあけて卵を産みます。薔薇は穴を開けられることで、蕾へ十分な栄養や水分を供給できずに枯れてしまいます。結果として、新芽や蕾が枯れたりしおれたりするので注意しましょう。対処法
バラゾウムシの対処法は、日頃の観察が一番です。バラゾウムシの活動時間は午前中なので、朝に薔薇を確認しましょう。小さな黒い甲虫がいれば、取り除いてください。バラゾウムシは甲虫なので薬剤が効きにくいためです。また、鉢や地面に落ちている蕾や枯葉などはすべて取り除いておくと安心です。落ちている蕾には、バラゾウムシの卵や幼虫がすでにいるかもしれません。バラゾウムシがつかないためにも被害を広げないように、焼却処分してください。落ち葉などは害虫の隠れ家になるので取り除きます。蕾が垂れる
薔薇の蕾が垂れる原因と対処法を解説します。原因：水切れ
バラゾウムシ以外で蕾が垂れるのは、水切れである可能性が高いです。その場合は、土が乾燥して水切れしてないか注意してください。対処法
水切れが原因であれば、急いで鉢底から水が流れるくらいに水やりすると回復するので、安心してください。ただし、水切れしっぱなしたり何度も水切れしたりすると元に戻らず枯れるので気を付けましょう。薔薇の蕾が虫に食べられる！対策と予防法
薔薇の蕾が虫に食べられると悲しいですよね。その対策と予防法について紹介します。注意すべき害虫
薔薇を育てるうえで、注意すべき害虫は以下の５つです。- アブラムシ
- ヨトウムシ
- ホソオビアシブトクチバ
- クロケシツブチョッキリ(バラゾウムシ)
- バラキクバチ
アブラムシ
アブラムシはどの植物に付きやすい害虫です。薔薇にも新芽や柔らかい蕾部分に発生します。吸汁性害虫であるため、薔薇の樹液を吸収してバラを弱らしてしまいます。また、ウイルスを媒介してしまうので、見つけ次第すぐに捕殺したり殺虫剤で対処してください。ヨトウムシ
ヨトウムシは、夜盗蛾(ヨトウガ)の幼虫です。薔薇の葉や蕾、花を食害します。せっかくの蕾や花を食べて見た目が悪くなるので、見つけ次第、捕殺や殺虫剤で対処してください。そのままにしておくと薔薇の蕾が食べられるので注意しましょう。ホソオビアシブトクチバ
ホソオビアシブトクチバの幼虫は薔薇の蕾や葉を食害します。被害に合った薔薇は、非常に見た目が悪いので、日頃の観察を心がけて早めに見つけてください。殺虫剤も効果的です。クロケシツブチョッキリ（バラゾウムシ）
バラゾウムシは別名クロケシツブチョッキリと言います。蕾の下あたりの花首に穴をあけて卵を植え付けます。甲虫であるため、殺虫剤効果が低いです。午前中に活動することが多いので、午前中に様子を見て見つけ次第捕殺しましょう。バラクキバチ
ハチの仲間であるバラキクバチは、茎に卵を植え付けて穂先を枯れさせます。特に、太い茎を好んで卵を植え付けるので、大きな薔薇や立派な蕾は注意が必要です。素早い害虫なので、捕殺することは難しいでしょう。あらかじめ殺虫剤をまいて予防に努めるとよいです。対処法
害虫の対処法を解説します。さまざまな方法や無料でできる方法を見ていきましょう。見つけ次第捕殺する
基本的には、見つけ次第捕殺してください。薬剤を探している間に逃げられたりどこにいるのかわからなくなったりすると、さらに被害が広がる危険があります。薬剤を散布する
すぐに薬剤を準備できる場合は、薬剤を散布するとよいでしょう。隠れている害虫にも効果的です。薬剤によっては、直接害虫にかからないと効果がないタイプもあるので、効き目があるように、しっかり散布してください。予防法
害虫被害の予防法について紹介します。薔薇にも種類があり、高価なブランド苗が害虫被害に合うと悲しいですよね。ブランド苗に限らずですが、しっかりと予防はした方が良いでしょう。地表をマルチングする
鉢植えにしても地植えにしても地表をマルチングするのが効果的です。地表には草が生えて害虫が棲みやすい環境になります。マルチングをして、雑草を生えないようにすると、予防として効果的です。また落ちる葉や蕾もこまめに取り除いてください。マルチングの資材は多数あるので、価格や写真で判断して注文してください。商品写真が良くても価格が低いと上手く予防できないこともあるので、注意して注文しましょう。薬剤を予防的に散布する
害虫被害の予防として、最も効果があるのは定期的に薬剤散布することです。薬剤には、浸透移行性という種類の薬があり、一定の期間は薬の効果を持続できるものがあります。その薬剤を散布された薔薇は、害虫の被害から守られるので、定期的にまくことがおすすめです。注意深く観察する
薔薇を育てるときは、手入れや水やりの時に注意深く観察してください。薔薇は害虫が発生したら美観を損ねる植物です。普段から、綺麗な花を咲かせるためにも、注意深く観察してください。害虫を見つけ次第、捕殺することがおすすめです。【まとめ】薔薇の蕾に関する知識から起こりうるトラブル、失敗しないケア方法まで解説
ここまで薔薇の蕾について解説してきましたがいかがですか。 この記事のポイントは- 薔薇の蕾を咲かせるまでの管理は、「水を切らさない」「肥料は控えめに」「場所を移動させない」「剪定を行わない」「茎折れ・害虫被害の予防」
- 薔薇の蕾の花言葉は、「愛の告白」「希望」「若さ溢れる日」「処女の心」「約束」
- 薔薇の蕾が付かない原因は「ブラインド」「急激な温度変化」「日照不足」「肥料の与えすぎ」「根詰まり」「株を買ったばかり」
- 薔薇の蕾が変色する原因は、「虫の被害」「雨での傷み」「病気」「肥料」