金木犀は紅葉する?紅葉を楽しめる樹木や金木犀の秋の楽しみ方を紹介

金木犀は紅葉する?紅葉を楽しめる樹木や金木犀の秋の楽しみ方を紹介
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"秋になると街路樹や公園に甘い香りを漂わせ、季節の移り変わりを感じさせてくれる金木犀。金木犀は、秋の風物詩として親しまれていますよね。秋の景色を楽しませてくれる樹木といえば紅葉ですが、「金木犀は紅葉するの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。 そこで今回の記事では、
  • 金木犀とはどんな植物?
  • 金木犀は紅葉するか?しないか?
  • 紅葉を楽しめる樹木をいくつかご紹介
  • 金木犀の香りをベースにした秋アイテム
についてご紹介します。 秋を彩る金木犀について知りたい方、金木犀は紅葉をする樹木なのかくわしく知りたい方はぜひご覧ください。

金木犀はどんな植物?

秋になると、街路樹や庭先で甘く香る花を咲かせる金木犀。その花や香りは、多くの人々に秋の訪れを感じさせてくれます。ここからは、金木犀の特徴などをご紹介します。

中国を原産とするモクセイ科モクセイ属の常緑小高木

金木犀はモクセイ科モクセイ属の常緑小高木で、中国原産のモクセイ(ギンモクセイ)の変種とされています。日本には江戸時代に渡来し、庭木や街路樹として広く栽培されています。 学名は「Osmanthus fragrans var. aurantiacus」です。「Osmanthus」は、ギリシャ語で「香り」を意味する「osme」と「花」を意味する「anthos」を組み合わせた言葉です。また、「fragrans」は「芳香のある」という意味です。変種名の 「aurantiacus」は、オレンジ色という意味で、花の色を表しています。

秋に放つ甘い香りが特徴

秋に放つ甘い香りが特徴の金木犀。香りを楽しめる時期は、9月中旬~10月下旬頃です。 金木犀は日本の三大芳香木のひとつと言われています。三大芳香木とは、春に咲く沈丁花(ジンチョウゲ)、夏に咲く梔子(クチナシ)、秋に咲く金木犀(キンモクセイ)の3つです。三大芳香木は、その芳しい香りが特徴で、日本古来から庭木や生け垣として親しまれています。

シンボルツリーとしても人気

香りが良く、華やかなオレンジ色の花が目を楽しませてくれるため、金木犀はシンボルツリーとしても人気の樹木です。庭木や街路樹として植えられることが多く、秋の風物詩となっています。

金木犀は秋に紅葉するか?しないか?

秋になると街路樹では木々が赤や黄色に色づきます。花の香りで秋を感じさせてくれる金木犀ですが、「金木犀は紅葉はするか?しないか?」と気になる方もいるのではないでしょうか。くわしく解説します。

秋は他の木も紅葉する時期

秋になると木々が色づき、美しい紅葉を楽しむことができます。紅葉とは、葉っぱの色素が変化して赤くなる現象です。紅葉するのは落葉樹という種類の木々で、葉っぱが枯れて落ちる冬に向けて、葉っぱの色素が変化します。 紅葉の時期は、地域や気候によって異なります。日本では、山間部では10月上旬~11月中旬、平野部では10月下旬~11月下旬が見頃とされています。ただし、9月~11月の気温が低いと紅葉の時期は早まり、逆に気温が高いと遅くなります。

金木犀は秋に紅葉しない!

金木犀は秋に紅葉しません。金木犀は落葉樹のように紅葉した葉が落ちることがないためです。秋になっても緑の葉を保ち続けます。

金木犀が秋に紅葉しない理由

金木犀が落葉樹のように目立った紅葉を見せないのはなぜでしょうか?金木犀が秋に紅葉しない理由について解説します。

金木犀は常緑樹だから

金木犀が秋に紅葉しない理由は、常緑樹だからです。常緑樹は、落葉樹のように葉が枯れて落ちない性質を持っています。葉の寿命が長いため、古くなった葉があっても落ちずに新しい葉が生えてくるため、常緑状態を保つことができます。そのため、金木犀は常に緑の樹木という意味の常緑樹に分類されています。

常緑樹は1年中緑の葉がつく

金木犀を含む常緑樹は葉が枯れて落ちることなく、1年中緑の葉を茂らせます。常緑樹の葉は、1年~2年ほどで新しい葉に生え変わっていきます。葉が枯れて落ちないようにすることで、水分を保持し、寒さに耐えることができます。金木犀を含む常緑樹は一年中緑の景観を楽しめるため、庭木や公園などによく植えられています。

金木犀は紅葉することもある

1年中緑を保つと言われている常緑樹ですが、古くなると葉が色づき、紅葉と同じ現象が起こります。そのため、金木犀は紅葉することもあると言われています。

金木犀が紅葉する仕組み

金木犀は一年を通して緑を保つ常緑樹のため、落葉樹のように目立った紅葉はしません。ここからは、金木犀が紅葉する仕組みについて解説します。

常緑樹でも古い葉は紅葉する

常緑樹でも古い葉は紅葉します。ただし、落葉樹のように一気に紅葉はしません。常緑樹の葉の寿命は1年~2年が平均です。落葉樹の葉の寿命よりも長いため、古い葉があっても新しい葉が常に生えてきます。そのため、常緑樹の紅葉は落葉樹よりも目立ちにくく、紅葉していても気が付かない場合があります。

落葉樹のように一気には紅葉しない

常緑樹は落葉樹のように一気には紅葉しません。落葉樹は、秋になると葉緑素が分解されて黄色や赤などの色素が現れ、一斉に紅葉します。落葉樹は冬の寒さに耐えられないため、葉を落とすことで水分や養分の消費を減らす仕組みになっています。この時、葉に含まれる緑色の色素であるクロロフィルが分解され、赤や黄色の色素であるカロテノイドやアントシアニンが目立つようになり、これが紅葉として私たちの目に映るのです。一方の金木犀は冬でも葉を落とさないため、クロロフィルが分解されず緑を保ちます。

常緑樹の葉っぱは寿命が長い

常緑樹の葉っぱは1年~2年と寿命が長く、緑を保ちます。落葉樹の葉の寿命は春から秋の半年程度。常緑樹が古い葉から新しい葉に入れ替わるサイクルはゆっくり進んでいきます。

色づいた葉を隠すように緑の葉が生えてくる

金木犀は、新芽が出る時期と紅葉の時期が重なるため、古くなって色づいた葉を隠すように緑の葉が生えてきます。常に緑を維持しているように見えるため、紅葉していてもわからない場合があります。

紅葉を楽しめる代表的な樹木

ここからは、紅葉を楽しめる代表的な樹木をご紹介します。 地域や気候によって変わりますが、一般的には10月~11月が紅葉の見頃です。12月になると多くの紅葉スポットは見頃を過ぎてしまいますが、美しい紅葉を見ることができる場所もあります。京都の平安神宮や城南宮、大徳寺などの神社仏閣や庭園で、12月でも真っ赤に紅葉する木々を見ることができます。京都の一般的な紅葉シーズンである11月に訪れても、まだまだ青々としている場合があるため、12月がおすすめという紅葉スポットです。 樹木によって紅葉の仕方が異なるため、紅葉狩りの際は違いを楽しんでみてはいかがでしょうか。

カエデ

カエデは秋になると色とりどりに美しく紅葉するため、紅葉を楽しめる代表的な樹木として有名ですね。カエデの紅葉は日本の秋の風物詩として、多くの人々に親しまれています。

古くから愛されてきた秋の紅葉

カエデの紅葉は、日本で古くから愛されてきました。平安時代の貴族たちが紅葉の美しさを愛でていたという記録が残されています。また、鎌倉時代には紅葉狩りが貴族や武士の間で流行し、庶民にも広まっていきました。江戸時代には紅葉の名所として、京都の嵐山や鎌倉の円覚寺など、各地に紅葉の名所が数多く生まれました。また、紅葉を描いた浮世絵や俳句など、芸術作品にも多く取り上げられています。現代においても、カエデの紅葉は日本の秋の風物詩として多くの人々に愛されています。

落ち葉も美しい

カエデの落ち葉は、赤色を中心に色とりどりに染まり、地面を美しく彩ります。カエデの紅葉の色は、色素の組み合わせやバランスによって変化します。赤色・黄色・オレンジ・紫色のほかに、緑色のまま落葉することも。特にイロハモミジの鮮やかな赤色は落ち葉になっても美しく、多くの人々を魅了しています。

イチョウ:黄色に黄葉する

通常は濃い緑色ですが、秋になると黄色く色づくイチョウの葉。カエデなどの紅葉に比べて黄色の色が濃く、黄金色の葉が織りなす美しい景色は人々を魅了してやみません。イチョウの落ち葉は、黄色い絨毯のように地面を覆うことで、壮大な景観を作り出します。イチョウの紅葉は、街路樹や公園、神社仏閣などでよく見かけます。

ポプラ:紅葉の寿命が短い

街路樹や並木道などでよく見かけるポプラは、ヤナギ科の植物です。秋になると黄色く色づいた葉が美しいグラデーションになり、街の景色を彩ります。ポプラの紅葉は寿命が短いため、見逃さないように注意しましょう。

ブナ:褐色に変化する

ブナは温帯の落葉広葉樹林を代表する樹木です。ブナは「褐葉」と呼ばれる黄色から褐色へのグラデーションが美しい紅葉を見せてくれます。ブナの葉は大きく厚みがあるため、落ち葉が地面に落ちても長期間残ります。そのため、ブナの森は秋になると、褐色の落ち葉が敷き詰められた、幻想的な景観を見せてくれます。 ブナの紅葉は、主に中部地方から東北地方の山地に広がる原生林で見られます。白神山地や尾瀬国立公園などはブナの原生林が広がり、紅葉の名所として知られています。

ハナミズキ:紅葉した葉の間に真っ赤な実をつける

ハナミズキは、春に白・ピンク・赤の花を咲かせる美しい樹木ですが、秋にも魅力があります。秋になると葉が黄色から赤色に変化し、鮮やかな紅葉を見せ、真っ赤な実をつける特徴があります。紅葉と実の色のコントラストはとても美しく、多くの人々に愛されています。紅葉したハナミズキは、空に向かって伸びる枝と幹の美しい樹形と相まって、絵画のような風景を作り出します。街路樹や庭木としてもよく利用されているため、日常の中でも目にすることができます。ハナミズキは春と秋の二度楽しめる花木です。

紅葉しなくても秋を彩る金木犀

金木犀は常緑樹のため、緑を保ったまま新しい葉と古い葉が入れ替わっていきます。落葉樹と違って目立った紅葉をすることはありませんが、金木犀は秋を彩るシンボルツリーとして人気の樹木です。紅葉しなくても秋を感じさせてくれる金木犀の魅力をご紹介します。

秋にはオレンジの花を咲かせる

秋になると、葉の付け根から小ぶりなオレンジ色の花をたくさん咲かせます。花の香りは甘く、秋の訪れを感じさせます。 金木犀は秋に1回開花しますが、まれに2回開花することがあります。これを「二度咲き」と呼びます。二度咲きする理由は、気温の変化や地球温暖化の影響などが考えられますが、まだ詳しいメカニズムは解明されていません。 二度咲きした金木犀は、2010年・2016年・2019年に確認されています。2010年には、京都市でキンモクセイの二度咲き現象が確認されました。夏季から秋季にかけての気温がキンモクセイの開花に影響を与えた可能性があります。2016年・2019年にも東京・横浜など各地で二度咲きが確認されています。二度咲きする金木犀は、秋の風物詩を2回も楽しめるレアな現象ですね。

紅茶や香水などで匂いも楽しまれている

金木犀は紅茶や香水などで匂いも楽しまれています。金木犀の香りは甘くて爽やかで、リラックス効果があると言われています。 金木犀の花びらを乾燥させて、紅茶葉と一緒に淹れることで、金木犀の香りが紅茶に移り、甘くて爽やかな香りの紅茶を楽しむことができます。 また、金木犀をベースにした香水もあります。金木犀の香りを身に纏うことで、気分をリラックスさせたり、秋の雰囲気を味わうことができます。金木犀の香りの入浴剤やアロマディフューザーなどもあり、金木犀の香りを楽しむ方法はさまざまです。 

秋の風物詩の金木犀を楽しみましょう

秋になると、街路樹や公園などで金木犀の花が咲き始めます。10月~11月は金木犀の見頃の季節です。金木犀の甘くて爽やかな香りに誘われて、涼やかな空気の中、散歩に出かけたくなりますね。 金木犀の香りを楽しめる商品もたくさん出ています。お部屋でも金木犀アイテムを利用して、秋を感じるのもいいかもしれません。 秋の風物詩として金木犀を楽しみましょう。

【まとめ】金木犀は紅葉する?紅葉を楽しめる樹木や金木犀の秋の楽しみ方を紹介

秋の代表的な樹木である金木犀は紅葉をするのか?という疑問について解説しました。 今回の記事のポイントは
  • 金木犀は秋にオレンジ色の花を咲かせて甘い香りを放ち、季節を感じさせてくれるシンボルツリーとして人気の樹木。
  • 金木犀は常緑樹のため、落葉樹のように目立った紅葉はしないが、古くなった葉は紅葉した状態になっている。
  • 金木犀は紅葉しなくても、オレンジ色の花や香りで秋を彩ってくれる。
  • カエデをはじめとする紅葉する樹木の見頃は10月~11月。紅葉の寿命が短い樹木もあるため、見逃さないように。
  • 紅茶や香水など、金木犀をモチーフにした商品が毎年数多く販売されている。
でした。 金木犀の香りをベースにしたアイテムで季節を感じるのもいいですし、外出先で金木犀の香りを直接感じたり、紅葉スポットへの旅行など、彩りに満ちた秋を楽しみましょう。 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、ぜひご覧ください。"