ハボタンの育て方を徹底解説!成長後のケア方法から人気品種まで紹介

ハボタンの育て方を徹底解説!成長後のケア方法から人気品種まで紹介
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"冬のガーデニングやお正月の植物としてたびたびアレンジメントに用いられる葉牡丹。葉の色づきがとても美しく、まるでお花の牡丹のようですよね。日本では、江戸時代に食用として渡来しましたが、その後観賞用として庶民に愛されてきたのはご存じでしょうか。 たまたま見かけた花壇の葉牡丹を見て、葉牡丹ってどうやって育てているの?と気になっていたことはありませんか。今回は、そんな葉牡丹の育て方について詳しく解説していきたいと思います。 そこでこの記事では
  • ハボタン(葉牡丹)ってどんな植物なの?
  • ハボタンの育て方のポイントは?
  • ハボタンのお手入れとは?
  • ハボタンに種類はある?
  • ハボタンと寄せ植えに相性のいい植物とは?
について解説していきます。 この記事を読んでいただければ、ハボタンの基本的な育て方のポイントを理解することができます。この記事の育て方に慣れてきたら、他の植物との寄せ植えなども楽しむことができますので、ぜひ最後までお読みください。

そもそもハボタン(葉牡丹)とはどんな植物?

そもそもハボタン(葉牡丹)とはどんな植物なのでしょうか。ハボタンについての基本情報をまとめました。

ヨーロッパが原産のアブラナ科アブラナ属

ハボタンは、ヨーロッパ原産、アブラナ科アブラナ属に属する観葉植物です。草丈は、種類によってさまざまで、5cm~100cmになるものまで存在します。耐暑性は強く、耐寒性もある程度高いので、初心者でも育てやすい植物の一つです。 一方で、アブラナ科の野菜がかかりやすい病気発生しやすい害虫がいます。
  • 黒腐病(くろぐされびょう):高温多湿かつ、肥料の与えすぎによって引き起こされます。
  • アオムシコナガ:食害するため、葉の裏表をよく観察し、見つけたらすぐ取り除きましょう

葉の形が牡丹の花に似ているのが名前の由来

葉は寒くなると美しく色づき、また、葉の形が花の牡丹のように見えることから、葉牡丹(ハボタン)と言われるようになりました。

もとは食用だったが、観葉植物として改良された

冒頭でも軽く触れましたが、江戸時代頃、日本には食用として入ってきた野菜の一種でした。しかし、日本では、苦くておいしくないと、観賞用として改良されてきたため、古典園芸観葉植物と言われることがあります。

ハボタンの育て方のポイント①置き場所

それでは、ハボタンの育て方のポイントについて説明していきたいと思います。 まず1つ目のポイントは、置き場所についてです。ハボタンは、どんな場所で育てると良いのでしょうか。

日向で管理する

ハボタンは、日当たりと風通しの良い場所を好みます。地植え、鉢植えどちらでも育てることができますが、日向で管理するということを頭に入れておきましょう。

冬の寒さに当てることで鮮やかな色合いになる

ハボタンは、秋の低温時期から色づき始め、冬の寒さに当たることでより鮮やかに色づくという性質があるので、屋外で育てるのが理想です。しかしながら、風の強い場所であったり、強い霜にあたると株が弱り、葉が枯れてしまうので注意が必要です。

室内や温室ではきれいに色づかないことがある

そのため、室内や温室で育てていると、あまりきれいに色づかないこともあります。

寒さに強いため北海道などの寒冷地でも気軽に育てられる

ハボタンは耐寒性もあるため、北海道などの寒冷地でも十分育てることが可能です。しかしながら、北海道の屋外では越冬できない可能性があるため、寒冷地では鉢植えにし、雪や冷たすぎる風が当たらないように適宜移動させながら管理するのがおすすめです。

地植えの場合:水はけと日当たりの良い場所に植える

地植えでハボタンを育てる場合、水はけが良く、日当たりの良い場所を選んで植えてください。

鉢植えの場合

鉢植えでハボタンを育てる場合は、期間を通して風通しの良い場所を選びましょう。

北風や強い霜を避けた方がきれいに長く楽しめる

先ほどもお伝えしましたtが、北風や強い霜が当たると株が枯れてしまい、長く楽しめません。そういった場所での管理は避けることはもちろんですが、風が強い日や、霜が降りそうなときは室内に移動させてあげるなどして対策していきましょう。

踊り仕立ての場合は雨が当たらないようにする

ハボタンの茎を切って踊り仕立てにした場合は、茎の切り口に雨が当たらないようにしましょう。濡れると切り口から腐らせてしまいます。

ハボタンの育て方のポイント②:水やり

2つ目のポイントは、水やりです。ハボタンの水やりはどのように行うのが良いのでしょうか。

地植えの場合:植え付け時以外は必要ない

ハボタンは、乾いた土を好みます。地植えの場合、植え付け時のみ、たっぷりと水を与えますが、根付いたら、水やりは必要ありません。 ハボタンは、地中の水分だけで生育できますが、雨が降らず、乾燥した日が続いたときだけ、週1回程度、水をあげましょう。その際は、午前中のうちに水やりを済ませてください。

鉢植えの場合:土が渇いたらたっぷりと

鉢植えで育てる場合、土が渇いたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水を与えます。地植えに比べて土の量が少ないため、地植えの場合と比べて乾燥しやすいためです。

ハボタンの育て方のポイント③:土

3つ目のポイントは、です。ハボタンにはどんな用土が適しているのでしょうか。

水はけと水持ちのよい肥沃な土を好む

ハボタンは、水はけ(排水性)と水持ち(保水性)の良い肥沃な土を好みます。初心者は、市販の「草花用の培養土」を選べば間違いありません。自分で土を配合してみたい方は、そのポイントを以下でお伝えします。

地植えの場合:苦土石灰でphを調整する

ハボタンは、弱酸性の土を好みます。 地植えの場合は、植え付ける2週間ほど前に、苦土石灰(くどせっかい)を混ぜておき、酸性に傾きがちな土のphを中和しておきます。そのあとは、腐葉土などを混ぜて土の水はけをよくします。

鉢植えの場合:赤玉土5:腐葉土3:ピートモス2の配合土など

鉢植えで育てる場合は、赤玉土5:腐葉土3:ピートモス2の割合の配合がおすすめです。ピートモスは、酸度を調整してあるものがおすすめです。

ハボタンの育て方のポイント④:肥料

4つ目のポイントは、肥料です。ハボタンは肥料をどのように施すと効果的なのでしょうか。

リン酸分の多い緩効性化成肥料を元肥として加える

ハボタンは苗の植え付け時に、元肥として緩効性肥料を土に加えます。自分で赤玉土を配合した場合は、リン酸分が不足しがちです。元肥にはリン酸分の多い肥料を選ぶようにしましょう。

地植えの場合:5月~9月に緩効性化成肥料を施す

地植えでハボタンを育てる場合、5月~9月頃までに緩効性肥料を施します。

鉢植えの場合

一方で、鉢植えで育てる場合の肥料の与え方はどうでしょうか。

5月~9月に緩効性化成肥料を施す

鉢植えで育てる場合も、5月~9月に緩効性化成肥料を施します。市販の草花用培養土を準備した場合、元肥が含まれているものと含まれていないものがありますので、元肥が含まれていない場合は、この時期に肥料を与えましょう。

10月に液肥を施す

基本的に追肥は必要ありませんが、10月頃に、ハボタンの生長具合を観察し、生育が思わしくないようであれば、規定より薄めた液体肥料を与えても良いでしょう。

肥料が効きすぎるとうまく色づかないため9月末以降は控える

ハボタンは10月下旬頃から色づき始めるのですが、このころに肥料成分が多すぎると綺麗に発色しないため、肥料を施す時期は逃さないようにしましょう。少なくとも、9月末以降は肥料を控えた方が良いでしょう。

ハボタンのお手入れ

いかがでしたか。ハボタンの育て方4つのポイントについて解説してきました。 ここからは、ハボタンに関するお手入れについて4つご紹介したいと思います。どれも大切なお手入れですから、適切なタイミングが来たら忘れず行ってあげましょう。

植え付け

1つ目は、植え付けです。

苗は10月~11月頃が植え付けの適期

10月~11月頃が植え付けのベストタイミングです。苗は本葉が6枚以上あるものが良いでしょう。

植え付けのしかた

苗をポットから引き抜いたら、根鉢を軽く崩し、土を優しく落としてから鉢や庭に植え付けます。 地植えの場合は、株同士の間隔を20cmほど開けて植え付けましょう。大きく成長した時に、重なり合って日当たりが悪くなるのを防ぐことができます。

植え替え

2つ目は植え替えです。ハボタンには、植え替えが必要な場合とそうでない場合があります。次にあげる項目に当てはまる方は、植え替え方法もチェックしておきましょう。

踊りハボタンにしたい場合は植え替えを行う

開花後のハボタンの株を踊りハボタンに仕立てたい場合は、植え替えが必要です。 踊りハボタンとは、1株のハボタンから枝分かれし、いくつものハボタンをつけた状態に栽培することです。栽培2年目以降から、踊りハボタンにすることができます。 一方で、踊りハボタンにしない、地植えをしている場合は植え替える必要はありません。

植え替えの時期:春から初夏

植え替える時期としては、春から初夏が良いでしょう。根鉢を軽く崩して、ひと回り大きな鉢に植え替えます。

植え替えのしかた

それでは植え替えの手順について説明します。
  1. ポットから苗を抜き、根鉢を軽く崩します。
  2. 鉢に植える場合は、鉢底ネットと鉢底石を準備した鉢の底に敷き、用土を入れておきます。
  3. 最終的に植える庭あるいは鉢に苗を置き、用土で周りを埋めていきます。
  4. 最後にたっぷりと水を与えます。

剪定

3つ目は剪定です。

基本的に剪定は必要ない

ハボタンは基本的に剪定は必要ありません。下葉が黄色く枯れてきたときにその部分を取り除きましょう。

花茎切りをすると踊りハボタンを楽しめる

ハボタンは剪定が必要ないとお伝えしましたが、花後に、花茎を切り取ることで、踊りハボタンとして楽しめます。切った花茎の下から新芽が発生し、踊りハボタンとなります。

増やし方

4つ目はハボタンの株の増やし方についてです。ハボタンはどのように増やすことができるのでしょうか。

種まき

1つ目の方法は種まきです。ハボタンは苗から育てることの方が多いかと思いますが、ハボタンの種は園芸品種として生命力が高いため、種まきでも栽培可能です。まく時期は夏、7月〜8月が良いでしょう。 タネをまいたら、乾燥に気を付けながら、日陰の涼しい場所(20℃前後)で管理していきます。高温だと発芽不良を起こしてしまいます。発芽後は、日当たりの良い場所に移してください。 ハボタンの栽培に慣れてきたら、お気に入りの品種をぜひタネから育ててみてはいかがでしょうか。

挿し芽・挿し木

2つ目の方法は、挿し芽挿し木です。挿し芽や挿し木は5月中旬~6月下旬頃が適しています。 それでは手順についてもご説明したいと思います。
  1. 新芽のついている茎をカットします。(挿し穂
  2. 挿し穂の切り口を再度、斜めにカットし、水に1時間程度つけておきます。
  3. 茎についている多すぎる葉や脇芽などをカットします。
  4. 挿し穂を挿す用土を十分湿らせておきます。
  5. 挿し穂を挿しやすいように、割りばしなどで穴をあけておきます。
  6. ⑤に挿し穂の切り口から2cm~3cmほどを差し込み、土を寄せ安定させます。
  7. 2週間ほど乾燥に気を付けながら、日陰で管理、水やりをしていきます。

葉牡丹の種類

ここからは、葉牡丹の種類について触れておきたいと思います。気になる種類の葉牡丹を見つけた方は、ぜひお迎えしてみてくださいね。

ミニタイプで楽しめるもの、高性種のものも

葉牡丹は、様々な園芸種が存在し、ミニタイプ、矮性種、高性種、ツリータイプなど大きく4つに分けられます。中でも、ミニタイプの葉牡丹は、ハンギングやリースなどにも使われ、クリスマスからお正月まで飾ることができます。より長く楽しめる葉牡丹と言えるでしょう。 また、高性種と呼ばれる背の高い種類は、花束や切り花用の花材としても使われます。 さらに、以下にご紹介するような品種もありますので、ぜひお気に入りを見つけてみてください。

フレアホワイト:純白色の葉が特徴で、切り花用としても人気

1つ目は、フレアホワイトです。こちらは切れ葉系と呼ばれる部類です。一番外側の葉を取ると、白いバラの様にも見える、純白色の葉が特徴です。フレアホワイトは切り花用としても非常に人気が高いようです。

光子:カラフルに色づく葉が特徴で、お正月のお花として飾られる

2つ目は、光子です。光子は、その字の通り、光沢があります。葉は黒っぽく固いのですが、中心の赤色(または白色)とのコントラストもまた美しいです。 光子は、高級葉牡丹の1つで、通常の葉牡丹より3倍近く価格が上がります。花壇などではあまり見かけることはまだ少ないでしょう。現在は、お正月のお花として飾られることが多い品種です。

チタニウムシルバー:シックな色の葉が特徴

3つ目は、チタニウムシルバーです。チタニウムシルバーは無彩色の葉牡丹で、クールでシックな色の葉が特徴的です。リースの花材として利用したり、寄せ植えのポイントとしてもおすすめの品種です。花壇、鉢植え、コンテナ選ばず栽培できます。

ルシールバニラ:白色と緑の葉、芯のパープルピンクの色合いが特徴

4つ目は、ルシールバニラです。こちらは、「タキイ種苗」のオリジナルの葉牡丹であるプラチナケールというシリーズです。その中に、このルシールバニラという園芸種があります。白色と、葉牡丹には今までにない鮮やかな緑色の葉のコントラストが魅力の一つです。芯のパープルピンクの色合いもルシールバニラの特徴です。害虫はコナガ、病気はべと病などに注意が必要です。

ハボタンの寄せ植えを楽しみましょう

実は、葉牡丹は寄せ植えでも楽しむことができる植物です。ほかの植物も育てている方は、葉牡丹との寄せ植えにも挑戦してみてはいかがでしょうか。 葉牡丹との寄せ植えで、相性のいいお花、植物を紹介したいと思います。

鮮やかな色と葉の形を活かす

寄せ植えする際は、葉牡丹の鮮やかな色合いや、葉の形(切れ葉系、フリル系、丸葉系、ちりめん系)を活かし、形や色が似た植物や花を持ってくると洗練された雰囲気が出るはずです。

ハボタンとの寄せ植えにおすすめの花

ハボタンとの寄せ植えにおすすめのお花は4つあります。どんな植物と相性が良いのでしょうか。

パンジー

1つ目は、パンジーです。パンジーは、寒さに強く、秋から春頃まで花が咲く植物です。花色もたくさんある事から、お手持ちの葉牡丹に合う色が見つかるでしょう。葉牡丹の発色と同系色でまとめるのがおすすめです。

ビオラ

2つ目は、ビオラです。ビオラは、パンジーと同様、寒さに強く、秋から春頃まで花が咲きます。ビオラも初心者でも育てやすい植物ですので、初心者の寄せ植えとしてもおすすめです。こちらも葉牡丹の発色と同系色でまとめるのがおすすめです。

ガーデンシクラメン

3つ目は、ガーデンシクラメンです。シクラメンを品種改良して生まれた品種です。花色は、普通のシクラメンと同様に、白、赤、ピンク、紫色などがあります。

シルバーリーフ

4つ目は、シルバーリーフです。シルバーリーフという植物があるわけではなく、銀葉をもつ植物の総称です。シルバーリーフと一言で言っても多くの種類があります。例えば、シルバーレースや、シロタエギクは手に入りやすいのではないでしょうか。 ポイントとして、葉牡丹とシルバーリーフを寄せ植えする際は、葉の形が似ているものを組み合わせるとまとまりが出ますよ。

【まとめ】ハボタンの育て方を徹底解説!成長後のケア方法から人気品種まで紹介

いかがでしたか。ハボタン(葉牡丹)の育て方について解説してきました。 この記事のポイントは
  • ハボタンは、ヨーロッパ原産の観葉植物で、もともと日本には野菜として入ってきたが、その後、観賞用に改良された植物である。
  • ハボタンの育て方のポイントは4つ 「日当たりと風通しが良い場所」「水やりは、土が渇いたらたっぷりと」「水はけと水持ちの良い土」「リン酸分の多い元肥」
  • ハボタンに必要なお手入れは4つ 「植え付け」「植え替え」「植え付け」「種まきや挿し木(芽)」
  • ハボタンは寄せ植えも楽しめる。
ということでしたね。 これらを押さえれば、育て方のポイントお手入れについてお判りいただけたと思います。初めてハボタンに挑戦する方でも、無理なく育てることができるでしょう。ぜひ何度も読み返し育て方のポイントを実践してくださいね。最後までお読みいただきありがとうございました。 TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、ぜひご覧ください。"