風水でも人気が高い、独特の樹形をしたガジュマル。観葉植物に興味のある方は一度は育ててみたいなと思ったことがあるのではないでしょうか。一方で、「ガジュマルは水やりが大変かも?」「初心者でも育てられるの?」と躊躇している方もいらっしゃるかもしれませんね。
そんな方はぜひ、ガジュマルの水やりについて学んでみませんか?
ガジュマルはもともと生命力が高く丈夫な植物のため、水やりをしっかり理解してお世話することで、初心者にも育てやすいインテリアプランツとして親しまれているんですよ。
そこでこの記事では
- ガジュマルの基本的な水やりの方法と頻度は?
- 栽培方法によっても水のあげ方は変わる?
- 季節によっても水やりの頻度やタイミングは変わってくる?
- 実際にガジュマルを育てている人はどんなタイミングで水やりをしているの?
について解説していきます。
この記事を読んでいただければ、ガジュマルの水やりマスターになれるかもしれません。「ガジュマルって自分にも育てられるのかな?」「これからガジュマルを育ててみたい!」という方は必見です。
ぜひ最後までお読みください。
ガジュマルを購入したけど水やりってどのくらいすればいいの?

観葉植物は水やりのタイミングや頻度はとても重要です。ここではガジュマルに適した水やり頻度について解説していきます。
室内外の場合や与える時間・栽培方法によっても異なる水やり
ガジュマルを育てる際、日本では鉢植えが一般的ですが、5℃以上の環境を保てるのであれば鉢植え、地植え(庭植え)のどちらでも栽培することが可能ですが、冬は室内で育てるのが良いでしょう。
また、育て方が、土栽培か、ハイドロカルチャーかといった場合でも、水やりのタイミングや頻度が異なります。
どの時期にどのくらいの水量を与えるのがいいのかわかりませんよね
さらに、ガジュマルは生長が盛んな時期、緩慢な時期がそれぞれありますので、季節によっても適切な水やり頻度が異なってきます。
そんなガジュマルの水やりについて詳しく解説していきます
そんなガジュマルの水やりについて、育て方や季節や時間別でも異なりますので、水やりグッズも合わせて解説していきたいと思います。
ガジュマルの水やりは多めに与えるのがいいって本当?

ガジュマルに限らず、観葉植物を育てる際は、「土が乾いてからたっぷりと水を与える」ということが鉄則です。ガジュマルも基本的にはこの水やり方法で問題ありません。
日光のもとですくすく育つ観葉植物ガジュマル
そもそもガジュマルはどういった観葉植物なのでしょうか。
ガジュマルは幹や茎から生えてくる気根と呼ばれる根が特徴的で、とてもかわいらしいですよね。気根は木を支え、水分や栄養素を吸収する役割があります。
ガジュマルは、熱帯や亜熱帯地域に分布している植物で、日本では沖縄に自生しています。「精霊が宿る木、多幸の木」と呼ばれ大変縁起が良く、古くから神聖な木として扱われてきました。
ある程度耐陰性はありますが、寒さに弱いという特長があります。基本的に暖かく日当たりのいい環境を好みますので、冬は室内で管理するのが望ましいです。
丈夫で生命力が強いので、日当たりや水やりのポイントを押さえれば、初心者でも比較的育てやすい植物と言えるでしょう。
土栽培の場合のみたっぷりの水分を与えてあげるのがおすすめです
ガジュマルを土栽培で育てる場合、水が鉢底から流れ出るまでたっぷりと与えるのがコツです。水やりのタイミングは、朝の比較的涼しい時間帯にあげるのがベストです。鉢底から流れ出た水は鉢皿に溜めたままにせず、毎回捨てましょう。
また、ガジュマルは乾燥を嫌いますので、葉水(はみず)も忘れずに行いましょう。
たっぷりの水やりが適していない栽培方法があるの?
ハイドロカルチャー(水耕栽培)という栽培方法をご存じでしょうか。水やりのタイミングが分かりやすく、頻度もそれほど高くないので管理が楽と人気の栽培方法です。
ハイドロカルチャーや水栽培の場合は水やりの量が決まっている
ハイドロカルチャーや水栽培で育てる場合は、容器の5分の1から3分の1程度の水で十分です。ハイドロカルチャーの水やりに関して、詳しくは後述します。
ガジュマルへの水やりの種類

ここで、水やりグッズと方法を3種類ご説明します。
観葉植物の水やりは、適切な水の量を、根本だけでなく、茎や葉にも与えることが必要になってきます。ガジュマルを育てようと思っている方はこれらのグッズもそろえてみましょう。
霧吹きでの水やり
葉水(はみず)と言いますが、霧吹きで葉っぱや茎、幹に直接水を与えることです。葉水は通常の水やりと一緒に行います。夏の暑い時期は特に毎日行い、ガジュマルの好む湿度を保つことが重要です。
また、葉水をすることによってガジュマルが嫌うハダニという害虫の発生予防にも効果があります。
水位計を使用しての水やり
水やりのタイミングが難しいという方は、水位計を利用すると便利です。ハイドロカルチャーの場合、ガラスなどの透明な鉢(容器)で育てることもできますが、一般的な不透明な鉢で育てる場合、水位計を挿しておくと目盛りが水の残量を示してくれるので水やりのタイミングがわかりやすいでしょう。
- min:鉢底に水が溜まっていない状態。水やりのタイミング。
- opt:適切な水位量。この水位まで水やりをする。
- max:最大水位。
じょうろでの水やり
観葉植物の根や土に向かって水やりをする場合はじょうろが必須ですよね。先端が細い形状のじょうろであれば、根本に水を与えやすいです。
季節・時間別のガジュマルの水やり方法

ハイドロカルチャーと土栽培の場合で水やり方法が大きく異なりますので両方について解説していきます。
ハイドロカルチャーの場合:
ハイドロカルチャーや水栽培で育てる場合は、容器の5分の1から3分の1程度の水で十分ということは前述しましたね。
ハイドロカルチャーで使われるハイドロボールは細かい穴が無数に空いています。その穴の中に水をため込んでいるため、すぐ水をあげなくても問題ありません。むしろ、ハイドロカルチャーの容器内の水が無くなってから2~3日後にあげるとちょうどいいでしょう。冬場は生長が緩やかになりますので、さらに数日空けても大丈夫といえます。
土栽培の場合:
土栽培の場合は、朝の涼しい時間に水やりをします。日中の暑い気温の中で水やりをすると根が煮えてしまうからです。また、春から秋は暖かくなるため、比較的成長が活発で、土が乾いていたら水やりをします。特に夏場は毎日水やりが必要となってくるでしょう。一方で、冬は気温が下がり土も乾きづらくなってくるため、冬場は月1~2回程度の水やりに落ち着くはずです。そして忘れてはならないのが、葉水です。ガジュマルは乾燥に弱いため、葉からも水を与えて湿度を保ってあげることが、ガジュマルを生き生きと育てる秘訣です。葉水は霧吹きで毎日行うと良いでしょう。
以上のことを押さえれば、水のあげ過ぎを防ぎが原因の根腐れを回避することができます。
これはあくまで目安であることを頭に入れておいてください
これらはあくまで目安にすぎません。お部屋の気温や、置く場所の日当たり具合によっても水やりの頻度が変わってきます。これらを念頭に置きながら、ガジュマルやその土、ハイドロボールをよく観察しながら水を与えてくださいね。
そして、ここからは季節による水やり方法をご紹介します。以下も無理のない範囲で水やりを行ってください。
春:3月・4月・5月
春(特に4月)を過ぎると徐々に暖かくなりガジュマルも成長期を迎えます。根っこも水をよく吸収するようになってきますので、土の表面が白く乾いてきたら鉢底から流れ出るまで水をたっぷりあげましょう。
また、成長期になったら、土に置く錠剤タイプの肥料を置くと水やりをするときに溶け出し栄養が行き渡ります。
朝の場合
朝の涼しい時間帯に水やりをしましょう。
昼の場合
水やりは控えましょう。水が温まり、蒸し風呂のような状態になってしまいます。葉水は行っても構いません。
夜の場合
夕方の涼しい時間帯であれば水やりしても構いません。
夏:6月・7月・8月
夏は、気温が高くなり土が乾きやすくなりますので、水やりはほぼ毎日になってくるでしょう。しかしながら、ガジュマルの置き場所や土の水はけ具合によって頻度は変わってきます。土が乾いていることを確認したうえで日が落ちて気温が下がってきた夕方~夜に水をあげます。土の乾き具合を確認し、必要に応じて朝夕の2回あげてもいいでしょう。
朝の場合
夜に水やりができない場合、乾燥しきっている場合は、必要に応じて朝も水やりをします。比較的朝の涼しい時間帯に水やりをしましょう。目安は日が昇りきる1時間前、(5時前後)です。遅くても8時までにはあげましょう。
昼の場合
水やりは控えましょう。水が温まり、根が煮えてしまいます。葉水は行っても構いません。
夜の場合
気温が下がってきた夕方など、涼しい時間帯に水やりを行いましょう。目安としては日が落ちた18時以降がおすすめです。
秋:9月・10月・11月
晩秋(特に11月頃から)のガジュマルは徐々に休眠期に移行していきます。春と同様に土の表面が白く乾いてきたら水やりと考えてよいでしょう。特に気温が15℃前後(11月~3月頃まで)になってきたら、水やりのタイミングを少し減らし根腐れを起こさないように気を付けましょう。根本への水やりは減らしても葉水は引き続き行いましょう。
朝の場合
朝の涼しい時間帯に水やりをしましょう。
昼の場合
水やりは控えましょう。水が温まり、根が煮えてしまいます。葉水は行っても構いません。
夜の場合
根腐れを防ぐために、水やりは控えましょう。
冬:12月・1月・2月
ガジュマルは冬になると休眠期に入ります。水を吸収する力も弱くなり、土が乾くスピードもかなり遅くなることを実感するでしょう。根腐れを防ぐため、土が乾いたと思ったらその2~3日後に水やりをする程度がちょうど良いでしょう。また、冬は乾燥しがちになりますので、葉水は引き続き行いましょう。
休眠期は肥料は与えてはいけません。肥料焼けなど枯れる原因となりますので気を付けましょう。
朝の場合
土が白っぽく乾いていたら水やりを行います。水やりの水は、冷たすぎない温度にしましょう。
昼の場合
朝と同様です。土が白っぽく乾いていたら水やりを行います。水やりの水は、冷たすぎない温度にしましょう。
夜の場合
寒さに弱いので水やりは控えた方がいいでしょう。
通常時以外のタイミングでの水やり方法

続いて、植え替え時や、挿し木後、剪定後の水やり方法についてご説明します。
観葉植物は必要に応じて、植え替えや、挿し木で株を増やす、剪定という手法をとることがあります。それらの場面での水やりはどのようにすればよいのでしょうか。
ガジュマルの植え替え後の水やり
植え替えは、生長した観葉植物の根詰まりを解消するために、ひと回り大きい鉢や土に植え替え、生育環境を整えなおす作業です。植え替え後は土が乾ききってからたっぷりと水をあげましょう。
ガジュマルは、生命力が高く、日光に当たると成長が早い植物です。そのため1年に1~2回は植え替えをする必要が出てきます。しかしながら、植え替え後は観葉植物にとってストレスを受け、元気がなくなっている状態です。根の吸水力も弱まっています。植え替えのタイミングで枯らさないためには、土が乾ききってから水を与えるのがコツです。
このように、根っこへの水やりは少し控えますが、葉水はしっかり与えてください。
挿し木後の水やり
挿し木とは、剪定した際などの株や枝(挿し穂)を発根させて増やしていく手法です。この挿し穂は、根っこが無いため発根するまで水を吸う力が弱い状態です。挿し穂、土ともにしっかりと水を与えるのがポイントです。
挿し木の際の水やりの流れは以下の通りです。
ガジュマルの挿し穂を土に植える前に、1時間ほど水につけます。さらに、挿し木をする土にも水をしっかりと与えておきます。挿し穂、土に十分に水を吸わせたら土に挿し、最後に鉢全体にたっぷりと水を与えます。
剪定後の水やり
ガジュマルは切り戻しや丸坊主と言われる剪定方法を用います。育ち過ぎた形を整えたり、元気がないガジュマルの葉っぱをすべて切り落とし一から樹形を整えることです。また、剪定することによって風通しがよくなり、害虫の発生も防ぐことができます。
剪定後は水やりを控えめにします。理由は、葉を失い、水分の蒸発量が減少するからです。剪定は夏の成長期を迎える直前の3月~4月頃に行うとベストとされていますが、成長期だからといってたっぷり水をあげてしまうとガジュマルのその後の生育に良くありません。
実際にガジュマルを育てている人の水やりの頻度

ここからは、実際にガジュマルを育てている人の水やりについてインタビューしてみましたのでご紹介します。
実際の園芸経験者のリアルな意見をまとめました
置き場所や水やりのペースもケースバイケースですから、実際にガジュマルを育てている人の意見をご覧になり、参考にしてみてください。
週一ペースで水やり派
気づいた時にあげている派
毎日欠かさずあげている派
土やハイドロカルチャーが乾いていたらあげる派
Q&A

ここからは、ガジュマルに水やりをする際のQ&Aをご紹介します。
Q,ガジュマルを丸坊主に剪定した場合の水やりのタイミングはいつになりますか?
A,土がしっかり乾ききったときです。
丸坊主に剪定し、葉が無くなったガジュマルは、水分の吸収が弱まります。そのため、土が乾ききったのを確認してから水を与えることがコツです。ガジュマルを丸坊主に剪定した場合は新しい葉っぱが茂ってくるまでは、やや少なめに水を与えてください。
Q,ガジュマルはどのくらいの期間水やりをしないと枯れてしまいますか?
A,冬であれば1週間程度、春、秋は数日程度であれば枯れることはないでしょう。
旅行や出張などで家を留守にすることがある場合、水やりができないため心配になりますよね。
ガジュマルは、幹に水分を溜める植物のため、頻繁に水やりを必要としません。春、秋は数日程度であれば、普段より少し多めに水を与えるといった対処で問題ありません。また、冬はガジュマルも休眠期に入りますので、1週間程度は水やりができなくても問題ありません。
しかしながら、夏場で土がよく乾燥するような場所に置いている場合は、給水グッズを利用したり、直射日光が当たらない場所に移動させるといった対処が必要になってくるでしょう。
Q,ガジュマルの苔玉や盆栽の水やりの頻度ってどの程度になるんですか?
A,鉢植えと同様に苔や土が乾燥していたら水やりをします。
鉢植えの場合の水やり頻度と基本的には同じです。苔玉の苔は目視で苔が白っぽく乾燥していたら、盆栽は、土が乾いていたら水やりをしましょう。前述しました通り、ガジュマルの成長期と休眠期に合わせて水やりを行ってください。
【徹底解説】ガジュマルを育てるにはどのぐらいの頻度で水やりをすればいいの?のまとめ
いかがでしたか。ガジュマルの育て方や季節など様々なシチュエーションの水やりついて解説してきました。
この記事のポイントは
- ガジュマルの水やりは土が乾いたらたっぷりと与える
- ガジュマルの成長期と休眠期によっても水やりの頻度やタイミングが異なる
- 植え替えや挿し木、剪定をした場合、水やりの仕方が異なる
ということでしたね。
これらを押さえれば、ガジュマルにとって心地いい栽培方法を理解し、より長くガジュマルを育てることができるでしょう。以前よりもガジュマルに愛着がわくかもしれませんね。ぜひ、ガジュマルとともに緑のある生活を楽しんでください。
最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。