パンパスグラスの育て方を解説!成長後のお手入れから人気品種まで

パンパスグラスの育て方を解説!成長後のお手入れから人気品種まで
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パンパスグラスという植物をご存じですか?園芸やお花に興味がある方の場合名前を聞いたことや実際に見たことがあるという方がいらっしゃるかもしれませんね。しかし、お花に詳しくない方の場合、いまいちピンとこないという方も多いのではないでしょうか。 パンパスグラスは切り花などの花材に使われることのある植物です。そのため、花束などに入っていることもあり一度は目にしたたことがあるという方も多いはずです。しかし、パンパスグラスの育て方を知っているという方はあまり多くないのではないでしょうか。 今回は、
  • パンパスグラスとはどのような植物で、どのような特徴を持つのか
  • パンパスグラスの育て方と基本的なお世話の方法
  • パンパスグラスを長く楽しむために必要なお手入れの方法
について解説いたします。 お花を飾るのが趣味でパンパスグラスを沢山使うために育てたい方やそもそもパンパスグラスがどのような植物なのか分からないという方はこの記事が大変役に立つでしょう。ぜひ最後まで読んでみてくださいね。

そもそもパンパスグラスってどんな植物なの?

そもそもパンパスグラスとはどのような植物なのでしょうか。見たことがあるという方は多くても、どのような植物なのかを知っている方は少ないと思います。まずはパンパスグラスがどのような植物なのかを解説いたします。

南米を原産とするイネ科シロガネヨシ属の多年草

パンパスグラスは南米を原産とするイネ科シロガネヨシ属の多年草です。属名のシロガネヨシという名前でも流通していることがあります。イネ科のため葉っぱを素手で触ると手を切ることがあります。管理時には手袋をつけると良いでしょう。

草丈が3mほど成長し、「おばけススキ」とも呼ばれる

パンパスグラスはとても大きく育ち、草丈が3mほどになるまで成長します。ススキのような見た目の穂をつけることからおばけススキという名前で呼ばれることもあります。しかし、ススキとパンパスグラスは同じイネ科ではあるものの属が異なるため別種とされています。好む環境は似ているため、似たような場所で育てることが可能です。

切り花やドライフラワーとしても人気

パンパスグラスの穂はフワフワとしており切り花やドライフラワーの花材として人気が高いです。穂はシルエットが特徴的なため花瓶に生けるだけでもインテリアとして飾ることができます。もちろん、庭で育てる場合でも特徴的な穂を楽しむことができますよ。

パンパスグラスの育て方のポイント①置き場所

それでは早速パンパスグラスの育て方について解説いたします。パンパスグラスの育て方のポイントとして1つ目に解説するのは置き場所についてです。育て方の中でも重要なポイントとなるためしっかり確認しておきましょう。

日当たりと風通しのよい、やや乾燥気味の場所を好む

パンパスグラスは日当たりと風通しの良い、やや乾燥気味の場所を好みます。特に排水性の良い場所を好むため、傾斜地などでも育てることができます。日当たりが悪いと花穂が付きにくくなってしまいます。また、風通しが悪かったりジメジメとした場所では病気が発生することがあるため注意しましょう。

広めにスペースをとる

パンパスグラスは3mほどの大きさになるため、広いスペースをとることが大切です。または、矮性の品種を選んで植え付ける必要があります。

大きく育つため鉢植えより地植え向き

大きく育つパンパスグラスは鉢植えよりも地植えで育てた方が元気に育てることができます。しかし、とても大きくなるため邪魔になってしまうこともあります。

鉢植えにしたい場合は矮性種にする

鉢植えでパンパスグラスを育てたい場合は矮性種を選ぶと良いでしょう。普通のパンパスグラスよりもコンパクトに楽しむことができます。矮性の品種にはパンパスグラス・プミラやパンパスグラス・エビータが有名です。さらに小さい品種にはタイニーパンパというものがあり、草丈は60cm程度となります。これらの品種であれば鉢植えでも育てることができるでしょう。

冬の気温が低くなる場所はしっかりと防寒する

パンパスグラスは-3℃程度まで耐えることができます。しかし、それ以下になると株が傷むため腐葉土をマルチングするなどして防寒をすることが大切です。特に小さな株の場合寒さによって大きく傷んでしまいやすいため植えつけてから時間が経っていない株や株分けをしたばかりの株はよりしっかりと防寒する必要があります。

パンパスグラスの育て方のポイント②水やり

パンパスグラスの育て方のポイントとして2つ目に解説するのは水やりの方法です。水やりはパンパスグラスを栽培する上でも頻度の高いお世話です。それ故に、コツを知っておかないと上手に育てることは難しくなってしまいます。

種まき~発芽までは土を乾かさない

パンパスグラスを種まきしてから発芽するまでは土を乾燥させないように管理することがポイントです。乾燥してしまうと発芽しない等の問題が起こる可能性があります。

植え付け~根付くまで1カ月は水やりを行う

パンパスグラスを植え付けてから根付くまでの間は水やりを行いましょう。しっかりと根付くまでは環境や育て方によるもののおよそ1ヶ月かかります。

根付いた後、乾燥期以外は降雨に任せてよい

パンパスグラスがしっかりと根付いた後は基本的に葉自然の降雨で十分です。乾燥器には時々水を与えると良いでしょう。

パンパスグラスの育て方のポイント③土

パンパスグラスの育て方のポイントとして3つ目に解説するのは用土についてです。パンパスグラスがどのような土質を好むのかを理解しながら用土を選ぶことが大切です。パンパスグラスを育てる時の用土について解説いたします。

保水力があり水はけがいい土を好む

パンパスグラスは保水量があり、水はけのよい土を好みます。両方の性質を持つバランスの良い土で栽培すると良いでしょう。腐葉土などの有機質を多く含む土を特に好むため、土を配合したり植え付けを行ったりする際には混ぜ込んでおくと良いでしょう。

水はけが悪い場所に植える場合は傾斜をつくる

水はけが悪い土にパンパスグラスを植えつける時にはパーライトなどの土壌改良資材を土に混ぜ込むか、傾斜を作って植えつけると良いでしょう。このような対策をしないと根腐れを起こし枯れてしまうことがあります。

パンパスグラスの育て方のポイント④肥料

パンパスグラスに肥料は必要なのでしょうか。パンパスグラスの育て方として4つ目に解説するのはパンパスグラスの肥料についてです。適当に与えてしまうと弱る原因になるため必ずチェックしておきましょう。

肥料は基本的に不要

パンパスグラスを育てる上で、基本的に肥料は必要ありません。腐葉土など、有機質の多い土で栽培するのみで十分育てることができます。そのため植え付けの際には事前に腐葉土などを混ぜ込んでおくことが大切です。

過肥にすると株が弱る危険性がある

過肥にすると肥料焼けを起こし株が弱ることがあります。また、窒素が多い肥料を与えると葉っぱが茂るばかりで花穂が付きにくくなったり、アブラムシなどの害虫が増える原因になるため与えすぎには注意しましょう。

株に元気がなくなったら株周りの土に腐葉土や粒状肥料を

パンパスグラスの元気がなくなってしまったら、株周りの土に腐葉土や粒状肥料を少量ばらまくと良いでしょう。粒状肥料の場合はゆっくりと効果が現れる緩効性のものを使用することで肥料焼けを防ぐことができます。

パンパスグラスの植え替え・植え付け

パンパスグラスの育て方以外にも植え替えや植え付けの時にはいくつかのポイントがあります。育て方だけでなく植え替えや植え付けの方法についても知っておくことが大切です。

植え付け

パンパスグラスの植え付けのポイントについて解説いたします。

苗の選び方

パンパスグラスの苗は、健康的で病気や害虫の発生していないものを選びましょう。葉に黒斑がついていたりするものや葉が変色しているものなどは弱っているため避けるようにします。

植え付けの適期:3月~7月、9月~10月

植え付けの適期は3月~7月、または9月~10月です。適期外の植え付けは根付かない等のトラブルが発生しやすいため避けるようにしましょう。

植え付けの手順

植え付けは以下のように行います。
  1. 苗を優しく取り出します。古い根や傷んだ根は取り除くようにしましょう
  2. 植え付け穴に苗を入れ、グラグラしないように土を入れます
  3. たっぷりと水を与え、根と土をなじませます
  4. 根付いた後は基本的な育て方に則して管理します

植え替え

パンパスグラスの植え替えの方法について解説いたします。

鉢植えの場合は根が詰まったら植え替える

鉢植えの場合、根が詰まったら植え替えを行いましょう。環境や育て方によって変動はあるものの1年に1度を目安に植え替えを行うと良いでしょう。

植え替えの適期:3月~4月

植え替えの適期は3月~4月です。気候の穏やかな時期に植え替えを行うことで成功率を高めることができます。8月や1月など、気候が厳しいと失敗する可能性が高いため避けるようにしましょう。

パンパスグラスの増やし方

パンパスグラスはどのように増やすことができるのでしょうか。パンパスグラスの増やし方として種まきと株分けの2つの方法をご紹介いたします。

種まき

パンパスグラスの種まきによる増やし方について解説いたします。

種まきの時期:4月~5月

パンパスグラスの種まきは4月~5月に行います。適期外に種まきを行うとタネが発芽しなかったり発芽してもすぐに枯れてしまうことがあります。

種まきのしかた

パンパスグラスの種まきは以下のようにして行います。
  1. 小粒の赤玉土や種まき用土をポットに入れます
  2. タネを埋め、たっぷりと水を与えます
  3. その後は乾燥しないように管理を続けます
  4. 成長に応じて植え替えなどを行い、育て方に基づいて管理します

株分け

パンパスグラスによる株分けの方法を解説いたします。

株分けの適期:3月~4月、9月~10月

パンパスグラスの株分けは3月~4月、または9月~10月に行います。株を掘り上げる必要があるため植え替えや植え付けの際に行うと良いでしょう。反対に8月や1月など気候が厳しい時期は不向きです。

株分けのしかた

パンパスグラスの株分けは以下のようにして行います。
  1. 株を掘り上げ、根を3/1程切り詰めます
  2. 株をハサミなどを使用して2~3つに分けましょう
  3. 分けた株をそれぞれ植えつけましょう
  4. 根付くまでは乾燥しないように管理します
  5. 根付いた後は通常の育て方に則した管理を行います

パンパスグラスのお手入れ

パンパスグラスを長く楽しむためには育て方だけでなく成長や季節に応じてお手入れが必要になる場合があります。育て方以外のお手入れについて解説いたします。

剪定

パンパスグラスが大きくなりすぎてしまった時には剪定を行いましょう。また、冬になるとパンパスグラスは葉が枯れます。その葉っぱの管理についても解説いたします。

切り戻し

パンパスグラスはとても大きくなる植物です。そのため、育ちすぎることで邪魔になってしまうことがあります。そのようなときには葉っぱを根元から切り戻すと良いでしょう。しかし、あまり切り戻し過ぎると光合成ができなくなるためご注意ください。

秋に葉が茶色くなっても防寒対策としてそのままつける

秋になり気温が下がってくると葉が茶色になります。しかし、葉っぱを取り除いてしまうと株に直接風や霜が降りてしまいます。そのため、防寒対策として秋になって茶色になった葉っぱはそのまま残しておくようにします

2月~3月頃に枯れ葉などを取り除く

2月~3月になるとパンパスグラスは新芽を伸ばし始めます。新芽の成長の邪魔になってしまうため2月~3月になったら前年の枯れた葉っぱは取り除くようにします。風通しも悪くなってしまうため忘れずに取り除きましょう。

夏越しの対策は特に必要ない

パンパスグラスは暑さにはとても強く、特に夏越し対策は必要ありません。夏の時期は水切れを起こしやすいためこまめに様子を確認する程度で十分です。

冬越し

パンパスグラスは寒さにはそれなりの抵抗性があるものの、それでもあまりにも強い寒さには耐えることができません。下記ではパンパスグラスの冬越しをするポイントについて解説いたします。特に小さな株や若い株、株分け直後の株はしっかりと対策をすることが大切です。

株元をマルチングする

株本を腐葉土や落ち葉でマルチングすることで霜や雪、風が株に直接当たることを防ぐことができます。また、土が凍結してしまうのを予防することもできるためお試しくださいね。

寒冷紗やビニールで防寒する

寒冷紗やビニールでパンパスグラスの株を覆うことでも防寒することができます。霜を防ぐだけでなく、太陽によって地温を温める効果が得られるためマルチングよりもしっかりと対策することが可能です。

パンパスグラスの人気の品種を紹介

パンパスグラスにはいくつかの品種があります。その中でも特に人気の高い品種をご紹介いたします。育て方に大きな違いはないためこの記事を参考に栽培に挑戦してみてくださいね。

エビータ

パンパスグラスの品種の一つであるエビータは小型の矮性品種です。特に鉢植えでパンパスグラスを育てたいという方は大きくなりすぎることの無いエビータをえらんでみてはいかがでしょうか。草丈は1.5mほど、株張りも最大2mほどと通常のパンパスグラスよりもコンパクトに成長します。

ピンクフェザー

ピンクフェザーは花穂の色がうっすらとピンク色をした品種です。ピンクフェザーという名前の通り、ピンク色の羽のように見える花穂はとてもかわいらしく、通常のパンパスグラスよりも穂が大きくなりやすいです。ドライフラワーなどの花材としてパンパスグラスを育てたいという方にもおすすめですよ。

【まとめ】パンパスグラスの育て方を徹底解説!成長後のお手入れから人気品種まで

今回はパンパスグラスの育て方や栽培のポイントについて解説いたしました。花材として人気の高いパンパスグラスをぜひ自宅でも育ててみてくださいね。丈夫な植物のため、初心者の方でも育てることができるはずですよ。 この記事のポイントは、
  • パンパスグラスは日当たりと風通しの良い場所を好む
  • 水をやりすぎたり、水はけが悪い土で育てたりすると根腐れを起こすことがある
  • 肥料はほとんど必要なく、元気がなくなったら腐葉土などを混ぜ込む
  • 種まきや株分けによってパンパスグラスは増やすことができる
です。 パンパスグラスは穂を切り取ったものを花瓶に生けるだけでもシルエットが映えるため、インテリアとしておすすめです。自宅で育てたパンパスグラスをお部屋に飾ってみるのはいかがでしょうか。 最後になりましたがここまで読んでいただきありがとうございました。東京寿園では植物の育て方など園芸に関する記事を多く掲載しています。どれも参考になる記事となっているため、ぜひほかの記事も読んでみてくださいね。