ココスヤシの実は食べられるの?害や食べ方について徹底解説!

ココスヤシの実は食べられるの?害や食べ方について徹底解説!
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目次

皆さんはココスヤシ(ヤタイヤシ)の実について知っていますか?ココスヤシの実は果実酒・シロップ・ジャムなどにして食すことが可能ですし、生食としてももちろん食べられます。ココスヤシはヤシ科の中でも比較的小ぶりですが存在感は抜群で、南国ムードたっぷりの風貌をしていますが、ココナッツがとれるココヤシとは違う品種です。とはいえ、そもそもココスヤシの実がどんなものか全くわからないという方も多いと思います。 そこでこの記事では、
  • ココスヤシの実はどんなもの?
  • ココスヤシの実の食べ方
  • ココスヤシの実は犬が食べても大丈夫?
  • ココスヤシの実がならない原因
などについてご紹介していきたいと思います。この記事を読み進めながら、ココスヤシの実のあれこれについて理解を深めていってくださいね。

ココスヤシの実とはどんなもの?

まずはココスヤシ(ヤタイヤシ)の実とはどんなものなのかというところからご紹介してきたいと思います。ココスヤシはアルゼンチン・ブラジルなどの南米が原産の椰子です。

ココスヤシは実がなるまで苗を植えてから約6~8年かかる

ココスヤシは苗を植えてから実がなるまで約6~8年かかります。ココスヤシは小さい株のうちは成長が緩やかですが、2m以上になると非常に成長が速い観葉植物です。年間で50㎝以上は余裕で成長するため、育てたいと思っていない場所に実が落ち、そこから育ち始めている場合は、全ての根を切って引き抜くなどの対処が必要です。ココスヤシは実がなるまでかなり長い年月を要しますが、実がなりはじめたらとめどなく実ります。

ココスヤシの実は7~8月頃に細長い赤い花を咲かせた後、9月頃に小さな丸い形の緑の実を付ける

ココスヤシの実は7月~8月頃に細長い赤い花を咲かせ、その後9月頃に小さな丸い形状をした緑色の実をつけます。ココスヤシの花は仏炎苞をしており、幹の先端からまるでサーブボードを細くしたような形の花がついているのを、7月~8月の花が咲く時期に見上げると見つけられることもあります。

実は熟すに従い、黄色、赤へと染まっていき、熟すと甘い香りを放つ

ココスヤシの花が落ち実ができた頃は緑色をしていますが、実は熟すに従い黄色・赤色へと徐々に変化し、熟するとココスヤシの近くに行くだけで甘い香りがするので、すぐに結実しているのが分かります。またココスヤシの実は香り同様、マンゴーのような甘さがありますが繊維質が多いため食べられる部分が少ないのも特徴として挙げられます。食感はパイナップルを硬くした感じで、どちらかというと食べるというよりは果汁を吸って味わうという表現が適しています。

ココスヤシの実の収穫には秋の9月頃の時期が適している

ココスヤシの実の収獲時期は、9月頃がベストです。ココスヤシの実は2㎝ほどのサイズをしており、たわわという言葉がぴったりなほど実ります。上記でも少し触れましたが、ヤシという言葉がつくだけにココナッツかと思う方もおられるかもしれませんが、ココスヤシの実はココナッツと違い硬い殻に覆われていません。

ココスヤシの実あんずやパイナップルのような甘酸っぱい味が特徴

ココスヤシの実はあんず・パイナップルのような甘酸っぱい味が特徴的です。巨峰のような味がするという方もおられるくらいのフルーツ感が満載の果実です。また繊維質が多いため食べられる部分は少なく、とても大きい種が入っています。あまりにも美味しいため、自然界ではサルなどの動物のおやつにもなるそうですよ。

ココスヤシの実に毒性は無く、食べられる

ココスヤシの実に毒性は無く、安心して生で食べられます。完熟のココスヤシの実を収穫したら、半分に割ってスプーンですくいながら食べてみてください。ココスヤシの実は収穫後そのまま食べても美味しいですし、果実酒・ジャムなどに加工してヨーグルトやパンと一緒に食べても美味しいです。

ココスヤシの実の食べ方

次はココスヤシの実の食べ方についてご紹介していきましょう。ココスヤシは多彩なバリエーションの食べ方があります。

ココスヤシの実は果実酒やジャムなど様々な食べ方がある

ココスヤシの実は、果実酒・ジャムなどに加工して食べる方法があります。ココスヤシの実を手に入れられることはなかなか無いと思いますが、ココスヤシの実の扱いに困ったら是非さまざまなバリエーションを作り食べてください。

①:ジャム

ココスヤシの実をジャムにすると、甘酸っぱさがたまらない一品に仕上がります。では、簡単にココスヤシのジャムの作り方をご紹介します。ココスヤシのジャムを作るには以下の材料をまず用意してください。用意出来たら、実際にジャムを作っていきます。 [box02 title=""準備するもの""]
  • ココスヤシの実(種を取り除く) 800g
  • グラニュー糖(果実の約30%の量) 250g
  • 白ワイン 50㏄
  • 水 50㏄
[/box02]
  1. 熟したココスヤシの実を収獲し洗って汚れを取り、1時間ほどたっぷりの水に浸けて虫を追い出す。
  2. 手で実から種を外し、その時に出る果汁も容器に溜めておく。
  3. 実と果汁をフードプロセッサーで滑らかになるまで攪拌する。
  4. ホーロー鍋に攪拌したココスヤシの実・グラニュー糖・白ワイン・水を入れ、火にかける。
  5. 時々混ぜながら好みの固さになるまで20分ほど弱火で煮込み、完成したら消毒した瓶に熱いうちに入れて蓋をし、冷めるまで逆さまにしたのち、冷めたら冷蔵庫で保管します。

②:シロップ

ココスヤシの実は生食もできるため、そのままシロップ漬けにしても大変美味しくいただけます。それではココスヤシのシロップ漬けの材料と作り方についてご紹介していきたいと思います。是非ココスヤシの実が手に入った時は、シロップ漬けに挑戦してくださいね。 [box04 title=""材料""]
  • ココスヤシの実 1kg
  • 氷砂糖 1kg
  • 酢 200㏄
[/box04]
  1. 完熟したココスヤシの実を丁寧に洗い、たっぷりの水に30分ほど浸してゴミ・虫などを取り除いておきます。
  2. その後水分を良く拭き取り、大ビンにココスヤシの実・氷砂糖を交互に入れ、酢を注ぎこみます。
  3. 5日間は1日に一度、ビンを大きく回し手混ぜ、その後冷暗所で保管します。
  4. 氷砂糖が全部溶け、シロップが色づいてきたら完成です。

③:果実酒

ココスヤシの実が手に入ったら、果実酒に加工するのもおすすめです。ココスヤシの実を果実酒にするために必要な材料や作り方について、わかりやすくご紹介していきたいと思います。是非ココスヤシの実を入手できたら果実酒を作り、ソーダ割りやレモン汁を加えて味わってみてくださいね。 [box01 title=""用意するもの""]
  • ココスヤシの実 1kg
  • ホワイトリカー(お酒) 1800㏄
  • 氷砂糖 300g
[/box01]
  1. 完熟したココスヤシの実を丁寧に洗い、たっぷりの水に30分ほど浸し、ゴミ・虫を取り除きます。
  2. その後水分をしっかりふき取り、大ビンにココスヤシの実・氷砂糖・ホワイトリカー(お酒)の順に入れ、5日ほど1日に1回ビンを大きく回して混ぜます。
  3. その後冷暗所で保管し、3ヶ月くらい経ったころ完成です。

ココスヤシの実は繊維質で種が大きく可食部は少ない

ココスヤシの実は繊維質で種も大きいため可食部は大変少ないです。子供から大人まで美味しく食べられる点では素晴らしい果実なのですが、繊維質なところはパイナップルと同じ感じがします。この繊維質、実は自然界でココスヤシが増えていくためにとても重要な役割を果たしています。この繊維質の層があるおかげでココスヤシは水にプカプカ浮かぶことができ、海流に乗って漂着した先で芽を出せるのです。

ココスヤシの実に含まれる栄養成分

ココスヤシの実に含まれる栄養成分は、現時点では解明されていませんが、ココスヤシと同じヤシ科の高木の「ナツメヤシ」の実「デーツ」には、食物繊維・カリウムが豊富に含まれています。デーツは天然のドライフルーツで、女性の間でスーパーフードといわれ、スイーツ代わりとしても人気が高い果実です。ココスヤシの実も同じヤシ科の果実なので、おそらく同様の栄養成分が含まれていると考えられます。

ココスヤシの実は犬が食べても大丈夫?

ココスヤシの実は大変甘酸っぱく、動物が好む味です。そこでココスヤシの実は犬が食べても大丈夫なのでしょうか?項目別に解説していきたいと思います。

ココスヤシの実は犬が食べても害はない

ココスヤシの実には毒が無いため、犬が食べても害はありません。とはいえ、ココスヤシの実にはとても大きなサイズの種が入っています。この種をそのまま犬が飲み込んでしまったら、喉を詰まらせてしまう恐れがあるため、ココスヤシの実が落ちた場合は即回収して犬が食べないように心がけてください。

ココスヤシの葉は鋭く、目元に触れるとけがをする恐れがあるので注意する

ココスヤシの葉はとても鋭く、犬の目元に触れるとけがをする恐れがあるので注意が必要です。ココスヤシの葉はシルバーブルー色をしており、掌を広げたような大きな葉が特徴的です。ところがココスヤシの茎や葉にはトゲがあるため、もしガーデンで育てている場合、この茎や葉にもし犬が触ってしまったら、鋭いトゲで怪我をしてしまう可能性もあるため注意が必要です。

犬にとって有毒なヤシも存在する

ヤシ科の中には犬にとって有毒になるヤシも存在します。犬にとって有毒な椰子は「アワヤシ」「サゴヤシ」と呼ばれる種類で、アワヤシには有毒な種子が実りますが、サゴヤシはすべてが有毒です。そのため犬が口にしないように、これらのヤシの近くには近づかないようにすることが大切です。

ココスヤシの実がならない原因

ここからはココスヤシの実がならない原因についてみていきたいと思います。通常ならココスヤシには困る程の実がなるはずなのに、一体どのような理由で実がならないことがあるのでしょう。

①:木が若い

ココスヤシの木が若い場合は、まだ木が熟していないため実がなりません。ココスヤシは実がつけられるほど成長するには長い時間が必要です。一般的に実から芽が出るまで1年ほどかかり、更に花が咲き実をつけるには5~6年かかるといわれています。とはいえ、ココスヤシは実がつくほどに成長したら今度は絶え間なく実をつけていくため、年間100個を超えるそうですよ。

②:水分が不足している

ココスヤシの水分が不足すると実をつけない可能性も高くなります。水分が不足してしまったココスヤシの葉は茶色く枯れ、枯れた葉がもとに戻ることはないため、カットするしかありません。葉が茶色く変色してしまっているということは、ココスヤシが弱っているということでもあるため、実をつけることはほぼないといえます。

③:日照が不足している

ココスヤシが日照不足に陥ると、実をつけない可能性が高くなります。ココスヤシが日照不足になると、葉だけが間延びし、幹が太く立派になるのに時間を要します。そのため、日照不足のココスヤシは、実をつけられるほど体力がないため、ココスヤシの実がならないという結果になります。

ココスヤシの実を発芽率を上げる!?ココスヤシの蒔き方

ここからはココスヤシの実の発芽率を上げる蒔き方をご紹介していきたいと思います。ココスヤシを順調に発芽させるためにはどのような点に注意しながら蒔けば良いのでしょう。

ココスヤシの実は発芽させるのが難しい

一般的に、ココスヤシの実を発芽させるのは大変難しいといわれています。今年こそはと毎年ココスヤシの種を撒き、発芽させようと努力しておられる方も大勢おられますが、成功した方はごく少数のようです。一筋縄ではいかないココスヤシの発芽ですが、今年こそ発芽率をアップさせるためにはどうすれば良いのでしょう。

ココスヤシの実の蒔き方:袋蒔き

ココスヤシの実は、袋に密閉し湿度・温度の管理が楽な「袋蒔き」が便利です。この方法は発芽に長時間を要するヤシ科の植物に適した蒔き方で、一番発芽率が高い方法でもあります。注意すべきポイントとしては、ヤシが発芽する適温は25~30℃のため、それくらいの温度に保てる場所で実践してみてください。

袋蒔きの手順

それでは、実際に袋蒔きでココスヤシの実を植える手順について項目別に順にご紹介してきましょう。ココスヤシを発芽させるためには、温度が低かったり高かったりすると発根しません。また、新鮮な種子を使った場合は、水に浸けなくても発根することもあります。ココスヤシの発根能力は40℃を超えると失ってしなうこともあるため、直射日光を避けたり熱くなった水をかけないなどの配慮が必要です。

①:種子を洗い、果肉を取り除く

まずココスヤシの種子を洗い、果肉を奇麗に取り除きます。果肉が取れにくい場合はこそぎ落とし、1~2日ほど水に浸します。水は半日に一度は取り換えるようにしてください。ココスヤシの種子を水に浸けた時、沈まず浮く種子は良くないため、使わないようにしてください。例外として、水に浸した直後は浮いていても数日経過してから沈んだものから発芽する場合もありますが、このようなタイプの種子を使うことはおすすめしません。

②:カビを抑えるためベンレートやダコニールなどの殺菌剤で消毒する

ココスヤシの種子からカビの発生を抑制するため、「ベンレート」「ダコニール」などの殺菌剤で消毒しておくと安全です。果肉をそぎ落とす工程が中途半端だと、カビなどの発生率が上昇するため、丁寧に行うようにしてください。ここまで出来たら次に土に植えていきます。

③:乾燥している種子は蒔く前に1~2日ほど水を吸わせておく

ココスヤシの種子が乾燥している場合は、蒔く1~2日前から水を吸わせて準備しておきます。採れたての新鮮な種子の場合は水に浸けずそのまま蒔いても大丈夫です。こちらも、ここまで準備が完了したら次は土に植えていきます。ココスヤシの種子は水はけの良い土を好むため、そのような土を準備してください。

④:水はけの良い土を用意する

ココスヤシの種子を植える土は、バーミキュライト・ピートモス・ヤシガラ土(パームピート)・赤玉土・鹿沼土などの無菌で水はけの良い土が適しています。これらの土は、カビの発生も避けられるためおすすめです。ここまで完成したら、次の手順に進む前にジップロックなどのチャック付き袋を用意してください。

⑤:土を水で湿らせたらチャック付き袋にいれる。

チャック付き袋が用意出来たら、土を水で湿らせ袋の中に入れます。チャック付き袋にすることで、内部の土を湿った状態で保て、密閉させることができるため温度・湿度管理が楽になります。種子をチャック付き袋に入れる時は、カビが入らないように素早く投入することが大切です。

⑥:袋内に均一になるように種子を入れる

ココスヤシの種子を入れられたら、袋の内部で均一になるようにココスヤシの種子を配置させます。袋内で種子が偏っていると上手く発芽しなくなるため注意が必要です。バランスよく種子を並べられたら、次のステップに進みましょう。種子を入れるおよその目安は、種子の大きさが5㎜のものを2~3個程度で一掴みの土が必要です。

⑦:薄く土を被せ、袋の口を閉じる

ココスヤシの種子をチャック付きの袋に入れ終わったら薄く土を被せ、袋の口を閉じます。この時、袋に種子名を書き、併せてラベルに日付・入れた種子の数を書いておくと後々忘れずに済むためおすすめです。袋の内部の土が乾燥してきたら霧吹きで水分を優しく与えるように心がけてください。

⑧:袋を暖かい場所に置いて発芽を待つ

次に完成した袋を暖かい場所に置き、発芽を待ちます。この時25~30℃に保てる場所を探して置くようにしてください。多くの種子を蒔く場合は発泡スチロールを使い、内部に小型パネルヒータ-などを活用して加温できます。もしこの段階でカビの発生が確認出来たら、種子を取り出し奇麗に洗い、新しい土を作って再度蒔いてください。

⑨:発芽したことを確認出来たら鉢に植える

ココスヤシの発芽が確認出来たら、発芽した種子から鉢に植えつけていきます。発芽直後の幼苗は直射日光が苦手なため、当てないようにしてください。もし当ててしまうと葉焼けを起こしてしまうため注意が必要です。ココスヤシの種子は発芽まで数か月から2年ほどかかる場合もあるため、気長に発芽を待つように心がけてください。

ココスヤシの基本の育て方

次にココスヤシの基本的な育て方をみてきましょう。ココスヤシは初心者にも育てやすい観葉植物で、南国風のインテリアや公園・リゾート施設などのシンボルツリーとして植栽するのにも人気の高いブラジル生まれの品種です。

基本的な育て方①:置き場所

ココスヤシの「置き場所」からみる基本的な育て方として、まずココスヤシは日当たりの良い場所を好む性質を持っています。室内でココスヤシを育てている場合は、室内の環境にココスヤシがなれているため、いくら日当たりの良い場所をこのむとはいえ、いきなり外に出すのは避けるべきです。必ず徐々に日光に慣れさせるようにしてください。

鉢植え・地植えともに日当たりの良い場所に置く

ココスヤシの場合、鉢植え・地植えともに日当たりの良い場所に置くことをおすすめします。いくら日当たりの良い場所を好むからとはいえ、一日中直射日光が当たるような環境は良くありません。強い直射日光に当てると、葉焼けを起こして弱ってしまうこともあるので、日の当て方には注意を払う必要があります。

耐陰性に優れているが、日の当たらない場所に置くと葉っぱが徒長する可能性がある

ココスヤシは耐陰性に優れていますが、日の当たらない場所で育てていると葉が徒長してしまう可能性があります。日が当たらないとココスヤシの幹が細くなり弱々しいイメージばかりか、いつまで経っても実をつけないココスヤシになってしまうため、時々は明るい場所に出して太く丈夫に育てることも大切です。

基本的な育て方②:水やり

ココスヤシの「水やり」は、鉢植え・地植えの場合も大切なポイントです。ところが、鉢植えの場合と地植えの場合では水やりのタイミングが違うため、ここでは鉢植えの場合を中心に解説していきます。地植えの場合のポイントとしては、定植した年には植えた直後にたっぷりと水を与えるようにすれば、後は基本的に真夏の乾燥する時期以外の水やりは不要です。

土の表面が乾燥したら水やりを行う

ココスヤシの水やりは、土の表面が乾燥したタイミングで鉢底から水が出てくるくらい十分与えるようにしてください。受け皿に水が溜まっている場合は、必ずすぐに捨てるように心がけ、根腐れを起こさない環境づくりが大切です。この方法は通年を通して行うのではなく、季節ごとに水やりの方法に変化をつけて行うことが、ココスヤシを上手に育てるコツです。

夏の暑い時期には毎日水やりを行い、乾燥に注意する

夏の暑い時期のココスヤシへの水やりは、毎日行い乾燥させないことが大切です。9月以降、寒さが増して来たら水やりの回数を減らしていくことが大切です。この時期はココスヤシが徐々に休眠状態に入るため、夏場のように頻繁に水やりを行っていると逆に弱らせてしまう原因になります。そのため、ココスヤシの状況や気温の様子を毎日チェックし、それに合わせて水やりも加減することが大切です。

冬の寒い時期には水やりの頻度を減らし、土の表面が乾いてから3日後に行う

11月以降の冬の寒い時期には水やりはほぼ必要ありません。ココスヤシを植えている土の表面が乾燥してきたら、更に3日放置しその後水やりを行ってください。寒い時期はココスヤシが休眠期に入っているため、水やりを行ってもココスヤシの吸い上げる力が弱まっており、逆に負担になります。ですから寒い時期に差し掛かってきたら、乾燥気味に育てることを目標に、水やりを控える方が無難です。

基本的な育て方③土・肥料

次にココスヤシの「肥料」からみる基本的な育て方についてご紹介していきましょう。ココスヤシにとって肥料は成長する上で欠かせないものですが、間違った時期に与えてしまうと肥料枯れを起こしてしまう可能性も高いため注意が必要です。

ココスヤシは水はけのよい土を好む

ココスヤシは水はけのよい土を好むため、自分で配合して作る場合は「赤玉土(小粒)4:鹿沼土3:腐葉土3」を混ぜるようにしてください。より水はけを良くするために、小粒の軽石をプラスするのもおすすめです。大きめのココスヤシの場合は「赤玉土(小粒)7:腐葉土3」にしても大丈夫です。また、ホームセンターや園芸ショップなどで販売されている観葉植物の土を使ってもココスヤシを丈夫に育てられますよ。

肥料は成長期の6~9月に緩効性化成肥料を2か月に1回を目安に施す

ココスヤシに与える肥料は、ココスヤシの成長期の6~9月に「緩効性化成肥料」を2か月1回を目安に施すようにしてください。肥料の種類は「窒素・カリ・リンサン」がバランス良く含まれている「マグァンプK」がおすすめです。マグァンプKには、植物の成長に欠かせない窒素・カリ・リンサン以外にもマグネシウムなどの成分が含まれており、植え付け・追肥にもおすすめの肥料です。

基本的な育て方④:植え替え

次に植え替え」からみるココスヤシの基本的な育て方についてご紹介していきたいと思います。ココスヤシを鉢植えで育てている場合は、植え替えのタイミングも重要です。間違った時期に植え替えを行ってしまうと、ココスヤシを一気に弱らせてしまうことにも繋がりかねないため注意が必要です。

地植えの場合は植え替えの必要はない

ココスヤシを地植えで育てている場合は、植え替えを行う必要はありません。地植えを行っている場合は、地面にしっかり根を張って、どんどん大きくなってくれるため造園にもよく利用されます。水やりの必要もなく植え替えの必要もないため、公園やリゾート施設・大きなガーデン・造園など植栽する場所さえあれば地植えを行う方が管理しやすいというメリットもあります。

鉢植えの場合は1~2年に1度、一回り大きい鉢植えに植え替える

ココスヤシを鉢植えしている場合は1~2年に一度、今の鉢より一回り大きい鉢植えに植え替えるようにしてください。ココスヤシの植え替えのタイミングは、鉢の底の部分から根がはみ出して来たら、植え替えの準備を行うベストタイミングです。また時期的なタイミングは、ココスヤシの成長期である初夏~初秋までがおすすめです。

ココスヤシの剪定の注意点とポイントを紹介

最後に、ココスヤシを剪定する際の注意点とポイントについてご紹介していきたいと思います。ココスヤシは小さければ小さいほど成長速度が速い観葉植物です。そのため、こまめな剪定を行って形を整える必要があります。

ココスヤシは幹の生長点から芽を出すため、剪定の際に幹を切らないように注意する

ココスヤシは幹の生長点から新芽を出すため、剪定する際は幹を切ってしまわないように注意しながら行う必要があります。またココスヤシの幹は想像以上に固く、葉には鋭いトゲがあるため、必ず軍手などで手を防御してから行うようにしてください。ココスヤシの剪定を行う際は、葉先・下葉にも注意を払いながら行うことが大切です。ココスヤシの葉は細長いため、葉の先端部分まで栄養が行き渡りにくく、茶色くなってしまうこともありますし、古くなった下葉は役目を終えると枯れていってしまいます。そのため、茶色くなっている葉先や下葉を見つけたら、カットするように心がけてください。

ココスヤシの剪定に必要な道具

では実際にココスヤシの剪定を行う際に必要な道具について項目別にみていきましょう。ココスヤシは既に何度もご紹介しているように、とても鋭いトゲを葉に持っています。剪定を行う際、このトゲで怪我をしないようにすることが大切です。

清潔な剪定ばさみ

ココスヤシを剪定するときに欠かせない道具に「剪定ばさみ」が挙げられます。ココスヤシの幹は大変固いため、清潔で切れ味の良い剪定ばさみの準備が必要です。ココスヤシの小さい株でも想像以上に固いため、必ず清潔な剪定ばさみを用意するように心がけてください。

手を保護する軍手

ココスヤシの葉にはとても鋭いトゲがありますし、何といってもココスヤシはとにかく固いです。ですから、手を保護する「軍手」の用意も欠かせません。必ず素手でココスヤシの剪定を行わず、手をしっかり防御してから清潔な剪定ばさみを使って剪定を行っていくようにしてください。

ココスヤシの剪定のポイント

それでは、ココスヤシの剪定のポイントについて項目別にみていきたいと思います。ココスヤシの剪定はそれほど難しくないため、ポイントを押さえておけば誰でも簡単に行えます。ぜひ読み進めて、ココスヤシの剪定のポイントについて理解を深めてくださいね。

①:枯れていたり傷みのある葉を剪定する

ココスヤシの葉が枯れていたり傷みがでてきている場合は、その部分を剪定して取り除くようにしてください。全体的に傷んだり枯れている場合は、葉ごとカットしてしまって大丈夫です。もし葉先などが茶色く枯れている場合は、その部分だけ斜めにカットすると良いですよ。

②:茶色く枯れてきた葉は、幹の生え際で剪定する

ココスヤシの茶色く枯れてきた葉は、幹の生え際で剪定するようにしてください。ココスヤシの下葉は役目を終えると茶色くなります。そのような葉を見つけた場合は、カットしてこまめに手入れを行うことで、清潔な状態を保てます。また剪定を何度も繰り返し、時間をかけて成長したココスヤシの幹は、風合いのあるゴツゴツした見ごたえのある幹になります。

③:幹を細くしたい場合は、葉柄を残さず根元から剪定する

ココスヤシの幹を細くしたい場合は、葉柄を残さず根元から剪定することでスマートに仕上げられます。また剪定のサイクルも速くした方が、細い幹を継続していけるためおすすめです。ココスヤシは幹を細く保ったり太く見せたり、両者を組み合わせたりして見た目に変化をつけられる所も魅力的な部分です。

④:幹を太くしたい場合は葉柄をやや残し、松ぼっくりのように仕上げる

ココスヤシの幹を太く仕上げたい場合は葉柄をやや残し、松ぼっくりのように仕上げるようにしてください。葉のすぐ下だけを太く残し、下の方は細く仕上げるという方法で、おすすめのココスヤシの整え方が叶います。この方法を行うことで、太く丈夫なココスヤシの見た目が仕上がります。

【まとめ】ココスヤシの実は食べられるの?害や食べ方について徹底解説!

この記事ではココスヤシの実の食べ方や実から発芽させる方法などについて主に解説してきましたがいかがでしたか?
  • ココスヤシは苗を植えてから実がなるまで長い年月を要する
  • ココスヤシの実は最初緑色をしているが、熟するにつれて黄色から赤色に変化し、完熟すると大変甘い香りを漂わせる
  • ココスヤシの実に毒は無く、生食・ジャム・シロップ・果実酒などにして食べられる
  • ココスヤシの実は繊維質で種も大きく、可食部が少ない
  • ココスヤシの実を犬が食べても害はない
  • 犬にとって有毒な椰子も存在するため注意が必要である
  • ココスヤシの実は発芽させるのが大変難しく、「袋蒔き」で行うのが一番ベストである
  • ココスヤシの実がならない原因には「木が若い」「水分不足」「日照不足」が考えられる
  • ココスヤシの基本的な育て方には「置き場所」「水やり」「土・肥料」「植え替え」の各ポイントがある
  • ココスヤシの剪定を行う時は、清潔な剪定ばさみと手を防御するための軍手が必要である
ということが、この記事を読んで理解いただけたと思います。これらのポイントを押さえ、ココスヤシの実を植えることで、ココスヤシを発芽させ元気に育て上げられることでしょう。是非、ココスヤシの育成を満喫してくださいね。 最後まで読んでいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENでは、他にもたくさんの記事をご用意しておりますので併せてご覧ください。