ヤツデに毒性はあるの?特徴から注意したい置き方まで徹底解説!

ヤツデに毒性はあるの?特徴から注意したい置き方まで徹底解説!
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大きな手のひらのような葉をしているヤツデという植物をご存じですか? 昔話で天狗が手に持つあのうちわのようなものがヤツデの葉です。和風の庭園やお城を歩いてみるとよく見かけますね。濃い緑の葉が重なっているウコギ科の植物で、最近は室内のインテリアグリーンとしても人気があるんですよ。 でも実はヤツデには毒性があって、海外では中毒事例もあるくらい。小さなお子さんや動物を飼われている方にとっては要注意な植物でもあります。 そこでこの記事では
  • そもそもヤツデ(八手)はどんな植物?
  • ヤツデに毒性はあるのか? その危険性とは?
  • 犬や猫は大丈夫? ペットとヤツデは共存できるのか
  • ヤツデの基本的な育て方
  • ヤツデは玄関に置くべき? ヤツデと風水について
以上の内容をご紹介していきます。 この記事を読めば、ヤツデの毒性についてくわしくなり、中毒をおこす前にしっかり対処できる上に、さらに基本的な育て方や風水的な効果について知ることができます。ぜひ最後までお読みください。

そもそもヤツデ(八手)はどんな植物?

ヤツデってどんな植物なの? と気になりますよね。日本でよく見かけるヤツデの学名や原産地、見た目や花言葉について、基本的な情報をご紹介します。植生に詳しくなれば育て方の参考にもなりますよ。

ヤツデの基本情報

ヤツデは、日本や東アジア原産のウコギ科の耐寒性常緑性低木です。学名はFatsia japonica、代表的な陰樹で、午前中2時間くらいしか日光が当たらない暗い場所でも元気に生育します。低木ですが、直根性の根ではなく球根なのが大きな特徴です。 耐寒性耐暑性ともに普通なので、東北以南の地域では基本地植えで冬越しができます。そのためシェードガーデンにぴったりの庭木としてよく植えられていますよ。Fatsia japonica(ファトシア ジャポニカ)とは日本のヤツデという意味で、別名テングノウチワと呼ばれています。

大きくて厚みのある特徴的な葉を持つ植物

昔話の天狗が手に持つうちわのような形をしているヤツデですが、大きくて厚みのある特徴的な葉を持っています。樹高は大きくなっても2mと庭木の中でも比較的小柄な見た目に対して、常緑性の葉が約20㎝前後と大きいんです。よく枝分かれして、大きくなると茎が木質状になりますよ。地際から伸びる茎や葉は固めです。たんぽぽの綿毛に似た白い花が12月頃にたくさん咲き、翌年の4月に黒い実がなります。

「八手」の名前の由来は八つに分かれた独特な葉の形

八手という名前の由来は、なんといってもその手を広げたような独特な葉の形。じゃんけんのパーをしたような形をしていて、八つに分かれているのかと思えば実は5、7の奇数であることが多いそうです。八つに分かれた葉を見つけたらラッキーかも! 地際から茎を数本伸ばした先に、大きな掌状葉が広がっており、光沢があって濃い緑色なのが見ごたえある植物です。

ヤツデの花言葉は「健康」「分別」「親しみ」

ヤツデにも花言葉がつけられているんですよ。「健康」、「分別」、「親しみ」の3つです。日陰でも元気に育ち健康に育つこと、または分厚く丈夫でしっかりとした葉や樹形から冷静で適切な判断をつけられる願いを込めて、また私たちの生活に長く親しまれてきたことからつけられました。多くの人々にヤツデが愛されてきた証でもあります。

縁起のいい植物として人気がある

なんだかよく見かけるなあと思う理由は、昔から縁起のいい植物として人気があるからなんです。葉の形が人の手に似ていると思いませんか? ここからお客さんやお金を招くとされて玄関先やお店の入り口に植えられてきました。また庭木として西に植えるとお金が貯まると言われているので、金運アップしたい時インテリアに取り入れるのもおすすめです

ヤツデに毒性はあるのか?その危険性とは?

はじめにヤツデには毒があるとお伝えした通り、毒性の強い植物です。このトピックでは、具体的にはどんな毒性で、植物のどこに含まれているのか、どんな風に危険なのかまとめましたヤツデの毒性とその危険性についてひとつずつ解説します。

葉や根、茎には「ヤツデサポニン」という毒性があるので注意

ヤツデは植物全体に「ヤツデサポニン」という毒性持っています。冬の時期に咲く花や茎、球根のほかに、汁液にも毒性があるんです。口にしてはいけないことはもちろんですが、汁液が肌に直接触れないよう注意が必要です。花がらや枝を剪定する時は必ずゴム手袋や帽子、マスクなどを着用するようにしましょう。

葉や根、茎を食べると腹痛や下痢、嘔吐などの体調不良を引き起こす可能性がある

肌に触れると炎症を起こすなんてこわいですよね。でももっと危険なのは食べてしまうことです。もし葉や根、茎を誤って食べてしまった場合、腹痛や下痢、嘔吐などの体調不良を引き起こす可能性があります。 吐き気や嘔吐、下痢の症状で済めばいいのですが、球根を食べてしまった場合最悪呼吸困難に陥ることもあるので、絶対に食べないようにしてください。

一昔前まで殺虫剤として使われていた

毒性のあるヤツデは、なんと一昔前までは殺虫剤として使われていました。毒性があるから害虫被害も少なく、農薬にするため葉を刻んで水と混ぜ合わせ吹きかけたそうです。また乾燥させた花を煎じてうがい薬や入浴剤にしました。リウマチや腹痛に効果があるようです。これは葉に含まれるサポニンのエキスを去たん薬にしたことから広まりました。あの有名な牧野先生の図鑑には、サポニンの毒性効果を利用して魚を獲る時にも使ったといろんな記されています。

ヤツデの実には毒性はない

こんなに植物全体に毒性があるヤツデですが、唯一ヤツデの実には毒性がないことで知られています。開花が終わって、翌年4月頃から黒い小さな実がたくさん実ります。はじめは緑色で徐々に熟してくると、赤紫、そして黒紫色へ変わります。実の変化を楽しみつつ、色んな効能や縁起物としての良さがありますね。

犬や猫は大丈夫?ペットとヤツデは共存できるのか

毒性がある植物と聞いて一番気になるのは、もちろん小さなお子さんや犬、猫がいるご家庭でヤツデを育てていいのかという疑問です。毒性がある植物と動物は同じ空間で共存できるのでしょうか。

犬や猫がいるならヤツデは育てない方がいい

結論から申し上げますと、犬や猫がいるご家庭ではヤツデを育てない方がいいでしょう。動物を飼う予定なら、有害な植物を一通り調べてからお迎えしましょう。なぜなら、大人の人間でも中毒症状が出るのだから体格や体質の違う小動物にはさらに危険だからです。 例えば観葉植物としてよく知られているパキラの実やアボカドの実にも毒性が含まれていて、知らないうちに噛んでしまって中毒症状が出ていたなんてことも。小動物に限らず、小さなお子さんのいるご家庭でもヤツデを育てないでください。

犬や猫がヤツデを噛んでしまうと中毒症状を起こす危険がある

ヤツデサポニンの毒性を農薬として使用していた事例も多く、口に含んだだけで犬や猫にはかなり重篤な中毒症状が表れます。動物自身が本能的に毒性のある植物を避けるとは限りませんし、目を離さないよう気をつけていても、遊びの一環で球根を掘り返してしまっていることもあるかもしれませんよ。小さければ小さいほど少量の毒でも強く作用しますから、万が一を考えて生活圏には置かないようにしてください。

どうしても一緒に育てるなら、犬や猫が届かない場所で育てる

どうしても一緒に育てるなら、犬や猫が届かない場所へ置いて育ててください。お子さんの手に触れない場所というのも大切です。もし興味を持って近づいても触れられない場所へ置いて、育てるようにしましょう。ヤツデは日かげでもよく育ちますから、ベランダの端や屋外の視界に入らない場所を探してみてくださいね。

ヤツデの基本的な育て方

毒性についてしっかりと把握したところで、基本的な育て方についてご紹介します。育て方は比較的簡単で、害虫がほとんど発生しないこともおすすめの理由です。置き場所や水やり、肥料についてまとめました。

置き場所:日陰でジメジメした場所で育てる

まず置き場所は、半日陰くらいの場所が適していますよ。湿度が高い、じめじめした場所で元気に育ち、逆に風通しの良い場所だと乾燥し過ぎてしまうので置き場所には注意しましょう。目安は1日2時間程度か、午前に日が当たる場所に置いてください。低木ですが大ぶりな樹形なので地植え栽培が一般的ですが、大きめのプランターなら鉢植えでも栽培可能です。

水やり:基本的には雨水だけで大丈夫

水やりは基本的に土の表面が乾いたら水やりをします。春から夏の成長する時期にはたっぷりと水分が必要なので、鉢植えで育てている場合は乾いたら水やりしてください。地植えなら基本的に雨水だけで大丈夫です。冬の休眠時期には水分をあまり必要としませんので、断水気味に育て、乾燥が気になる場合は葉水を与えるようにしてください。

肥料:基本的には肥料を与えなくて大丈夫

水やりと合わせて覚えておきたいのは、肥料の与え方ですね。ヤツデの球根は栄養分を豊富に蓄えていて、肥料をあまり必要としないのが特徴です。そのため、葉の色が黄色くなっている時は緩効性肥料を適量ほどこしてください。葉が少し黄色いなと感じたら栄養不足のサインです。規定量の肥料を与えましょう。また1月下旬~3月の間に一度寒肥、実が熟したあとの6月には追肥としてそれぞれ油かすを少量与えます。油かすは匂いが気になり、与える植物を選びますが、害虫に強いヤツデには心配ありません。

土:水もちと通気性のいい土で育てる

ヤツデ育てる上で用土も大切なポイントです。ヤツデは水もちと通気性のいい土を好みます。有機質の栄養分が多いと害虫発生の心配もありますが、ヤツデについてはそもそも害虫予防の効果があるので、腐植質の多い通気性と保湿性に優れた黒土に赤玉土や腐葉土を混ぜて、植えるようにしてください。 市販の黒土は黒色がかった火山灰土のことで、畑の用土としてもよく知られています。配合する場合は、黒土5、赤玉土3、腐葉土2の割合がおすすめです。元肥は不要です

ヤツデの成長速度ってどのくらい?

基本的な育て方をしっかりと把握した後は、具体的にどのくらいのスピードで成長するのかなといった疑問が出てきます。このトピックでは成長スピードに合わせて、剪定の方法や植え替えなどの管理についてまとめました。

成長速度はやや遅い

ヤツデの成長スピードは他の植物に比べてやや遅いです。ゆっくり伸びていきますから、草花のような、季節ごとに剪定する必要はあまりありません。ただし伸びすぎた場合は休眠期の12月~3月を避けて、春に枝を切り戻して下さい。頑丈で病害虫の心配もないので、葉がない幹の途中で切っても大丈夫です。

急に大きくなることはない

ヤツデは置き場所や日当たりなどの条件によっては、年間20㎝~30㎝くらい成長します。直射日光の当たる乾燥した場所だと成長が遅くなり、日かげの肥沃で湿った場所ではよく成長します。鉢植えで育てている場合は、2~3年に1回のペースで植え替えするといいでしょう。植え替えのタイミングで新しい黒土や赤玉土、腐葉土を混ぜ込んで、栄養不足にならないよう気をつけてあげてください。

成長が遅めなので剪定は3年に1回程度で大丈夫

成長が遅めのヤツデなので剪定の目安は3年に1回程度でOKですよ。剪定する適期は、生育期にあたる春から夏にかけてがいいでしょう。剪定の方法は木質化して古くなった枝を思い切って短く切り戻します。すぐに新芽が伸びてきますので、切りたい位置で剪定するのがおすすめです。ゴム手袋を必ず着用してくださいね。剪定して1~2年後にはコンパクトな樹形に整います。

ヤツデは玄関に置くべき?ヤツデと風水について解説

ここでちょっと話が変わって、ヤツデと風水についてご紹介します。昔から縁起のいい植物として親しまれているヤツデですが、風水的にはどんな効果があるのでしょうか? おすすめの置き場所についても解説します。

風水ではヤツデは縁起のいい植物とされている

縁起のいい「八」の字が名前につけられているようにヤツデは、昔から縁起のいい植物とされています。掌状の大きな葉っぱが人を招く様子に見えることから、千客万来の縁起物、天狗の持ち物として魔よけとしても用いられています。風水的にも、大地のエネルギーで周囲の状況を安定させ、調和させる効果があるとされています

玄関にヤツデを置くと金運がアップするといわれている

どんな環境にもすんなりと溶け込み、落ち着いた雰囲気にしてくれるヤツデは、西へ置くと「お金が貯まる」、玄関へ置くと「お金を招き入れる」といわれていますよ。玄関と西のエリアへ両方おいてみるのもいいかもしれません。金運アップしたい時はぜひ参考になさってくださいね。

風水的に、ヤツデは南西の方角に置くのがいい

またヤツデは南西のエリアに置くと調和し、風水の効果が高まるといわれています。大地のエネルギーは安定や住環境のバランスを整えたり、人間関係を促進するそうです。生活が慌ただしく落ち着かないという方は南西の方角へヤツデを置けば、ゆとりやリフレッシュできる住まいになるでしょう。さらに仕事面でも発揮されるため、事業を成功させたい、繫栄させたいという方にもおすすめです。

【まとめ】ヤツデに毒性はあるの?特徴から注意したい置き方まで徹底解説!

最後まで読んでみていかがでしたでしょうか。毒性のあるヤツデではありますが、昔から縁起のいい植物であり、殺虫剤や農薬として利用されていて、非常に親しみのある植物です。毒性があることを十分理解した上で、庭木や室内のインテリアとして鑑賞を楽しむのもおすすめですよ。 また犬や猫など動物のいるご家庭なら、動物病院でほかの有毒な植物を把握し、育てない選択をするか、絶対に触れられない場所で育てるなと対策してくださいね。育て方が簡単で、風水的にも事業の成功や人間関係の促進や住環境の安定が期待できますから、贈り物に選んでみるのも良いかもしれません。 この記事のポイントは
  • ヤツデは大きくて厚みのある特徴的な葉を持つ植物
  • ヤツデの花言葉は「健康」「分別」「親しみ」
  • 葉や根、茎には「ヤツデサポニン」という毒性がある
  • 葉や根、茎を食べると腹痛や下痢、嘔吐などの体調不良を引き起こす可能性がある
  • 犬や猫がいるならヤツデは育てない方がいい
  • 犬や猫がヤツデを噛んでしまうと中毒症状を起こす危険がある
  • 置き場所:日陰でジメジメした場所で育てる
  • 水やり:基本的には雨水だけで大丈夫
  • 土:水もちと通気性のいい土で育てる
  • 成長が遅めなので剪定は3年に1回程度で大丈夫
  • 玄関にヤツデを置くと金運がアップ
  • 風水的に、ヤツデは南西の方角に置くのがいい
最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。