トクサ(砥草)の育て方を紹介!増やし方からお手入れ方法まで解説

トクサ(砥草)の育て方を紹介!増やし方からお手入れ方法まで解説
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目次

トクサ(とくさ・砥草)は一年生または多年生の草本で、草丈は数十センチメートルから1メートルになります。耐寒性や耐暑性に優れており、丈夫なことから初心者の方でも栽培しやすい品種といえます。 ただ、トクサは丈夫ではあるものの、適切な育て方をしていないのが原因で上手く生長せず枯れてしまう可能性があります。 そこで今回は、
  • そもそもトクサ(とくさ・砥草)ってどんな植物なの?
  • トクサの育て方のポイント
  • トクサの植え替え・植え付け
  • トクサの増やし方
  • トクサのお手入れ
というテーマで解説していきます。 当記事を最後までお読みいただくことによって、トクサの適切な育て方や植え替え・植え付け方法、増やし方やお手入れの仕方を知ることが可能です。 トクサの適切な育て方をすることで健康的で長い生長を楽しむことができます。是非当記事を最後までご覧ください。

そもそもトクサ(とくさ・砥草)ってどんな植物なの?

トクサ(とくさ・砥草)は草丈が数十センチメートルから1メートルの植物で、明るい緑色をした茎を直立に伸ばす様を楽しむことができます。 また、耐寒性や耐暑性、耐陰性にも優れており、とても丈夫なので初心者の方の植木での栽培にもおすすめです。

日本などを原産とするトクサ科トクサ属のシダ植物

トクサは日本などを原産とするトクサ科トクサ属のシダ植物です。茎は直立、葉は対生していて縁には鋸歯があります。一部のトクサは薬草として利用される種類もあり、乾燥した種類を用いることで様々な効果が期待できます。

地中に地下茎を伸ばし、地上に明るい緑色の茎を直立に伸ばす

トクサは地中に地下茎を伸ばし、地上に明るい緑色の茎を直立に伸ばして群生します。湿地や水辺、田畑などの湿潤で水分の豊富な場所を好み、地下茎を伸ばして水中に生育する場合もあります。 ただ、比較的適応力があるため、そこまで環境に大きく左右されるわけではありません。

茎の表面はザラザラしている

トクサの茎の表面はザラザラしていて、日本では木工品を磨くためのやすりとして使われていた時代がありました。 やすりとして使用する際は、お湯を沸かして煮込み、乾燥させたトクサを薄い板などに貼って使われていたようです。

ビオトープの水草としてよく利用される品種もある

トクサはビオトープの水草としてよく利用される品種もあります。ビオトープというのは生物が生息するための特定の自然環境や生態系の単位を指しています。 トクサは水辺の環境で根を張って水質を安定させる役割があるため、水草として利用すると生物が環境に適応しやすくなるというメリットがあります。

トクサの育て方のポイント①置き場所

最初のトクサの育て方のポイントは「置き場所」です。どの環境で育てるかによって植物の成長度合いは大きく変わります。健康的に生長させていくためにも、ここから説明するポイントは把握しておきましょう。

夏以外の季節は日当たりの良い場所で育てる

トクサは夏以外の季節は日当たりの良い場所で育てます。日当たりの良い場所での育て方をすることによって十分な光合成ができ、適切なエネルギー転換ができるようになります。 ただ、夏の直射日光を浴びると葉焼けを起こして植物が枯れてしまう可能性があるので注意しましょう。

夏は西日や直射日光を避けた明るい日陰で管理する

夏は西日や直射日光を避けた明るい日陰で管理しましょう。日陰であっても散光は届くので光合成は適切にされていきます。 また、夏は直射日光に晒されることで水分が蒸発して植物が乾燥しやすくなってしまいますが、明るい日陰の場合は水分の蒸発が抑えられて、より適切な湿度で保つことができます。

0℃以下にならない場所で冬越しする

トクサは0℃以下にならない場所で冬越ししましょう。0℃以下になってしまうと凍って枯れてしまう可能性が高くなります。トクサは凍らせなければ冬越しする事ができるため、冬場はよく日の当たる場所で管理しましょう。

霜の心配がない暖地では屋外で越冬できる

霜の心配がない暖地では屋外で越冬できます。ただ、その場合でも定期的に観察して、植物が枯れてしまわないよう気を付けましょう。

寒い地域では室内に取り込んで越冬する

寒い地域では室内に取り込んで越冬しましょう。ただ、室内に取り込む場合は十分な明るさや適切な温度を確保しましょう。

トクサの育て方のポイント②水やり

次のトクサの育て方のポイントは「水やり」です。適切な水やりをすることで植物を健康的に生長させることができますが、水を与えすぎると土壌が過湿になり根が酸欠状態になってしまう可能性があります。

トクサは極端な乾燥を嫌う植物

トクサは極端な乾燥を嫌う植物なので気を付けましょう。茎は乾燥すると黄色くなってしまうため、定期的に観察しておくことが重要です。

春~秋の成長期:土の表面が乾いたらたっぷりと

春~秋の成長期は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。特に夏季や高温の日は土の乾燥が早く進むことがあるため、注意しておくことが重要です。

冬は水やりを控えめに

冬は水やりを控えめにしましょう。冬季にはトクサの成長が鈍化するのでそこまで水が必要とはなりません。逆に過剰な水やりをしてしまうと根が酸欠状態になって根腐れが起きる可能性があるので気を付けましょう。

トクサの育て方のポイント③土

次のトクサの育て方のポイントは「土」です。トクサに適さない土を選んでしまった場合、栄養不足や排水不良などで成長へ悪影響を与えてしまう可能性があります。 そのため、トクサに合った土選びをしていくようにしましょう。

水はけのよい土を好む

トクサを適切な環境で生育するために、水はけのよい土を選びましょう。水はけの良い土は通気性が高いため根の部分に十分な酸素を供給でき、酸欠不足や根腐れを防ぐことが可能です。 また、水はけが良い土は土壌温度を調整しやすく、暑い夏であっても植物の根を適切な温度で保つことができます。

地植えの場合:水はけが悪い場合は腐葉土やバークを混ぜる

地植えでの育て方をする場合、水はけが悪ければ腐葉土やバークを混ぜましょう。腐葉土は堆肥や腐葉土などが分解されたもので、バークは木の樹皮から作られた有機質の素材です。 腐葉土やバークはそれぞれ排水しやすい特性があり、これらを加えることで水はけが良い土壌にできます。

鉢植えの場合

鉢植えでの育て方をする場合、地植えの場合と土の作り方が少し異なります。ただ、初心者の方でも問題なく配合できるためそこまで心配する必要はありません。

赤玉土と鹿沼土の配合土などがよい

鉢植えでの育て方をする場合は、赤玉土と鹿沼土の配合土などがおすすめです。赤玉土と鹿沼土はどちらも排水性や保水性が優れており、両方を合わせて配合することで土壌の環境を更に良くすることができます。

市販の花と野菜の培養土でも育てられる

市販の花と野菜の培養土でも育てられます。そのため、初心者で「まだ配合は難しい」という方はホームセンターや園芸専門店などで手に入れましょう。

トクサの育て方のポイント④肥料

最後のトクサの育て方のポイントは「肥料」です。適切な肥料を与えることによって、植物の成長をサポートすることができます。

基本的に肥料はなくても育てられるが、与えると早く成長する

トクサは基本的に肥料がなくても育てられます。ただ、肥料を与えることによって早く成長させることができるので、活用してみることをおすすめします。

春~秋の成長期に薄めた液肥や緩効性の置き肥を与える

春~秋の成長期に薄めた液肥や緩効性の置き肥を与えましょう。液肥は水に溶かして使用する形態の肥料で、植物が吸収しやすいので迅速な栄養供給が可能です。 また、緩効性の置き肥を与えることによって、長期間にわたって植物に栄養を与えることができます。

冬は肥料焼けしやすいため肥料を与えない

冬は肥料焼けしやすいため肥料を与えないようにしましょう。冬季は植物の代謝が低下するため、肥料が取り込まれると肥料焼けが原因で組織が傷つけられてしまうことがあります。

トクサの植え替え・植え付け

ここからは、トクサの植え替え・植え付け方法について解説していきます。植え替えや植え付けを適切なタイミングで行うことによって、根が受けるストレスを軽減して、根の健康維持を図ることができます。 また、病害虫の予防や植物の成長促進ができるというメリットもあります。

植え付け

まずはトクサの植え付けをする際のポイントを説明していきます。

植え付けの時期:4月~7月

植え付けの時期は4月~7月が適期となります。4月~7月は徐々に温暖な気候に変わる時期であり、トクサが新しい環境に適応しやすくなります。

苗の選び方

苗を選ぶ際は成長の度合いをよく見ておきましょう。苗が小さすぎたり大きすぎたりすると適切に成長させることが難しい場合があります。また、葉や茎の表面を見て病害虫の兆候がないか確認しておきましょう。

植木鉢だけでなく苔玉でも販売されている

トクサは植木鉢だけでなく苔玉でも販売されています。苔玉では苔を球状にまとめて、その中で植物を育てます。苔玉はアート植物として庭や室内のデコレーションに使用されることがあります。 苔玉はデザインとして優れているため、日本だけでなく世界中で人気があります。

植え付けの手順

トクサの植え付けをする手順は以下の通りです。
  1. 場所を選定する
  2. 植物に適した土壌を用意する
  3. 根の大きさに合わせた十分な大きさの穴を掘る
  4. 植物を穴にセットして土を詰めていく
  5. 水やりを行う
苗が環境に適応するよう、植え付け後はしばらく様子を見守っていきましょう。

植え替え

ここからは、トクサの植え替えをするポイントを説明していきます。

鉢植えの植え替えのタイミング:1~2年に1回

鉢植えでの育て方をする場合の植え替えタイミングは1~2年に1回となります。植え替えをすると植物のストレスになってしまうため、頻繁な植え替えは避けた方が良いでしょう。

植え替えの時期:3月~5月

植え替えの時期は3月~5月が適期です。3月~5月は成長期の始まりなので、この時期に植え替えをすることで新しい場所で根を張り、成長しやすくなります。

植え替えの手順

トクサの植え替えをする手順は以下の通りです。
  1. 植物によく水やりをしておく
  2. 新しい鉢と土壌を用意する
  3. 元の鉢から植物を取り出す
  4. 根の先を切り詰めてほぐしておく
  5. 新しい鉢へ植え付けて土をしっかり詰める
  6. 水やりを行う
植え替え後は植物が環境に適応するまで注意深く見守りましょう。適切な肥料を与えつつ、環境に適応するためのサポートを行います。

トクサの増やし方

ここからは、トクサを増やすための方法について説明していきます。トクサは株分けや挿し木で増やせますが、ただ行えばいいというわけではなく、その後の育て方が重要となります。

株分け

まず、株分けの方法について説明します。株分けでは親となる植物を分割して、それぞれの株を新しい場所に植えて独立させて育てていきます。 株分けは植物を増殖させるために有効な方法ですが、しばらくの間は適切なケアが必要となります。

株分けの時期:春の植え替えのタイミングで行う

株分けの時期は、春の植え替えのタイミングで行いましょう。春は成長の始まりや活動のピークを迎える時期であるため、株分けが成功しやすくなります。

株分けのしかた

株分けは以下の手順で行っていきます。
  1. 株分けで増やしたい部分を選定する
  2. 植物を掘り出して根をほぐしておく
  3. 植物を分割する
  4. 分割した根を新しい場所へ植え付ける
  5. 水やりを行う
株分けをした後は根が確実に張るまで注意深く観察しておきましょう。

挿し木

挿し木でトクサを増やす方法もあります。挿し木では親の植物から切り取った茎や葉を土に挿して、根を生やさせることで数を増やしていきます。

トクサは挿し木しやすい植物

トクサは挿し木しやすい植物です。切り花にしたものを水に浸けているだけで発根するので、かなり増やしやすい方法といえるでしょう。

挿し木のしかた

挿し木をするための手順は以下の通りです。
  1. 切り取り部分を選んでいく
  2. 切り取りを行う(斜めに切ることで根が発生しやすくなる)
  3. 根が生えやすい土壌に挿し木をする
  4. 十分な水やりを行う
挿し木をした後は根が定着するまで定期的に観察しましょう。

トクサのお手入れ

ここからは、トクサのお手入れ方法について説明していきます。適切なお手入れと育て方をすることで健康的に生長させることができます。

トクサはお手入れがそこまで必要ない

トクサはお手入れがそこまで必要ないのが特徴です。ただ、葉の先端が黄色くなっていたら剪定をしたり、根の先端が枯れていたら剪定をするなどの対応は必要です。

夏越し

トクサが夏越しをするための育て方を説明します。

夏の直射日光と西日が苦手

トクサは夏の直射日光と西日が苦手です。強い日差しに当てると葉が枯れてしまう可能性があるので注意しましょう。

日陰に移動するか、寒冷紗などで日よけをする

直射日光が当たってしまう場合は、日陰に移動するか寒冷紗などで日よけをしましょう。寒冷紗は植物を保護するためのカバー材料で、これでトクサを覆うことで遮光効果をもたらします。

冬越し

トクサが冬越しをするための育て方を説明します。

0℃以上で冬越しできる

トクサは0℃以上で冬越しができます。0℃以下になると枯れてしまう可能性が高くなるため、特に冬は十分な注意が必要です。

よく日の当たる場所で管理する

冬はよく日の当たる場所で管理しましょう。冬季は特に日照時間が短いため、トクサが日光不足になりやすいです。日の当たる場所で管理することで光合成が適切に行われ、健康な成長を促進することができます。

発生しやすい病害虫は特にない

トクサに発生しやすい病害虫は特にありません。ただ、病気が全体に広がると他の植物にも悪影響を与える可能性があるので、病気が全体に広がるような場合は該当部分を切除したり他の場所に移動させましょう。 だからといって何の警戒もしなくていいということではなく、異変があればすぐに対処するようにしましょう。

【まとめ】トクサ(砥草)の育て方を紹介!増やし方からお手入れ方法まで解説

ここまで、トクサの育て方や植え替え・植え付けの方法、増やし方やお手入れの仕方について解説してきましたが、いかがでしたでしょうか? この記事のポイントは、
  • トクサはトクサ科トクサ属のシダ植物で明るい緑色の茎を直立に伸ばす
  • トクサの育て方のポイントは「置き場所」「水やり」「土」「肥料」となる
  • トクサの植え替え・植え付けはタイミングが重要
  • トクサは株分けと挿し木によって増やすことができる
  • トクサはそこまでお手入れの必要がない
です。 トクサは明るい緑色をした茎を直立に伸ばす様を楽しむことができ、丈夫であることから多くの方に育てられています。適切な育て方をすることで長く生長を楽しむことができますので、是非当記事をご参考にしていただけたらと思います。 最後までお読みいただきありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、ぜひご覧ください。