植え替えするとどうなる?コーヒーの木をうまく植え替えする方法

植え替えするとどうなる?コーヒーの木をうまく植え替えする方法
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皆さんは、コーヒーの木を知っていますか?私たちが良く飲むコーヒー豆は、実はコーヒーの木から採れる実なんですよ。そして、なんと観葉植物としてインテリアなどにも用いられ、赤い実をつけることでも知られています。この赤い実は完熟するとサクランボのように見えることから「コーヒーチェリー」と呼ばれ、親しまれています。 そこで、この記事では、
  • コーヒーの木とは?
  • 植え替えが大切な理由
  • 植え替え時期とポイントや準備するもの
  • 植え替えの方法や植え替えしたくない場合
などについて、ご紹介していきたいと思います。 この記事を読み進めながら、コーヒーの木と植え替える際のポイントについて理解を深めてくださいね。

コーヒーの木ってどんな観葉植物?

アフリカやマダガスカル周辺が原産地のコーヒーの木(コーヒーノキ)は、艶のある葉がとても美しく、成長しても樹形もそれほど乱れることがないため、インテリア性が高い観葉植物として、とても人気があります。

熱帯地域で育つコーヒーの木

コーヒーの木は、熱帯で自生している植物で、生息するには「」や「日当たり」「気温」「土壌の質」などの条件が揃う必要があります。その条件を満たしているのがいわゆる「コーヒーベルト」と呼ばれる地帯で、赤道を挟んで、北緯25度~南緯25度までの一帯です。 熱帯地方特有の雨季や乾季による激しい気温差や雨量が、コーヒーの木が育つにはとても適していると言われています。

コーヒーの木は花が咲く

コーヒーの木は、ジャスミンのような白い花が5月~6月頃に咲き、2日間ほどで散ってしまいます。そのため、開花を見られるのは稀で、「幻の花」と呼ばれています。花が散った後、コーヒーの木に実がつき、完熟し赤くなった実から収穫されます。

上手に育てると実がなることもある

花が散った後にまず出来るのは、緑色の実です。成長していく過程で、緑色から黄色、赤色へと実の色が変化していきます。完熟すると、すでにご紹介したように、サクランボのような真っ赤な実になり、収穫の時期を迎えます。是非、上手に管理し、自家栽培のコーヒーの実を見られるよう、愛情たっぷりに育てましょう。

植え替えが重要な理由

コーヒーの木を植え替えせずに、根詰まりをさせてしまうと、生育が極端に落ちて、下の葉からどんどん落葉してしまいます。植え替え時にとても大切なポイントとなるのは「」です。

土の中から無くなった栄養分を追加するため

新しい土に入れ替えることで、土に含まれている栄養分を存分に吸収することが出来ます。 コーヒーの木は、土の栄養分を吸って成長するため、同じ土壌のままで放置しておくと、土の栄養が激減し、気づかないうちに、栄養不足に陥っている可能性も否めません。 また、併せて鉢も大きめのものに替えることで、コーヒーの木の根にも、十分に根を広げるためのスペースが生まれ、より一層大きく育ってくれます。

溜まってゆく老廃物と増える有害な微生物を取り除くため

使用済みの古い土は、雑菌が繁殖しており、そのまま放置しておくと、傷んだ部分に有害な微生物が入り込んで、コーヒーの木を弱らせ、枯れる可能性もあるので、植え替えのやり方はとても大切な作業です。

鉢内に広がった根っこの居場所を作るため

コーヒーの木は、とても生育が旺盛なので、茎が伸びるのと同じように、根も伸びていきます。 そのため、鉢の中で根が巻いてしまい、根詰まりを起こしてしまいます。 根詰まりを防ぐためにも、早めの処置として、一年に一回、暖かい時期に、植え替えを行うようにしてください。 暖かい時期に行うと、植え替えの時に根を傷つけてしまった場合でも、アッという間に修復され、元気を取り戻すので、失敗する心配はそれほどありません。

コーヒーの木の植え替え時期と頻度について

コーヒーの木は植え替えが大切ですが、ではどの時期に作業を行うのが一番適しているのでしょう? 植え替えのやり方やタイミング、植え替え後の管理方法を誤ってしまうと、コーヒーの木が枯れる恐れがあるため、注意が必要です。

最低でも2年に1回はすべき

コーヒーの木は、とても生育が早く、茎が伸びるのと同じだけ根も伸びます。 そのため、目安は1年に1回、一回り大きな鉢に植え替えを行うのがベストですが、タイミングが合わない場合でも、2年に1回行う必要があります。 もし、この植え替えを行わなければ、「根詰まり」を起こして、根腐れして葉が茶色くなり、枯れてしまうこともあるので、注意が必要です。

タイミングは5月〜8月がベスト

コーヒーの木を植え替えるのに一番適している時期は、5月~8月の暖かい時期です。 この時期に行うことで、植え替え時に少し傷んだ根も、すぐに修復され、元気を取り戻してくれるので、オススメです。 余りにも直射日光が強い夏や、10月以降の寒い冬に植え替えを行うと、弱ってしまい、病気にかかってしまう原因にもなるので、注意が必要です。

※10月、11月のような冬の時期は植え替えに適していない

コーヒーの木は、熱帯原産の植物のため、冬の寒さはとても苦手です。 そのため、気温が下がり始めると同時に、生育も緩やかになっていくので、10月からの寒い時期の植え替えは、一気に元気がない状態になるため、避ける方が無難です。 では、実際にコーヒーの木の植え替えを行うには、どのようなものを準備しておくと良いのでしょう?

コーヒーの木の植え替え前の準備物

コーヒーの木の植え替えを行うには、前もって準備しておくべきポイントがいくつかあります。順に見ていきましょう。

植え替え用の土

市販の観葉植物用の培養土をホームセンターや園芸店で購入します。 また、自分で土を一から作りたい場合は、小粒の赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜた土がオススメです。

コーヒーの木の成長に合った鉢

今使っている植木鉢より、一回り大きなサイズの鉢を用意するようにしてください。 そのままの鉢を再利用してしまうと、根詰まりを起こし、植え替えてる意味が全く無くなってしまうため、注意が必要です。

鉢底のネット

植木鉢の底が、小さな穴が複数開いているタイプの場合は、敷かなくても大丈夫ですが、大きな穴が一つ開いている場合は、鉢底ネットを先に敷くことで、鉢底石の落下や、水やり時の土の流出、鉢底の害虫が鉢内に侵入してくるのを防ぐことが出来るため、必ず敷くようにしてください。

スコップなどの園芸用品

コーヒーの木を植え替えるときにスコップが無いと、丁寧に植え替えることが出来ません。 セリアなどの百均で売っているプラスチックの小型のスコップを使うと、とても作業が楽に行えます。

コーヒーの木の植え替えに最適な土について

コーヒーの木に適している土には、どのようなタイプがあるのでしょう?

土の種類

一言で「土」と言っても、様々な種類やタイプの土があります。 それでは、それぞれの土の種類について、簡単にご紹介していきましょう。

鹿沼土

栃木県の鹿沼市にある関東ローム層で、群馬県の赤城山が噴火を起こした時の火山灰が溜まって風化して出来上がった軽石の仲間で、有機質や栄養分はほとんど含まれていないため、雑菌もいません。 鹿沼土だけ使用する場合や、培養土・腐葉土に混ぜることで、排水性や通気性を高められるため、土壌を改良するための材料として用いられます。

バーミキュライト

バーミキュライトとは、「苦土蛭石」のことで、天然のケイ酸塩鉱物です。 「保水性」「無菌性」「軽量」「断熱性」「保肥性」の5つの特性に優れているため、園芸用の土として重宝されます。

赤玉土

赤玉土は、とても使い勝手の良い土で、盆栽や山野草、観葉植物、多肉植物、塊根植物など、いずれの植物にも使うことが出来ます。 関東平野に降り積もった火山灰からできた土壌の、関東ローム層の赤土から作られ、大きさも様々なタイプがあります。 また、無機質な土のため、雑菌が繁殖しにくく、鉢植えの観葉植物の土の表面に、この赤玉土を敷くことで、雑菌やコバエなどの害虫の繁殖を防ぐことも可能です。

ピートモス

水苔や菅などの植物が堆積し、出来上がった泥炭(ピート)を乾燥させ、細かく砕いた物のことで、北海道やカナダ、ロシアで作られています。 有機質用の土のため、植物を育てる土を改良するための「改良用の土」として活用されることが多いです。

市販の土を購入してきて良い

観葉植物用の土をホームセンターや園芸店で購入することで、手間を省くことが出来ます。 また、その方が栄養バランスにも優れた土となっており、そのまま植木鉢に入れてしまうことで、植え替えの時間短縮にもなります。

自分で配合する方法は2種類

自分で土を一から作りたいと思っている場合は、以下の方法があります。 挑戦してみたい方は、各配合を参考にすると、失敗なく作れるので、参考にしてくださいね。

硬い鹿沼土2:バーミキュライト5:腐葉土3

固い鹿沼土を使うことで、水はけがよくなり、さらに万能のバーミキュライトを多めに入れることで、土の質が格段に上がり、とても良い肥料になります。 そこに、栄養分となる腐葉土をプラスすることで、更に栄養も万点のパーフェクトなコーヒーの木が好きな用土が出来上がります。

赤玉6:ピートモス2:バーミキュライト2

赤玉土を多めに入れ、改良用の土であるピートモスを入れ、そこに万能のバーミキュライトを混ぜることで、栄養価が高く、園芸用の土として特性を兼ね備えた、豊かな肥料がふんだんに混ざった土を作ることが出来ます。 コーヒーの木は、清潔で水はけがよく、腐植質を好むため、とてもベストな用土が完成します。

コーヒーの木の植え替えのやり方

では実際に、コーヒーの木を植え替えてみましょう。 以下の2パターンの植え替えの方法について、ポイントを押さえて見ていきましょう。

一回り大きいサイズの鉢に植え替える場合

コーヒーの木を植え替える場合、一回り大きな鉢に植え替えることをオススメします。大きな鉢に植え替えることで、根を傷つけることが少なく、水やりの手間も各段に減るので、コーヒーの木自身を弱らせる心配が激減します。また、広いところに移動できた分、生育も活発になるので、どんどん大きくしっかり育ってくれます。 それでは、植え替えの基本的な手順について見ていきましょう。 [box02 title="植え替えの手順"]
  1. 鉢底の穴が一つだけ空いているタイプの場合は、鉢底ネットを必ず敷き、穴を防ぐようにします。
  2. 鉢の7~8割ほどの高さまで、土を入れ、真ん中を少し窪ませておきます。
  3. 前の鉢から取り出したコーヒーの木の根の一番下の部分の土を落とし、枯れた根は剪定してから、先ほど新しく土を入れた鉢に置き、土を万遍なく入れていきます。
  4. 鉢の空いた部分に、割りばしなどを使って、鉢と根の間に隙間なく土がしっかり入るよう、つつきながら入れ込んで行きます。
  5. 水が鉢の底から流れ出るまで、たっぷり与えたら完成です。
[/box02] 植え替えるコーヒーの木が、購入したての苗の場合は、根の底についている土は落とさずに、新しい鉢にそのまま移し替えて大丈夫です。 土の表面が乾燥したら、水やりをする必要がありますが、土の中がまだ湿っている場合は、根腐れなどの病気にかかってしまう恐れがあるため、土の表面が乾燥してから数日後に水を与えるようにしてください。

同じ鉢に植え替える場合

基本的な手順は、先ほどご紹介した、一回り大きな鉢に植え替える場合と同じですが、違う部分もあります。
  • 古い土が付いている根は、3分の1ほど、しっかり切り落とす。
  • 枝葉も3分の1ほど剪定する。
この2点に注意しながら、手順を踏んで、植え替えるようにしてください。

コーヒーの木の植え替えがうまくポイント

コーヒーの木の植え替えは、とても大切な作業ですが、押さえておくべきポイントが何点かあります。

いきなり大きい鉢にせず、植物の成長に合わせた鉢に植え替えすること

いきなり4号鉢から8号鉢にするなど、極端に大きな鉢に植え替えると、過湿が急激に行われるため弱ってしまい、根腐れを起こしやすくなります。 大きな鉢に植え替えるというのは、今使っている物より、1~2号大きな鉢にするという意味で、それ以上違いのあるサイズの鉢にするという意味ではありません。 植え替えようと思っているコーヒーの木の株のサイズに見合った鉢を使うようにすることが、コーヒーの木を栽培する上でとても大切なポイントです。

追加で肥料を与えると完璧!

コーヒーの木の生長期の5月~9月にかけて、液体の「観葉植物用肥料」を月に1回、または「即効性液体肥料」を1週間~10日に1回の頻度で与えることをオススメします。 ただし、植え替えてすぐや、寒い時期に肥料を与える必要はありません。

植え替えをした後に水やりをして、吸収したら成功の目安

植え替えが完了し、水やりをたっぷりしたのち、コーヒーの木が水分をしっかり吸収するかどうかを観察しておく必要があります。 根から順調に吸収していることがわかったら、植え替えが成功したという目安になります。

コーヒーの木の植え替えをしたくない方へ

コーヒーの木の植え替えをして、失敗したくないと思ったり、時間的に植え替えする余裕がないという方もおられると思います。そんな時は、ハイドロカルチャーを使って育てるという方法があります。とても人気の高い方法ですし、室内向きなので、一度試してみてください。

ハイドロカルチャーで栽培されたコーヒーの木を購入すべき

ハイドロカルチャーでコーヒーの木を育てようと思っている方は、初めからハイドロカルチャーで栽培されているコーヒーの木を購入してくると良いです。

ハイドロカルチャーの特徴

土を使用して育てるのではなく、器に「ハイドロコーン」や「発砲煉石」と呼ばれるものを入れて植え、少量の水を入れて栽培する方法です。水耕栽培とも呼ばれます。土を使わないため、観葉植物を室内置きしたい方には、清潔感もあり、オススメの方法です。また、カイガラムシなどの害虫もつきにくいため、虫の苦手な方でも大丈夫です。

おすすめのハイドロカルチャーのコーヒーの木

土を使わず、コーヒーの木が育てられるオシャレなハイドロカルチャーです。水耕栽培専用の無機質な土壌に植えこんでいるため、雑菌や虫、カビなどの発生が少なく、清潔な環境で育てることが出来ます。そのため、インテリアとしても優れており、一つ置くだけでもお洒落な雰囲気作りが可能です。底面給水のため、水やりの管理がとても楽で、根腐れなどを起こす心配も各段に減ります。何と言っても、植え込み材も何度も洗って再利用が可能なため、とてもエコな育て方です。
商品名 コーヒーの木(コーヒーノキ)
価格 2,680円
発芽から3~4年ほどで、ジャスミンに似た香りの白い花が咲きます。
扱い方 虫(カイガラムシなど)やカビが発生しにくいため、清潔感抜群です。
特徴 水やりは数日に一度で良く、インテリア性も抜群のため、どんな場所でもお洒落に飾れます。

コーヒーの木の植え替えの失敗談

根土をほぼすべて取り除いてしまい、根を水で洗い流し、土を全て落としてしまった後、植え替えたため、根が水分や栄養分を吸収できず、葉が枯れる。
 
植え替え時に、根と土が一体化している部分を崩してしまったため、株が弱り、根が水分を上手く吸収できなくなり、葉が垂れた。
 
時期が遅れての植え替えをしてしまった後、しばらく放置していたため、気づかないうちに葉がほとんど枯れており、慌てて日光に当てたが、更にどんどん枯れていく。

Q&A

ここからは、よくあるコーヒーの木についての質問にお答えします。

Q,植え替えをした直後にコーヒーの木が枯れることが起きました。何が原因ですか?

A,植え替え前の根土をたくさん切り取ってしまったため、植え替え後に根からしっかり水や養分を吸うことが出来ず、元気がなくなり、枯れてきたと考えられます。植え替え後は、発根の促進が可能な活力剤を与え、葉水を与えるなどして、水切れを起こさないように心がける必要があります。

Q,植え替えをした直後、コーヒーの木の元気がないように思います。何が原因ですか?

A,コーヒーの木に元気がない場合は、植え替え時に根が傷ついたため、水分を自力で吸い上げにくくなっていると考えられます。葉水を与え、直射日光が当たらない明るい日陰で管理し、根が安定するまでは、そっとしておくようにしてください。

Q,植え替え前にコーヒーの木の剪定は必要ですか?

A,新しい鉢に植え替える前に剪定を行い、周りの土をある程度落としてから、新しい鉢に植え替えるようにしてください。

Q,若干早いですが、3月に植え替えをしてしまいました。大丈夫ですか?

A,3月に植え替えをしてしまうと、まだまだ冷え込む時期のため、コーヒーの木が弱ってしまいます。11月の植え替えの同じです。3月や11月といった、まだ気温が下がる時期に植え替え作業をしてしまうと、傷んだ根が修復されずに、そのまま弱り、復活できないまま枯れてしまうことが多いため、避けるべきです。

植え替えするとどうなる?コーヒーの木をうまく植え替えする方法のまとめ

この記事では、コーヒーの木を植え替えるときに、大切なポイントについて、主に解説してきましたが、いかがでしたか?
  • コーヒーの木は、とても人気の高い観葉植物である
  • コーヒーの木は生長がとても旺盛なため、必ず植え替える必要がある
  • コーヒーの木を大きく育てるには、「土」が大切である
  • コーヒーの木の植え替え時には、株に合わせた、一回り大きい鉢を用意する必要がある
  • 植え替えは、5月~8月の暖かい時期に行う
  • 植え替えをしたくなければ、ハイドロカルチャーという方法もある
ということが、この記事を読んで理解いただけたと思います。 これらのポイントを押さえて、コーヒーの木の植え替えを上手に行い、自家製の実を収獲してくださいね。 最後まで読んでいただきありがとうございました。 TOKYOU KOTOBUKIENでは、他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、併せてご覧ください。