ムクゲの育て方を紹介!小さく育てる剪定方法や人気の品種まで解説

ムクゲの育て方を紹介!小さく育てる剪定方法や人気の品種まで解説
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ムクゲ(木槿)という植物の名前を聞いたり、見たことはありますか?最近の韓国ブームによって知っているという方も増えてきているかもしれませんね。 ムクゲは大変美しい花を咲かせる植物です。地植えや鉢植えなどで育てることができるため、一度はムクゲを育ててみたいと考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、ムクゲの育て方が分からなければ栽培することはできませんよね。 今回は、
  • ムクゲという植物を知るための基本的な情報
  • ムクゲの上手な育て方や管理の方法
  • ムクゲをコンパクトなサイズで育てる方法
  • ムクゲの増やし方と管理のポイント
について解説いたします。 この記事を最後まで読むことでムクゲがどのような植物なのかや育て方のポイントについて知ることができるでしょう。これからムクゲを育ててみたいという方やムクゲがどのような植物なのか知りたいという方はぜひ最後まで読んでみてくださいね。

そもそもムクゲってどんな植物?

そもそもムクゲがどういった植物なのかを知らないという方も少なくないかもしれません。そのような方向けにまずはムクゲの基本的な情報について解説いたします。この記事を読んで、ぜひムクゲの特徴や魅力について知ってくださいね。

中国を原産とするアオイ科フヨウ属の落葉低木の植物

ムクゲは中国を原産とするアオイ科フヨウ属の落葉低木です。漢字では木槿と表記します夏になると大きな花を咲かせ、庭を華やかに彩ってくれます。大変暑さに強くほかの植物が夏バテを起こしてしまうような気温でも立派な花を咲かせてくれます。

五弁の一重、八重、半八重咲きなど多くの咲き方がある

ムクゲの花はフヨウの花によく似ていると言われています。そのようなムクゲの花にはオーソドックスな五弁の一重咲き、花弁が多く華やかな八重咲き、両方の性質を併せ持つ花を咲かせる半八重咲きなど様々な種類があります。ぜひ好みの花を探して気に入った品種を育ててみてくださいね。

韓国の国花であり、毎年ムグンファ祭りが開かれている

ムクゲは韓国ではムグンファを呼ばれ、国花として扱われています。そのムクゲを沢山鑑賞することのできるムグンファ祭りが毎年8月頃に開催されています。韓国ではムグンファ祭り以外にも様々な場所でムクゲを見ることができますよ。

英名ではRose of Sharon(ローズオブシャロン)と呼ばれている

ムクゲの英名はRose of Sharon(ローズオブシャロン)です。このことからローズオブシャロンとしてムクゲが流通していることもあります。このRose of Sharonという表現は聖書に登場しており、かなり古い時代から使われていた呼称ということが分かります。rose(ローズ)と名前に入っているもののこの植物はバラを指しているわけではなく、聖書が指しているのはチューリップやクロッカスと言われています。

縁起が悪く植えてはいけないと言われているがそんなことは無い

ムクゲは韓国では国花として扱われている一方で、縁起が悪く庭に植えてはいけないと言われています。花がすぐに終わってしまうため、短命を想起させるという理由が付けられているものの、非常に丈夫で剪定をしてもすぐに大きくなることからむしろ縁起の良い植物としても扱われることがあります。

ムクゲの育て方のポイント①置き場所

それでは早速ムクゲの育て方について解説いたします。ムクゲの育て方のポイントとして一つ目に解説するのはムクゲの置き場所です。ムクゲがどのような場所を好む植物なのかを知ることで上手に育てることができるようになりますよ。

日当たりと水はけのよい場所を好む

ムクゲは日当たり、水はけの両方が良い場所を好みます。水はけが悪い場所では根腐れを起こし枯れてしまうことがあるため避けるようにしましょう。畝の様に高さを出す、土壌改良材を混ぜ込むなどの対策も有効です。

日陰でも育つが花付きが悪くなる

ムクゲは日陰でも育てることができます。しかし、日陰では花付きが悪くなってしまいます。せっかくムクゲを育てるのであれば美しい花を楽しみたいですよね。しっかりと開花させるためにもよく日光に当てるようにしましょう。

冬の冷たい風が当たらない場所に置く

ムクゲは寒さには強いものの、冬の冷たい風が直接当たるような場所に置くと枝が傷むことがあります。風よけを立てるか、風邪を避けることができるような場所に置くようにすると良いでしょう。

短期間で成長するので鉢植えより地植えがおすすめ

ムクゲは非常に生育旺盛で、短期間でとても大きく成長します。そのため鉢植えではすぐに窮屈になってしまうかもしれません。頻繁な植え替えをしたくないという方は鉢植えよりも地植えで育てることをおすすめします

ムクゲの育て方のポイント②水やり

ムクゲの育て方のポイントとして二つ目に解説するのは水やりの方法です。水やりは一見簡単だと思うかもしれませんが、侮ってはいけません。実は水やりにはとても重要なコツがあります。正しい水やりを覚えていないと最悪の場合枯れてしまうこともあるためしっかり確認しましょう。

地植えの場合:しっかりと根付いたら水やりの必要は無い

地植えでムクゲを育てる育て方の場合、しっかりと根付いた後は基本的に水やりの必要はありません。酷い乾燥が続くようであれば与える以外は自然の降雨のみで十分です。

鉢植えの場合

鉢植えで育てる育て方の場合、以下のルールに則って水やりを行いましょう。

土の表面が乾燥したら水やりを行う

ムクゲの水やりのポイントは土の表面が乾燥したら水を与えるです。土が乾燥していないにもかかわらず水を与えてしまうと根腐れを起こし枯れることがあります。

夏場は土が乾きやすいので水切れに注意する

夏場は置き場所にもよるものの、とても土が乾きやすいです。そのためこまめにムクゲを観察して水切れを起こさないように注意しましょう。

ムクゲの育て方のポイント③土

ムクゲの育て方のポイントとして三つ目に解説するのは土作りのポイントです。ムクゲが好む土質はご存じでしょうか。植物を育てる上でその植物に適した土を作ることはとても重要になります。ムクゲが好む土を作れるようにしっかりと解説いたします。

保水力がありつつ水はけの良い土を好む

木槿は保水力と水はけを兼ね備えたバランスの良い土を好みます。腐葉土や赤玉土、軽石を上手に配合してムクゲが好む用土を作りましょう。

地植えの場合:腐葉土を混ぜ込む

地植えで育てる育て方の場合、植えつける場所によるものの腐葉土をベースに適宜土壌改良材を混ぜ込むと良いでしょう。あまりにも水はけが悪い場所に場合は畝を立てるようにして植えつけたりなどの工夫が必要になります。

鉢植えの場合

鉢植えで育てる育て方の場合、以下のポイントを押さえるようにしましょう。

市販の花木用培養土が便利

市販されている花木用培養土はムクゲに適したバランスの良い土となっているためおすすめです。中には元肥として肥料がすでに配合されている商品もあるため初心者の方に特におすすめです。

赤玉土8:腐葉土2の配合土でも良い

自分で用土を配合する場合は、赤玉土と腐葉土をそれぞれ8:2になるように混ぜたものを使用しても良いでしょう。そのような場合、元肥として緩効性の化成肥料を混ぜ込むようにします。

ムクゲの育て方のポイント④肥料

ムクゲの育て方のポイントとして四つ目に、肥料の与え方について解説いたします。ムクゲは大きな花を咲かせます。しかし、花を咲かせるには沢山のエネルギーが必要になります。正しい育て方で育てるのはもちろんのこと、肥料を与えることも大切です。

7~9月の開花期に緩効性化成肥料を少量追肥する

7月~9月の開花時期には緩効性の化成肥料を少量追肥すると良いでしょう。肥料が切れると花が咲きにくくなってしまったり、花が少なくなるためしっかり与えましょう。

12~1月の冬場には寒肥として骨粉や油かすなどの有機質肥料を施す

また12月~1月の冬場には寒肥えとして骨粉や油かすといった有機質肥料を施しましょう。ムクゲは春先に花芽を形成するため、寒肥えを施すことで花芽形成をサポートすることができるでしょう。

ムクゲのお手入れ

長くムクゲを育てていくといくつかのお手入れが必要になります。上手な育て方以外に、お手入れの方法について知っておくことでよりムクゲを楽しむことができるようになりますよ。コンパクトに育てるコツや増やし方についても解説しています。

植え付け

ムクゲを植えつけるポイントや時期について解説いたします。

植え付け時期:12~3月

ムクゲの植え付け時期は12月~3月の寒い時期です。落葉時期はダメージを最小限に抑えることができるためムクゲを植えつけるのにうってつけです。

地植えの場合は根鉢より一回りほど大きく穴を掘る

地植えでムクゲを育てる場合は根鉢よりも一回りほど大きな穴をあらかじめ掘っておき、そこに根鉢を入れて植え付けるようにするとスムーズに作業を進めることができるためおすすめです。

植え替え

長く育てていくと植え替えが必要になります。ムクゲの植え替えのポイントやコツについて解説いたします。

植え替え時期:12~3月

ムクゲの植え替えは12月~3月に行います。植え付け時期と同様落葉時期に重なるためダメージを最小限にとどめることができるでしょう。

地植えの場合は必要ない

地植えの場合は植え替えは必要ありません。大きな株を植え替えると枯れてしまうことがあるためできる限り避けるようにしましょう。

鉢植えの場合は1~2年に1度一回り大きな鉢植えに植え替える

鉢植えで育てる育て方の場合、1年~2年に一度を目安に一回り大きな鉢植えに植え替えるようにします。長く同じ鉢で育てると根詰まりを起こすことがあります。

植え替えの手順

植え替えは以下のように行います。
  1. 新しい鉢に鉢底石を敷き詰め、用土を半分程度まで入れます
  2. ムクゲを優しく取り出し、根鉢を崩さないように丁寧に鉢に入れます
  3. 用土を隙間に入れてグラグラしないように固定し、鉢の周りを軽く叩いて馴染ませます
  4. たっぷりと水を与えましょう。土の量が減ったら追加します
  5. 強風を避けた日陰でしばらく管理し、しばらくしたら通常の育て方に則した管理を行います

冬越し

ムクゲの冬越しについて解説いたします。特に寒冷地にお住まいの方はしっかりと確認しておきましょう。

耐寒性に優れているため特別な対策は必要ない

ムクゲは非常に耐寒性に優れた植物です。そのため基本的には特に冬越しのための対策は必要ありません。しかし、冷たい風が直接当たると枝が傷むことがあるため風を避けた場所に置くなどの対策を行います。

北海道の北部など極端に寒い地域では鉢植えで管理する必要がある

北海道の北部など、極端に寒い地域でムクゲを育てる場合は鉢植えでの育て方がおすすめです。不安がある場合には室内に取り込んでも良いでしょう。

枝透かし剪定

ムクゲに必要な枝透かし選定の時期とポイントを解説いたします。

剪定時期:12~3月

ムクゲの枝透かし選定は落葉している12月~3月がおすすめです。落葉しているため作業が進めやすいだけでなく、樹液を失いにくいためダメージを抑えることができます。

小さく育てるには剪定が必要

ムクゲは基本的な育て方で育てていくとどんどん大きくなります。コンパクトに育てていきたい場合にはこまめな剪定が必要になるため確認しておきましょう。

枝透かし剪定の手順

枝透かし選定は以下のように行いましょう。
  1. まずは全体的にムクゲの様子を観察しましょう
  2. 外側から中心に伸びる枝や枯れ枝をまずは根元から切り落とします
  3. 下向きや横向きに伸びた枝を切り落とします
  4. その後適宜絡み合っている枝や交差した枝を根元から切り落としましょう
  5. その後は通常の育て方に則って管理しましょう

増やし方

ムクゲを増やす方法には二種類あります。今回は種まきと挿し木について解説します。

種まきから増やす方法

ムクゲは種から増やすことができる植物です。3月以降の気候が暖かくなってからトレーやポットに種を蒔き、発芽したら植え替えなどを行い通常の育て方に則り管理します。花を開花させるまでは数年かかるため気長に育てましょう。

挿し木から増やす方法

また、挿し木という方法でも増やすことができます。3月~4月頃にかけて十分に成長した若い枝を10cm程度切り取り、ポットに挿し穂を挿し乾燥しないように水を与えます。この方法は休眠枝挿しと呼ばれます。5月~6月、9月~10月に行うものは緑枝挿しと呼ばれます。

ムクゲが枯れる原因と対処法

基本的には丈夫で病害虫に強く園芸初心者の方でもムクゲは育てることができます。しかし、中には育てていくと調子が悪くなってしまったといった方や、枯れてしまったという方がいるかもしれません。ここでは主に考えられるムクゲが枯れてしまう原因や対策について解説いたします。

根詰まり

同じ鉢で長く育てていると、鉢が根でいっぱいになってしまいます。

成長が速いので鉢植えでは根詰まりを起こしやすい

ムクゲは成長がとても速いため、鉢植えで育てていると根詰まりを起こしやすいです。根詰まりを起こすと水切れを起こしやすくなったり、根腐れを起こすことがあります。

植え替えの時期と手順を確認して植え替えを行う

根詰まりを防ぐには定期的な植え替えが必要です。植え替えの時期や手順を確認して手際よく植え替えを行えるようにしておきましょう。

病気

ムクゲも病気にかかることがあります。特に誤った育て方で育てていると発生しやすくなってしまうため正しい育て方で管理することがポイントです。

うどんこ病や黒星病などがある

ムクゲは白い粉っぽい斑点が現れるうどんこ病、黒褐色の斑点が現れる黒星病に感染することがあります。そのような症状を見かけたら早めに対処することが大切です。

必要に応じて薬剤などを散布する

必要に応じて薬剤などを散布することで被害の拡大を防ぐことができます。また、ムクゲを元気に育てることで病気の発生を大きく減らすことができます。

害虫

また、ムクゲには害虫が発生することもあります。

アブラムシやハダニなどの害虫が多く寄ってきやすい

新芽やつぼみに集まり樹液を吸うアブラムシや葉に寄生して樹液を吸うハダニが代表的な害虫です。小さな虫が新芽やつぼみに集まっている、葉っぱがべたつくといった症状はそれぞれアブラムシやハダニが発生している可能性が高いです。

必要に応じて薬剤などを散布する

それぞれの害虫に応じて殺虫剤などの薬剤が販売されています。それらを散布することで害虫を減らすことができますよ。薬剤耐性を付けないように複数の薬剤を使用することがポイントです。

ムクゲの人気品種を紹介

ムクゲには多くの品種があります。その品種ごとに花の咲き方や色が異なるため好みの品種を探すこともムクゲを育てる上で楽しみの一つです。今回はほんの一部ではありますがムクゲの人気品種を解説いたします。

ブルーサテン

ブルーサテンは名前の通り淡いブルーの花がとても美しいムクゲです。最も青い花を咲かせるムクゲとしても知られています。

フレンチキャバレー・パープル

フレンチキャバレー・パープルは八重咲きのエレガントな花を咲かせるムクゲです。花色も青紫で、非常に高貴な印象を抱かせます。大人っぽい雰囲気の品種です。

ピンクシフォン

ピンクシフォンは半八重咲きのかわいらしい色をしたムクゲです。薄ピンクの色はかわいらしいながらも落ち着いた、様々な雰囲気のお庭に調和するお花です。

祇園守

祇園守は真っ白な花を咲かせるムクゲです。京都にある八坂神社の本殿裏にはこの品種のムクゲが映えていると言われています。どこか神聖な雰囲気を持つお花です。

紫玉

紫玉はほかのムクゲと比べると小さめの花がポンポンと咲くという珍しい咲き方をする品種です。通常の一重咲きの品種や八重咲きの品種とは異なる魅力を持ちます。

宗旦

宗旦は白と紅のコントラストが美しい一重咲きの品種です。この品種のお花は茶室に飾る茶花としても知られています。

【まとめ】ムクゲの育て方を紹介!小さく育てる剪定方法や人気の品種まで

今回はムクゲの育て方やお手入れのポイントを中心にムクゲについて解説いたしました。暑い夏の時期に大きな花を咲かせるムクゲをぜひ自宅でも楽しんでみてくださいね。 この記事のポイントは、
  • ムクゲは暑さ寒さ両方に強く、初心者でも簡単に育てやすい
  • ムクゲは大きくなるためコンパクトに育てる場合剪定を行う
  • ムクゲは日当たりの悪い場所では花付きが悪くなるためしっかりと日光に当てる
  • ムクゲは保水力と排水力の両方を兼ね備えたバランスの良い土を好む
です。 この記事を参考に、美しい花を咲かせるムクゲを栽培してみてくださいね。大変育てやすい上、紫玉、祇園守、ブルーサテンなどたくさんの品種があることから上級者の方でも楽しむことができるでしょう。 最後になりましたがここまで読んでいただきありがとうございました。東京寿園では園芸初心者の方にとても役立つような情報をたくさん掲載しています。もしも植物のことで気になることや知りたいことがあるときにはぜひほかの記事も読んでみてくださいね。