ネモフィラとオオイヌノフグリの違いや見分け方を徹底解説!

ネモフィラとオオイヌノフグリの違いや見分け方を徹底解説!
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目次

ネモフィラというお花をご存じでしょうか。春になるといたるところでネモフィラの花畑が咲き誇り、見ごろになると多くの人が集まりますよね。最近ではSNSブームによってよりネモフィラ畑を訪れたいと思っている方も多いのではないでしょうか。 ネモフィラは春の青空のような爽やかな色をした花を咲かせる植物です。そのネモフィラによく似たお花が日本の野原に生えていることを知っていますか? 今回は、
  • ネモフィラによく似たオオイヌノフグリというお花の基本的な情報
  • ネモフィラとオオイヌノフグリの特徴と違い
  • ネモフィラとオオイヌノフグリの花言葉や名前の由来、意味
  • ネモフィラとオオイヌノフグリの育て方
について解説いたします。 この記事を読むことでネモフィラとオオイヌノフグリの違いやそれぞれの特徴を知ることができるでしょう。ネモフィラが好きな方はもちろんのこと、ネモフィラがどういった植物か分からないという方でもわかるように解説していくためご安心くださいね。

ネモフィラに似た花があるって本当?

園芸植物や景観植物として人気の高いネモフィラによく似た花を咲かせる植物があることをご存じでしょうか。かなり身近な野草のため、きっと一度は見たことがあるという方もいらっしゃるはずですよ。

ネモフィラと似ている花は【オオイヌノフグリ】

ネモフィラによく似ている花と言われているのはオオイヌノフグリです。日本でも沖縄を除きほとんどの場所で生息している植物のため、きっと見たことがあるはずですよ。道端や花壇の隅などを探してみてくださいね。

2つとも春の訪れを告げる植物として知られている

ネモフィラとオオイヌノフグリはどちらも春に花を咲かせることから春の訪れを付ける植物として知られています。花の色も春空のように澄み渡った色のため、まさにピッタリな呼び名ですね。

綺麗な青の花を咲かせるネモフィラとオオイヌノフグリの特徴や違いを紹介

この記事では綺麗な青色の花を咲かせるネモフィラとオオイヌノフグリの特徴や違い、それぞれの見分け方について解説いたします。それぞれの植物の育て方なども併せて解説するため育ててみたい方も是非読んでみてくださいね。

ネモフィラとオオイヌノフグリの特徴

ネモフィラとオオイヌノフグリそれぞれの特徴について解説いたします。一つずつ見比べてみると面白いですよ。

ネモフィラの基本情報

ネモフィラはムラサキ科・ネモフィラ属の一年草です。原産地は北アメリカで、日本では花壇に植える植物や寄せ植え、景観植物として愛されています。日本では和名の瑠璃唐草と呼ばれることもあります。また、園芸植物のため品種もいくつか作られています。
科・属名 ムラサキ科・ネモフィラ属
タイプ 一年草
原産地 北アメリカ
花の色 青色、白色、紫色

ネモフィラ畑が全国各地で楽しめ、春の人気スポットとなる

春になると全国各地ではネモフィラ畑を楽しむことができるようになります。ニュースなどでネモフィラ畑の様子を紹介されているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか。

国営ひたち海浜公園や大阪まいしまシーサイドパークがネモフィラの名所として知られる

国営ひたち海浜公園、大阪まいしまシーサイドパークは特にネモフィラの名所として知られています。この場所以外にも多くの場所でネモフィラ畑を見ることができるためぜひ調べてみてくださいね。特に関東圏では比較的足を運びやすいエリアにネモフィラ畑を楽しめるスポットがあるため日帰りの旅行などにもおすすめです。

オオイヌノフグリの基本情報

オオイヌノフグリはオオバコ科クワガタソウ属の越年草です。原産地はヨーロッパで、代表的な帰化植物の一つです。野草のため園芸品種は特に作られていません。ネモフィラと花は似ているもののオオバコ科・クワガタソウ属に分類され全く別の植物とされています。
科・属名 オオバコ科クワガタソウ属
タイプ 越年草
原産地 ヨーロッパ
花の色 青色、白色

明治のはじめに日本で発見される

オオイヌノフグリは明治のはじめ頃に日本で発見されたと言われています。もともと日本にはオオイヌノフグリの仲間であるイヌノフグリという植物やクワガタソウという植物が存在していました。しかし、それらの在来種はこのオオイヌノフグリによって数を減らしていいるという現状があります。

強い繁殖力で日本全国に広まり馴染みの草花となる

オオイヌノフグリは自家受粉が可能な植物です。また、基本的に植物は自殖を繰り返すと近交弱勢が起こりやすくなるにもかかわらず、自家受粉による近交弱勢も起こりにくいという性質を持ち、非常に強い繁殖力を持つ植物です。この強い繁殖力によってあっという間に日本全国に広まり、現在ではほとんどの地域で観察ができる草花とされています

ネモフィラとオオイヌノフグリの花言葉

ネモフィラとオオイヌノフグリの違いと共通点について解説いたしました。それでは、続いてそれぞれの花言葉について解説いたします。花言葉の由来などを知るととても面白いですよ。

2つともギリシャ神話が関係する花言葉がつけられている

ネモフィラとオオイヌノフグリはどちらもギリシャ神話が関係する花言葉が付けられています。それぞれのギリシャ神話を調べてみるのも面白そうですね。

ネモフィラの花言葉「あなたを許す」「どこでも成功」「可憐」

ネモフィラの花言葉は「あなたを許す」「どこでも成功」「可憐」です。北アメリカからヨーロッパへ持ち込まれたというエピソードから「どこでも成功」という花言葉が付けられました。また「あなたを許す」という花言葉はギリシャ神話のネモフィラという女性と先立った彼女の夫のエピソードが由来となっています。

オオイヌノフグリの花言葉「忠実」「信頼」「清らか」

オオイヌノフグリの花言葉は「忠実」「信頼」「清らか」です。オオイヌノフグリの学名は「Veronica persica」です。このVeronicaという綴りが処刑されるイエス・キリストに対しスカーフをあげたとされる聖女ベロニカと同じことからつけられました。

ネモフィラとオオイヌノフグリの名前の由来

ネモフィラ、オオイヌノフグリと植物にはそれぞれ名前が付けられていますよね。その名前の一つ一つに名づけられた理由があります。今回は、なぜネモフィラやオオイヌノフグリと言った名前が付けられたのかについて解説いたします。別名についても併せて解説していきますよ。

ネモフィラの名前の由来

花畑が美しいネモフィラの名前の由来について解説いたします。

由来:ギリシャ語の小さな森「nemos」と愛する「philleo」を組み合わせたもの

ネモフィラという名前はギリシャ語の「nemos」という単語と「philleo」という単語を組み合わせたことに由来しています。それぞれ「小さな森」「愛する」を意味し、ネモフィラが木々の隙間から光が降り注ぐ明るい場所を好んでいたことからつけられたと言われています。

別名:ベイビーブルーアイズ

ネモフィラにはベイビーブルーアイズという別名もつけられています。また、日本には瑠璃唐草という和名もありますよ。

オオイヌノフグリの名前の由来

それでは、なぜオオイヌノフグリという名前が付けられたのでしょうか。オオイヌノフグリの名前の由来について解説いたします

由来:果実の形が「犬の陰嚢=フグリ」に似ていることから名付けられた

オオイヌノフグリの果実の形が犬の陰嚢(フグリ)に似ていることからこのような名前を付けられたと言われています。この名前は植物学者の牧野富太郎が名づけました。

別名:星の瞳、キャッツアイ

また、花びらが日光に当たると煌めくことから星の瞳キャッツアイという別名もつけられています。この名前の通り上手に角度をつけて観察するとキラリと花びらが輝くためオオイヌノフグリを見かけた時には花を太陽にかざしてみてくださいね。

ネモフィラとオオイヌノフグリの違い

ネモフィラとオオイヌノフグリにはどのような違いがあるのでしょうか。実際に手に取って見比べてみたり、インターネットや植物図鑑を駆使して写真を探してみるのもおすすめです。

①:花の大きさと花びらの数

1つ目の違いは花の大きさと花びらの数です。

ネモフィラはオオイヌノフグリに比べて花が大きい

ネモフィラの花は直径約2cm程度、オオイヌノフグリの花は直径約10mm程度とネモフィラはオオイヌノフグリに比べるとかなり花が大きいです。オオイヌノフグリはより可憐な印象がありますね。

花びらの数はネモフィラは5裂でオオイヌノフグリは4裂

また、花びらの数もネモフィラとオオイヌノフグリでは異なります。ネモフィラの花びらは5裂なのに対し、オオイヌノフグリの花びらは4裂という違いがあります。ぜひ見比べてみてくださいね。 ただし、一般的にネモフィラとオオイヌノフグリは一重咲きなものの、稀に突然変異によって花弁の数が増加することもあるためご注意ください。

②:葉の形状

2つ目の違いは葉の形状です。

ネモフィラの葉の形はギザギザしている

ネモフィラの葉はギザギザとした形をしておりとても特徴的です。観葉植物のモンステラやフィロデンドロンのような葉っぱを持っています。そのため、花が咲いていなくても切れ込みが入っている葉っぱで見分けることもできますよ。草丈は10~15cm程度です。

オオイヌノフグリの葉はたまご型の丸い形

対して、オオイヌノフグリの葉は葉を縁取るようなギザギザはあるものの、たまご型の丸い形をしています。草丈はネモフィラとあまり変わらず10cm程度です。

③:花を咲かせる時期

2つ目の違いは花を咲かせる時期です。

ネモフィラは4月〜5月に開花

ネモフィラは4月~5月の春になって気温が暖かくなってから開花します。チューリップと同じころに花を咲かせるためよく寄せ植えにされていますよ。

オオイヌノフグリは肌寒い3月頃に開花

しかし、オオイヌノフグリはネモフィラよりも一足早く花を咲かせます。まだ寒いと感じてしまうような3月頃でもオオイヌノフグリの花を見かけることがありますよ。

ネモフィラとオオイヌノフグリの見分け方

ネモフィラとオオイヌノフグリを見分けるにはどのような方法があるのでしょうか。今回は主な2種類の見分け方について解説いたします。見分け方を知ることで似ている2つの植物を見分けられるようになりますよ。

ネモフィラとオオイヌノフグリの違いで見分ける

先ほど解説したように、ネモフィラとオオイヌノフグリには明確な違いがあります。その違いによってそれぞれ見分けることができますよ。花が咲いている時には花の大きさで、花が咲いていない時には葉っぱの形で見分けるのがとても分かりやすいためおすすめです。

咲いている場所で見分ける

また、ネモフィラとオオイヌノフグリでは咲いている場所にも違いがあります。ネモフィラは園芸植物のため花壇など人によって手入れされた場所でよく見かけます。一方、オオイヌノフグリは野草のため、土手や野原など人の手が加わっていないような場所でも見かけることがあるでしょう。

ネモフィラとオオイヌノフグリの育て方

ネモフィラとオオイヌノフグリはどちらも大変丈夫で育てやすい植物です。ここでは初心者の方でも簡単に育てることができるネモフィラとオオイヌノフグリの育て方について解説いたします。

ネモフィラの育て方

ネモフィラの育て方について解説いたします。ネモフィラを栽培してみたい方は確認しておきましょう。

栽培環境:日当たりが良く冷涼な気候を好む

ネモフィラは日当たりが良く、涼しい気候を好みます。そのため夏になるとだんだん弱って枯れてしまうため来年以降も楽しみたい場合は種などを取っておくと良いでしょう。

用土:水はけの良い土を好み、酸性土壌を嫌う

用土は水はけがよい土を好みます。また酸性土壌も嫌うため石灰などを施して土壌のpHをアルカリ寄りにしておくことで栽培が成功しやすいですよ。

水やり:地植えは降雨のみで、鉢植えは用土が乾いたら水をあげる

地植えの場合は水やりは降雨のみで十分です。鉢植えの場合は用土が乾いたらたっぷりと水を与えるようにしましょう。与えすぎは根腐れの原因になるため、乾かないうちに水を与えないようにします。

肥料:地植えは肥料は必要なく、鉢植えは様子を見て液体肥料などを追肥

地植えの場合肥料は必要ありません。鉢植えの場合は様子を見て液体肥料などを追肥すると花が良く咲きますよ。併せて種を採る予定がない場合は花がら摘みを行うとより長く楽しむことができます。

オオイヌノフグリの育て方

野草のオオイヌノフグリはとても丈夫で、特に難しいお世話をしなくても育てることができます。

栽培環境:日当たりの良い場所

オオイヌノフグリは日当たりの良い場所を好みます。日当たりが悪いと花付きが悪くなるため避けましょう。

用土:繁殖力が強いため土質はあまり関係ない

繁殖力が強く、丈夫なため土質はあまり選びません。幅広い環境で育てることができます。

水やり:地植えは降雨のみで、鉢植えは用土が乾いたら水をあげる

地植えの場合は降雨の身で十分です。鉢植えで育てている場合はネモフィラと同様用土が乾いてからたっぷりと水を与えます

肥料:肥料の与えすぎは肥料焼けや成長しすぎるため注意

オオイヌノフグリは肥料をあまり必要としません。むしろ与えすぎると肥料焼けを起こしたり成長しすぎて花が咲かなくなったりするため与えない方が良いでしょう。

ネモフィラとオオイヌノフグリと同じ春に咲く植物

ネモフィラとオオイヌノフグリはどちらも春に咲く青い花ということが分かりましたね。おまけとしてネモフィラやオオイヌノフグリと同じく春に花を咲かせる植物をご紹介いたします。身近な植物から園芸に興味がある方でないと見かけたことがないかもしれない植物まで5種類の植物を紹介します。

ワスレナグサ

ワスレナグサは鮮やかな青と黄色のコントラストが美しい小さな花を房状につける植物です。原産地であるヨーロッパのアルプス山脈では多年草なものの、高山植物のため日本の夏の暑さや多湿に弱く一年草として扱われています。しかし、冷涼な地域では多年草として育てることができると言われています

ムスカリ

ムスカリはブドウのような形をした花を咲かせる球根植物です。花の香りがとても良いことから寄せ植えとしてよく使用されています。とても丈夫で植えっぱなしでも毎年花を咲かせることが人気のポイントとなっています。植え付け時期によって葉っぱの長さが変化するため、寄せ植えをする時にはバランスなどを考えて植え付け時期を選ぶと綺麗に仕上がります。

ベロニカオックスフォードブルー

ベロニカオックスフォードブルーは小さな紺色の花が美しいグランドカバー植物です。冬になるとブロンズ色に紅葉するため花がない時期でもお庭を彩ってくれますよ。花壇や大きめの鉢植えでの栽培がおすすめです。鉢植えで育てる場合は高さを出すことで葉っぱを垂らすことができますよ。

ホトケノザ

ホトケノザの花はピンク色でとても愛らしく、野草の中でも人気が高いです。春の七草にもホトケノザが含まれているものの、そのホトケノザはコオニタビラコを指しており、本来のホトケノザはあまりおいしくなく食用には向かないと言われています。花の蜜を吸って遊ぶ植物としても知られています。

ツルニチニチソウ

ツルニチニチソウは春から初夏にかけて青紫色の花を咲かせる植物です。ツル性で非常に丈夫なためフェンスなどに絡ませて楽しみます。開花期が長い上、斑入りの品種もあるため花が咲かない時期でも葉っぱを楽しむことができますよ。

【まとめ】ネモフィラとオオイヌノフグリの違いや見分け方を徹底解説!

今回はネモフィラとよく似た花を咲かせるオオイヌノフグリについて解説いたしました。それぞれの植物で共通点や違いがあることが分かりましたね。春に花を咲かせる植物ということで、ぜひ外に出て探してみてはいかがでしょうか。 この記事のポイントは、
  • ネモフィラもオオイヌノフグリも春に青い花を咲かせる植物
  • 花の大きさや葉の形、開花時期、生えている場所で見分けることができる
  • ネモフィラもオオイヌノフグリも基本的な育て方を抑えることで簡単に育てられる
です。 春はたくさんの花が咲く時期です。道端や花壇に目を配ると少しだけ前向きになれるような気がします。少しでも植物についての知識を持っているだけで、ほんの少し豊かな生活を贈れるかもしれませんね。 最後になりましたがここまで読んでいただきありがとうございました。東京寿園ではお花や植物に関する情報を多く掲載しています。育て方など実用的な記事だけでなく豆知識的なコラムなども掲載されているため読み物としてもおすすめです。ぜひほかの記事も読んでみてくださいね。