ヒイラギの育て方を紹介!鉢植えでの栽培方法から葉が落ちる原因まで

ヒイラギの育て方を紹介!鉢植えでの栽培方法から葉が落ちる原因まで
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目次

クリスマスのリースやインテリアに使用されることの多いヒイラギ。「自分で育ててみたい」、「自宅で育てたヒイラギでリースを作りたい」という方も多いのではないでしょうか。しかし「育てるのは難しそう」、「病気が心配」という方もいますよね。 そこでこの記事では、
  • ヒイラギの基本情報
  • ヒイラギの植え方・育て方
  • 開花後のケア方法
  • かかりやすい病気
  • ヒイラギの品種
上記についてご紹介します。この記事を読むことで、ヒイラギの育て方や注意点を知り、上手にヒイラギを育てられるようになります。ぜひ最後までご覧ください。

ヒイラギはどんな植物なの?

クリスマスシーズンに特に見かけることの多いヒイラギは、一体どんな植物なのでしょうか。育て方をみていく前に、まずはヒイラギの特徴を確認しましょう。

葉のふちの鋭いトゲが特徴で、魔除けの庭木として知られている

ヒイラギといえば、葉のふちの鋭いトゲが特徴的な植物です。この特徴的なトゲは、老木になると丸みを帯びます。和名は柊(ひいらぎ)であり、別名には「ひらぎ」、「鬼の目突き」などがあります。ヒイラギは邪気を寄せ付けない縁起の良い植物と言われており、魔除けの庭木として知られています

ヒイラギの基本情報

ヒイラギの基本情報を表にまとめました。
科・属名 モクセイ科・モクセイ属
原産地 日本・台湾
開花時期 11月〜12月
花の色
別名 ひらぎ、鬼の目突き、杠谷樹
ヒイラギはモクセイ科モクセイ属で、キンモクセイの仲間です。漢字でヒイラギは木に冬と書きます。その名の通り冬を代表する庭木で開花時期は11月〜12月です。原産国は日本や台湾です。 しかし、原産国が日本や台湾と聞くと、「クリスマスリースなどに使用されるヒイラギは何?」と思う方もいるでしょう。あちらで使用されるヒイラギは、「セイヨウヒイラギ」という品種が異なる植物です。「クリスマスホーリー」とも呼ばれます。

ヒイラギの植え方は2種類ある

ヒイラギの植え方は、地植えと鉢植えの2種類があります。園芸やインテリア、理想とするヒイラギを想像して、自分に合ったものを選びましょう。

地植え

ヒイラギを地植えで育てるメリットは、植え替えの必要がない点です。鉢植えで育てると、根がいっぱいになり、植え替え作業が必要になります。地植えの場合はその手間はありません。しかし植え付ける時にその場所の日当たりや環境を見て、適切な場所に植え付ける必要があります。植えた場所の条件によっては、大きく育たなかったり、枯れてしまう可能性があるためです。

鉢植え

鉢植えでヒイラギを育てるメリットは、置き場所を手軽に変えられる点ではないでしょうか。鉢植えなら小ぶりで可愛らしいヒイラギを、室内で鑑賞することもできます。さらに日当たりや風、雨などの天候に応じて、置き場所を変えてあげることもできます。しかし鉢植えで育てる場合は、根詰まり予防のため、定期的な植え替えが必要です。

基本の植え方の他に盆栽としても楽しむことができる

ご紹介した基本の植え方の他に、ヒイラギを盆栽として楽しむこともできます。盆栽のヒイラギは、可愛らしい手のひらサイズのものから、盆栽のイメージにあるような渋いものまで、さまざまです。お部屋の雰囲気や好みに合わせて選ぶと良いですよ。

ヒイラギの育て方のポイント①:栽培場所

ヒイラギの育て方を見ていきましょう。最初のポイントは栽培場所です。栽培場所を間違えると、枯れたり、元気がなくなったりする原因になります。

日当たりと風通しの良い場所が適している

ヒイラギの栽培場所は、日当たりと風通しの良い場所が適しています。日当たりが良い場所が好ましいですが、日当たりが良すぎる場所も避けなくてはなりません。日当たりが良すぎると土壌が乾燥しやすく、枯れやすくなってしまうためです。

耐陰性はあるため多少日当たりの悪い場所でも育つ

ヒイラギは耐陰性があるため、多少日当たりの悪い場所でも育ちます。半日陰で風通しの良い場所だと生育にも良いでしょう。あまりに暗い場所では、元気に育たない可能性があるため注意が必要です。

乾燥や冬の乾いた風には弱いため注意が必要

ヒイラギは乾燥や冬の乾いた風に弱い植物です。日当たりが良すぎて土壌が乾燥しやすい場所や、冷たい風がよく当たる場所は避けるようにしましょう。

地植が可能なのは、東北南部以西程度

ヒイラギの地植えが可能なのは、東北南部以西程度です。寒さが厳しい場所では、冷たい風に負けてしまう可能性があります。耐寒性はあるため、0℃程度までは問題なく越冬できます。

ヒイラギの育て方のポイント②:水やり

ヒイラギの育て方で大切なのが水やりです。間違った水やりは、ヒイラギが枯れてしまう可能性があります。正しくお世話することで、元気に育ってくれますよ。

庭植えの場合は、基本は水やりを気にしなくてよい

ヒイラギを庭植えにした場合は、基本的に水やりは必要ありません。自然に降る雨や土壌に含まれる水分で事足ります。しかし乾燥に弱いため、真夏の日差しで土壌が乾燥している場合などは、適宜水やりをしましょう。

鉢植えの場合は、表面が乾いてきたらたっぷりと水をやる

鉢植えでヒイラギを育てる場合は、土の表面が乾いてきたらたっぷりと水をやるようにします。鉢の底から水が流れ出すまであげるようにしましょう。土の表面が乾いていなければ、無理に水やりをしなくても構いません。

ヒイラギの育て方のポイント③:土

ヒイラギを元気に育てるのに適した土について確認していきます。ヒイラギは肥えた土を好む植物です。土を自作する場合も、配合を心得て作成しましょう。

ヒイラギが好む肥沃な土に植え付けよう

ヒイラギが好むのは肥沃な土です。肥沃な土とは、作物がよくできるような肥えた土のことを指します。苗木を植え付ける段階で、ヒイラギが好むような肥沃な土を用意して植え付けましょう

地植えの場合は、腐葉土や堆肥を2〜3割混ぜ合わせる

ヒイラギを地植えで育てる場合は、腐葉土や堆肥を2〜3割程度混ぜ合わせるようにしましょう。ヒイラギは、養分をたっぷり含んだ土を好みます。さらに水はけが良く、適度に湿度を保つような用土であることも大切です。

鉢植えの場合は、赤玉土7:腐葉土3の割合でませた土又は市販の庭木用培養土

ヒイラギを鉢植えで育てる場合は、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で混ぜた土を使います。水はけと水もち、養分のバランスをとることが大切です。それぞれ用土の用意が難しければ、市販の庭木用の培養土でも構いません。

育て方のポイント④:肥料

ヒイラギを育てる上で、肥料は必要なのでしょうか。肥料が必要な場合と、必要でない場合をご紹介します。

地植えの場合、基本的に施さなくてよい

ヒイラギを地植えで育てている場合、基本的に肥料を施す必要はありません。土の中の養分で十分育ちます。植え付けの際には、元肥を施しておくと生育が促進され、元気に育ってくれますよ。

鉢植えの場合、2月と6月〜8月頃に緩効性化成肥料を与える

ヒイラギを鉢植えで育てている場合、緩効性化成肥料を与える適期は、2月と6月〜8月頃です。鉢植えの場合、日々の水やりで、肥料の養分が水と一緒に流れ出しています。失った養分を補うために、じっくりと効く種類の肥料で追肥を施しましょう。

生育があまりよくない場合でよい

ヒイラギに肥料を与えるのは、生育があまり良くない場合のみで大丈夫です。鉢植えの場合でも、問題なく生育しているようであれば、肥料は必要ありません。思ったように大きくならない、元気がない、そんな時は追肥をしましょう。

肥料は幹の周りにまき散らす

肥料を与える際は、幹の周りにまき散らすように与えます。肥料が幹に当たっていると肥焼けを起こす可能性があるため、幹から少し離れた周辺にまくようにしましょう。

【成長したらすること】植え替え

ヒイラギを鉢植えで育てている場合、成長したら植え替えをする必要があります。小さな鉢植えで育て続けると、根詰まりを起こして枯れる可能性があるため、よく様子を見て植え替えを行いましょう。

植え替えのタイミング:根が詰まってきたら植え替える

植え替えのタイミングは、根が詰まってきた頃です。生育が悪くなってきた時には、根が詰まってきています。鉢植えのサイズにもよりますが、2〜3年に1回植え替えることが多いです。

植え替えの時期:植え付け時期と同様の4月から5月ごろ

根が詰まってきたので植え替えをしたい、そう思った時も焦らずに時期を見ましょう。植え替えの適期は、植え付けの時期と同様の4月から5月頃の暖かい季節です。この時期に植え替えることで、植え替え後も元気に成長してくれる可能性が高くなります。

ヒイラギの増やし方は2種類

ヒイラギを育てる中で、もっとヒイラギを増やしたい!と思う方もいることでしょう。庭木として何本か植えるのも良いですし、インテリアとしていくつかの部屋に飾りたい場合もありますよね。そこでここでは、ヒイラギの増やし方を2種類ご紹介します。

種まき

ヒイラギの増やし方1つ目は、種をまくことです。やり方は、
  1. 晩秋から冬にかけて花が咲く
  2. 花から実ができ、6月〜7月に熟れる
  3. 熟れた実から種を出し、そのまままく
  4. 発芽するまで水をやる
費用もかからず、苗木をたくさん増やしたい場合に適しています。

挿し木

挿し木で増やす方法は、1本や2本など、少し増やしたい場合に有効です。やり方は、
  1. 枝を10〜15cm程度、切り口を斜めにカット
  2. 切り口を1〜2時間ほど水につける
  3. 下の方の葉を落として、挿し木する
  4. 発根するまで毎日水やりをする
上記の方法で行います。発根後にまた植え替えることが可能です。

種まきの植え付けまでにかかる時間は3年と長いため挿し木で増やすことが一般的

ヒイラギを増やす方法は、種まきと挿し木の2種類ありますが、それぞれ所要時間が大きく異なります。種まきの場合、植え付けまでに3年の期間が必要で長いため、現在は挿し木で増やすことが一般的です。待つことを楽しみながら増やしたい方は、積極的に種まきをすると良いでしょう。

6月から7月ごろに行う

ヒイラギを増やす場合は、6月から7月頃に行います。熟れた実から直接取り出して種をまく方法の場合、自動的に作業時期は6月から7月になります。挿し木の場合も、ヒイラギの生育期間に合わせて作業しましょう。

開花後のケア方法

ヒイラギは可愛らしい白色の花を咲かせるのも特徴的です。開花後は実になり、種を残します。そんなヒイラギの生育を助けるためのケア方法を確認しておきましょう。

剪定

開花後のヒイラギのケアでは、まず剪定を行います。ヒイラギは剪定をしていなくても、ある程度綺麗な樹形を保ちます。しかし理想とする形がある場合や、飛び出している枝があるような場合は剪定を行うようにしましょう。1〜2年に1度程度行われることが多いです。

ヒイラギの木の樹形からはみ出ている枝を整える

ヒイラギの剪定は、木の樹形からはみ出ている枝を整えるイメージで行います。この樹形を整える剪定方法を、刈り込み剪定と言います。自分で剪定するのが難しい場合は、業者に任せると良いでしょう。

成長が落ち着く6から7月と花後の12月が剪定時期

ヒイラギの剪定は、成長が落ち着く6月〜7月と開花後の12月が適しています。ヒイラギはこの時期に一度枝の成長が止まります。成長が一時的に止まるタイミングで剪定をすることで、ヒイラギの成長を止めることなく樹形を整えることが可能です。

葉が落ちる場合

ヒイラギの葉が落ちるようになった場合、いったい何が原因なのでしょうか。葉が緑なのに触れると落ちる、といった状況の場合、水切れや根腐れが考えられます

ヒイラギの葉が落ちる原因は水切れか根腐れ

先述したように、ヒイラギの葉が落ちる原因は、水切れか根腐れです。ヒイラギを植えている土の表面を、しっかり確認するようにしてください。水やりのタイミングが遅く、乾燥している場合があります。または肥料の与えすぎや水の与えすぎで根腐れを起こしていることも考えられます。

水やりや肥料のやり方を見直そう

ヒイラギの葉が落ちてしまう場合は、水やりや肥料のやり方を見直す必要があります。水やりは土の表面が乾いてから、たっぷりと与えます。肥料は大きく育てたい場合や元気がない場合に、適期を見計らい追加しましょう。他には、ヒイラギを育てる土壌や環境、日当たりなどをもう一度見直すと良いですよ。

かかりやすい病気

病害虫の被害を受け、育てていた植物が枯れてしまった経験がある方は、少なくないかと思います。ヒイラギがかかりやすい病気を知り、対策しておくことで、元気な状態をキープできるようにしてあげましょう。

炭そ病

炭そ病はさまざまな植物に見られる病気です。葉や果実などに黒や灰色の斑点ができます。進行すると歪な形に大きくなり、穴が開くこともあります。剪定で風通しを良くしたり、植え付ける植物同士の間隔を空けることが大切です

褐斑病

褐斑病はカビによって伝染する病気で、葉に茶褐色やこげ茶色の斑点ができます。悪化すると葉が落ちるため、樹形が貧相になってしまいます。剪定の時には風通しを良くするように切り、葉に湿気が帯びている状態が長期間続かないように注意が必要です

ヒイラギの様々な品種

ヒイラギにはさまざまな品種があります。それぞれ特徴があるため、自分の気に入るヒイラギを選びましょう。

ミニヒイラギ

ミニヒイラギは、別名「姫ヒイラギ」と呼ばれています。可愛らしいミニサイズのミニヒイラギですが、花付きはあまりよくなく、花が咲いたらラッキーな品種です。

香姫

香姫は、ミニヒイラギよりさらに一回り小さな葉をつける品種です。香姫の名前の通り、キンモクセイのような香りが楽しめます。花付きが良いのも特徴です。

【まとめ】ヒイラギの育て方を紹介!鉢植えでの栽培方法から葉が落ちる原因まで

ここまでヒイラギの育て方をご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?この記事のポイントは以下のとおりです。
  • クリスマスに飾られるのは一般的にセイヨウヒイラギ
  • 水やりは土の表面が乾燥してからたっぷりと与える
  • ヒイラギは肥沃な土を好む
  • 庭植えの場合、肥料や植え替えは不要
  • ミニヒイラギや香姫など小さな品種もある
園芸としてもリースなどのインテリアとしても、さらに盆栽としても楽しめるヒイラギ。この記事を参考に、自身のライフスタイルに合わせたヒイラギをぜひ育ててみてください。 最後まで記事を読んでいただいてありがとうございました。TOKYO KOTOBUKIENには他にもたくさんの記事をご用意しておりますので、是非ご覧ください。