タンポポは食べられる?!調理方法から食べる際の注意点まで

タンポポは食べられる?!調理方法から食べる際の注意点まで
記事内に商品プロモーションを含む場合があります  #PR

目次

たんぽぽは春を代表する植物のひとつ。チューリップのように球根を植えた場所にしか生えない植物ではなく、綿毛を飛ばし生息範囲を広げています。そのため、道端や公園などさまざまな場所でたんぽぽを見かけます。 たんぽぽと言えば綿毛ですが「そういえば、たんぽぽって食べられるって聞いたけど本当かな?」と疑問に思った方も多いでしょう。 そこで今回は、たんぽぽの可食性について解説します。この記事を読めば以下のことが分かりますよ。
  • たんぽぽとってどんな植物?
  • たんぽぽの可食部
  • 動物にあげる時の注意点
これからたんぽぽを食べてみようと考えている方や、ペットにあげたいと思っている方はぜひ、最後まで読んでみてくださいね。

タンポポはどのような植物?

まず、たんぽぽがどのんな植物なのか解説します。身近に生えている植物ですが、綿毛を飛ばすぐらいしか知らない方も多いはず。ぜひ、読んでみてくださいね。

黄色い花を咲かせるキク科の多年草

たんぽぽは黄色い花を咲かせるキク科の多年草です。同じ食べられる野草としてヨモギが有名ですね。ヨモギ餅を食べたことがある方も多いでしょう。 多年草とは同じ株から何年も花を咲かせる植物を指します。そのため、1度同じ場所でたんぽぽを見つければ、数年間は同じ場所でたんぽぽを見ることができます。

タンポポの基本情報

先述しましたが、たんぽぽはキク科タンポポ属の多年草です。綿毛を飛ばし生息範囲を広げるため、道路の縁など「なんでこんな場所にたんぽぽが生えてるんだ?」という場所に生えていることも良くあります。 たんぽぽは日本の野草と思われがちですが、在来種(日本産)とセイヨウタンポポなどの外来種(ヨーロッパ産)の2種類に分けられます。パっと見で在来種と外来種を見分けるのは難しいですが、開花時期で判断することができます。3月~7月に咲いているたんぽぽは在来種です。春夏問わず、咲いているのがセイヨウタンポポなどの外来種になります。
科・属名 キク科タンポポ属
原産地 ヨーロッパ 日本
開花時期 在来種:3月~7月 外来種:1年中
花の色 黄色・白
別名 鼓草(つつみぐさ)
 

綿毛に種子を乗せて散布する特殊な植物

たんぽぽは綿毛に種子を乗せて散布する特殊な植物です。多くの植物は種を近くにばらまいたり、鳥類に種子入りの果実を食べてもらい、遠くに運んでもらう方法で種を増やしていきます。 しかし、たんぽぽは綿毛に種子を乗せて散布することで、他力本願にならず自分の力で種を遠くに増やすことができます。 独自の生存戦略を展開しているのが、たんぽぽなんですね。

タンポポは食べることができる

「たんぽぽは食べられる」と聞いたことがありませんか?ですが、実際に食べて確かめたことがある方は本当に一握りでしょう。では、実際にたんぽぽは食べられるのか、詳しく解説しますね。

タンポポは在来種外来種関係なく、花・茎・葉・根のすべてを食べられる

結論から説明すると、たんぽぽは在来種・外来種関係なく、花・茎・葉・根すべての部位が食べられます。日本では日常的に食べることはないです。しかし、世界の中では日常にたんぽぽを食べている国があります。詳しく見ていきましょう。

西洋の一部の国では日常的に食べられている

たんぽぽは西洋の一部の国、具体的にはフランスやドイツなどの国々で食べられています。日本では馴染みがないですが、日常的に食べられていることもあり、生活の一部にしっかりと溶け込んでいるんですね。

中国では、冬にたまった体の解毒の意味で春にタンポポを食べる

中国では、冬にたまった体の解毒の意味で春にタンポポを食べる風習があります。たんぽぽに解毒効果があるかは未知数ですが、習慣として根付いているようですね。

タンポポには、主菜や飲み物、薬味など様々な調理方法がある

たんぽぽには、主菜や飲み物、薬味などさまざまな調理方法があります。さまざまな調理方法があるので、応用が利きやすい扱いやすい植物なんですね。より詳しく見ていきましょう。

おかずとしては天ぷらやサラダが有名

たんぽぽをおかずとしての調理は天ぷらやサラダが有名です。どちらも簡単に調理できる料理なので「たんぽぽを試しに食べてみたい!」という方におすすめです。

お茶やコーヒーを作ることもできる

たんぽぽはお茶やコーヒーを作ることもできます。有名なのは『たんぽぽコーヒー』ですね。実際に食用として販売しているお店もあります。実はたんぽぽコーヒーとたんぽぽのお茶は一緒なので、呼び方が違うだけです。 カフェインが入っていないので、カフェインの摂取を控えている方はぜひ、チャレンジしてみてくださいね。

刺身の添え物は薬味として使う

刺身の薬味としてたんぽぽの花を添えることもあります。実際に販売している刺身に添えてある物は、厳密にはたんぽぽではなく『食用菊』です。とはいえ、たんぽぽは菊の仲間です。そのため、自分で摘んだたんぽぽを乗せても問題ないでしょう。

タンポポの食べ方や食べる際の注意点を解説

本記事ではたんぽぽの食べ方や食べる際の注意点を解説します。とくに食べる際の注意点は、健康に直結する項目もあります。なので「たんぽぽを食べる!」と決めた際は、必ず目を通してくださいね。

タンポポの栄養と薬効

まず、たんぽぽを食べる前にたんぽぽの栄養や薬効を解説します。基本的に悪い成分は含まれていません。しかし、栄養素や薬効を知ることができればより安心してたんぽぽを食べらることができますよ。詳しく見ていきましょう。

ビタミンA・ビタミンB2・カルシウム・鉄分等が豊富に含まれる

たんぽぽに含まれている成分で豊富に含まれている成分は以下の通りです。
  • ビタミンA
  • ビタミンB2
  • カルシウム
  • 鉄分
牛乳や小魚に豊富に含まれている『カルシウム』がたんぽぽにも豊富に含まれています。牛乳や小魚が苦手な方はたんぽぽをカルシウムを補うのも面白いでしょう。

タンポポの根は漢方で使用され、「蒲公英根」と言われる

たんぽぽの根は漢方や薬膳として利用され『蒲公英根』と呼ばれています。具体的にどのような物で、どのような効果があるのか見ていきましょう。

蒲公英根(ほこうえいこん)は開花前に掘りだした根を水洗いして干したもの

蒲公英根は『ほこうえいこん』と読みます。たんぽぽが開花する前に根を掘り出し、水洗いしたものを指します。開花前に掘り出した根のみ

健胃・胆汁分泌・強壮・貧血に良いとされる

蒲公英根(ほこうえいこん)を摂取することで、以下の効果が期待できます。
  • 健胃
  • 胆汁分泌
  • 強壮
  • 貧血
たんぽぽには鉄分が豊富に含まれいるため、貧血に効果があるのは納得できますね。健胃についてはカフェインの含まれていないため、胃が健康になるのでしょう。 さまざまな健康効果があるので、気になる場合は薬膳として摂取してみてもよいでしょう。

タンポポを食べる際の注意点

先述した通り、たんぽぽは食べることができます。しかし、道端に咲いているたんぽぽを無差別に食べるのは避けましょう。では、たんぽぽを食べる際にどのようなことに注意して食べればいいのか解説しますね。

除草剤や農薬が散布されているところから採取するのは避ける

前提として、除草剤や農薬が散布されている場所から採取するのは避けましょう。近年の農薬は人体にも比較的優しい成分で作らている農薬が多いです。しかし、中には毒性の強い農薬もあり、もし食べてしまった際はどのような症状がでるのか分かりません。 そのため、田んぼや畑の近く・公共施設の近くなど、除草剤や農薬が散布されやすい場所からの採取は避けましょう。

タンポポを食べる前はよく洗い、水で洗うなどの下処理を行うこと

たんぽぽを食べる前によく水で洗い、下処理をおこないましょう。農薬や除草剤が散布されていなくても、野生動物の糞尿。危険な寄生虫の媒介になっている、カタツムリ・ナメクジなどが触った可能性があるからです。そのため、採取後はスーパーで売られている野菜よりも入念に洗い丁寧な下処理をする必要があるでしょう。

タンポポの調理方法

では、たんぽぽの調理方法について解説していきます。難しい調理方法はなく、簡単な料理ばかり紹介するのでぜひ、参考にしてくださいね。

葉っぱの調理:天ぷら・おひたし・和え物・炒め物・サラダなど

葉っぱを調理する場合は以下の料理がおすすめです。
  • 天ぷら
  • おひたし
  • 和え物
  • 炒め物
  • サラダ
サラダでたんぽぽを食べる場合は、よく洗って必ず安全なのかチェックしてください。ナメクジやカタツムリが這った跡があるたんぽぽは、絶対に食べないでください。最悪の場合、広東住血線虫に感染し命の危険があります。 より安全に食べるなら、天ぷらや炒め物など火を通す食べ方がおすすめです。

花の調理:サラダ、酢の物、天ぷら、タンポポ酒など

たんぽぽの花を食べる場合は、以下の調理方法がおすすめです。
  • サラダ
  • 酢の物
  • 天ぷら
  • タンポポ酒
基本的に葉っぱと同じように食べることができます。ただ、たんぽぽ酒を作成する場合は、たんぽぽの花をお酒に漬けてから3ヶ月程待つ必要があります。すぐに飲めないですが、ちょっとした楽しみとしてたんぽぽ酒を造るのもおすすめです。 また、たんぽぽの花びらを使ったクッキーも作れます。花びらは苦味が強いので、甘く調理できるクッキーは食べやすいですよ。

根っこの調理:タンポポコーヒー、きんぴら、炒め物、味噌漬け、かき揚げなど

たんぽぽの根っこを食べる場合は、以下の調理方法がおすすめです。
  • たんぽぽコーヒー
  • きんぴら
  • 炒め物
  • 味噌漬け
  • かき揚げ
有名なのは『たんぽぽコーヒー』ですね。実際にたんぽぽコーヒーは商品として発売されているので、味は保証されています。ただ、自然乾燥させる必要があるため、やや時間が必要なのが難点です。 詳しいレシピが知りたい方は「たんぽぽ レシピ」と検索してみてください。さまざまなレシピが公開されていますよ。 たんぽぽ部位に関係なく油との相性が良いため『かき揚げ』や『炒め物』で食べるのがおすすめです。

タンポポを食べる際の苦みを抜く下ごしらえ

たんぽぽを食べる際は苦みを抜くアク抜きをしましょう。苦みの抜き方が分からなくても詳しく解説するので安心してくださいね。詳しく見ていきましょう。

塩を一つまみ入れた熱湯で5分茹で、水に約7分さらす

たんぽぽのアクを抜く際は、沸騰した鍋に塩をひとつまみ入れ5分茹でた後、7分程度水にさらします。難しいポイントはありませんが、塩分の入れ過ぎと茹ですぎに注意してください。塩分関しては『ひとつまみ』を遵守しましょう。茹で過ぎは、食感を損なうのでタイマーなどを設置してなるべく厳密に時間を計るのがおすすめです。

試食しながら苦みが抜けるまで水を変える

試食を繰り返しながら苦みが抜けるまで水を変えましょう。たんぽぽによっては苦みが抜けにくい株も存在します。そのため「前回は7分で苦みが抜けたから7分でいいや」と試食しないで決めてしまうと「今回のたんぽぽ苦い...」と後悔する可能性も十分あり得ます。 なので、しっかりと苦みが抜けるように試食しながら水替えをおこなっていきましょう。

タンポポを与えてもいい動物と与える際の注意

たんぽぽは人間だけでなく、動物にも与えても良い植物です。ですが、いくら植物だからといって、与えすぎは良くありません。では、どのような点に注意してたんぽぽを与えればいいのか詳しく見ていきましょう。

うさぎ

最初に、家庭でも飼育が可能な『うさぎ』にたんぽぽを与える場合の注意点を解説します。

基本的に全草与えても問題ないが、適量以上与えることは避ける

うさぎにたんぽぽを与える場合は全草を与えても問題ありません。ですが、適量以上のたんぽぽを与えるのは避けましょう。目安は1日最大で3本程度です。詳しくは後述しますが、老いうさぎや結石を持ちのうさぎにさんぽぽを与えるのは避けたほうが無難です。

結石を持つうさぎや老いうさぎは摂取を控えさせる

結石持ちうさぎや老いうさぎはたんぽぽを食べさせるのは避けたほうが無難です。たんぽぽはカルシウムや鉄分・シュウ酸が豊富に含まれているからです。とくにシュウ酸は取り過ぎは健康なうさぎが、結石持ちになる可能性もあるので、与える量は1日3本程度に抑えましょう。

もたんぽぽを食べることがあります。便秘解消のため草を食べる猫ですが、たんぽぽを与える際はどのようなことに注意すればいいのか見ていきましょう。

葉や花に苦みがあるため好まない猫も多い

猫は基本的にたんぽぽを好んで食べません。人間が食べても苦味を感じるほどなので、苦味が嫌いな猫はたんぽぽを好んで食べません。そのため、無理にたんぽぽを摂取させる必要はないでしょう。

タンポポにアレルギーがある猫もいるため注意が必要

猫のなかにはたんぽぽアレルギーをもつ猫もいるため注意が必要です。猫がこのんでたんぽぽを食べることは少ないので、アレルギーを考慮するならたんぽぽに近づけさせないのが重要といえるでしょう。

家庭で馬も飼っている方は稀ですが、もたんぽぽを食べる動物です。では、馬の場合どのようなことに注意すればいいのか見ていきましょう。

牧草としてタンポポが生えていることが多く食べる馬も良く見られる

前提として、馬は牧草として生えているたんぽぽを食べる個体も多いです。馬の飼育場は広いため、たんぽぽが生えていて何ら不思議ではありません。そのため、たんぽぽを与える際に特別注意することは少ないといえるでしょう。

食べすぎはおなかを壊す原因になる為注意が必要

日頃からたんぽぽを食べている可能性が高い馬です。しかし、たんぽぽの食べ過ぎはお腹を壊す原因になるため注意が必要。あくまでも『食べ過ぎ』が危険なだけです。例えば、馬に与える餌の半分をたんぽぽにするなど極端なことをしなければ平気です。そのため、あまり難しく考える必要はないでしょう。

ハムスター

最後に紹介する動物はハムスターです。ハムスターにたんぽぽをを与えるイメージはありませんが、ハムスターはたんぽぽを食べます。では、ハムスターにたんぽぽを与える際の注意点を確認していきましょう。

花や根っこ、茎は苦みが強いため、葉っぱだけ与えよう

ハムスターにたんぽぽを与える場合は、苦みの強い花や根っこ・茎は避けて葉っぱだけを与えましょう。苦みの強い部分はハムスターは避けるようで、嗜好性がよくありません。そのため、たんぽぽを与える場合は葉っぱだけを与えましょう。

多くても葉っぱ一枚まで与えるのが目安

ハムスターにたんぽぽを与える場合は多くても、1日1枚までにしましょう。ハムスターは体が小さいので、少量のたんぽぽでもお腹を壊す可能性があります。そのため、たんぽぽを与えるならオヤツ感覚で1日1枚がベストですよ。

タンポポの採取方法

最後にたんぽぽの採取方法を紹介します。採取方法は難しくないのでぜひ、たんぽぽを採取して食べてみてくださいね。

採取時期は1年中だが、12から4月が苦みがなく食べやすい

たんぽぽの採取時期は基本的に1年中です。しかし、たんぽぽは時期によって苦みが強いことがあります。そのため、ベストな採取時期は12月~4月の苦みが少ない時期がおすすめ。4月の春先なら花も採取できるの、たんぽぽ酒を造りたい方は特におすすめです。

小刀などで根の際から切り取る

たんぽぽは小刀などの小さな刃物で根っこの際から切り取ります。難しいポイントはありませんが2点だけ注意があるので、詳しく見ていきましょう。

刃物で切り取る際白い汁が出る

たんぽぽを刃物で切り取ると白い汁がでます。この白い汁は『乳液(ラテックス)』と呼ばれています。たんぽぽから白い液が出るのは正常なことなので、あまり気になくても大丈夫ですよ。

手袋を用意しておくとよい

たんぽぽを採取するときは手袋を用意しておくのがおすすめです。なぜなら、たんぽぽの乳液は、肌荒れやかぶれなどの症状がでる可能性があるからです。そのため、手に乳液が付くのを防ぐために手袋を用意しておくとよいでしょう。

タンポポは食べられる?!調理方法から食べる際の注意点までのまとめ

本記事ではたんぽぽの可食性について解説しました。たんぽぽは日本ではメジャーではありませんが、ドイツやフランスなどの欧州地方・中国などでは習慣的に食べらている野草でしたね。採取も簡単で、小さな刃物で簡単に採取が可能です。 本記事のポイントは以下の通りです。
  • たんぽぽはキク科の多年草
  • たんぽぽは全草(株すべて)が食べられる
  • 動物に与える場合は量を加減する必要がある
たんぽぽは私たちの身近に生えている植物です。花は黄色く可愛らしく、綿毛を飛ばして遊んだ方も多いでしょう。 ですが、たんぽぽは鑑賞だけでなく、食してもたんぽぽは楽しめます。やや苦みのある大人の味ですが、調理も簡単で手軽に味わえますよ。まだ、たんぽぽを食べたことが無い方は、本記事をきっかけにたんぽぽを食べてみてはいかがでしょうか。