ハナミズキの実は食べられる?特徴から活用術まで解説!

ハナミズキの実は食べられる?特徴から活用術まで解説!
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目次

春に白やピンクの美しい花を咲かせるハナミズキですが、秋には紅葉とともに真っ赤な実をつけて人々の目を楽しませてくれます。つやつやして可愛らしいハナミズキの実は、植木としてはもちろん、様々な形でインテリアとして飾られているのもよく目にします。お庭やお部屋を明るく彩ってくれるハナミズキの実を、お家に取り入れたいと考えている方も多いのではないでしょうか。しかし、身近に置くものはその特徴や毒性の有無などいろいろと気になりますよね。小さなお子さんやペットなど動物と一緒に暮らしていると特に不安だと思います。 そこでこの記事では、
  • ハナミズキってどんな植物?
  • ハナミズキの実がつく時期
  • ハナミズキの実の特徴
  • ハナミズキの実は食べられる?
  • ハナミズキの実から種を採取して育てる方法
  • ハナミズキの実がならないのはなぜ?
上記について詳しく解説していきます。この記事を最後まで読んで頂ければ、ハナミズキの実の特徴や毒性について分かります。また実がなる時期はいつなのかや、実から種を採取する方法もご紹介していきます。これからハナミズキをお迎えしようか迷っている方の参考にして頂けたら幸いです。

ハナミズキはどのような植物?

最初にハナミズキとはどのような特徴を持った植物なのか、基本情報や花言葉とともにご紹介していきます。

ハナミズキは、春に白やピンクの花を咲かせる樹木

ハナミズキは、春の4月~5月にかけて白やピンクの美しい花を咲かせます。花色は品種によって異なります。一般的に花として鑑賞されている部分は、実は本来の花弁ではなく「総苞片」と呼ばれる花の付け根の葉です。実際の花弁のサイズはとても小さく、総苞の中央部にあり黄緑色をしています。

ハナミズキの基本情報

ハナミズキの基本情報を以下にまとめました。
科・属名 ミズキ科・サンシュユ属
原産地 北アメリカ
開花時期 4月~5月
花の色 白、赤、ピンク
別名 アメリカヤマボウシ
ハナミズキは北アメリカ原産のミズキ科サンシュユ属の落葉樹です。品種が豊富で、なかには日本生まれのものも存在します。日本では桜が終わるころの4月~5月に花の見頃を迎え、比較的開花期が長いのでじっくり観賞を楽しむことが可能です。樹高は10m前後で見栄えが良く、街路樹や庭木として人気がありさまざまな場所で栽培されていますね。見た目がヤマボウシによく似ていることから「アメリカヤマボウシ」とも呼ばれています。ヤマボウシの樹皮がうろこ状なのに対して、ハナミズキの樹皮は網目状にひび割れており見分けるポイントになっています。

ハナミズキの花言葉は、「返礼」「永続性」「華やかな愛」

植物にはその特徴や見た目から連想される花言葉が付けられていますが、ハナミズキは「返礼」「永続性」「華やかな愛」という花言葉を持っています。「返礼」は明治時代、当時の東京市長であった尾崎行雄氏がアメリカ・ワシントン市の親日家に桜の苗木を贈った際の返礼品としてハナミズキが贈られたことが由来しています。「永続性」はハナミズキが丈夫な性質でまっすぐと伸び、成長速度がゆっくりであることが由来と言われています。また、色鮮やかで美しい花姿から「華やかな愛」と付けられたそうです。

ハナミズキの実がなるのはいつ?

ハナミズキの特徴が分かったことろで、ここからは実がなる時期はいつなのか見ていきましょう。

ハナミズキの実がつくのは秋の10月下旬から11月下旬

ハナミズキは秋の10月下旬~11月下旬になるとたくさんの実がつきます。ハナミズキの実はヒヨドリやムクドリなどの鳥達の好物で、実のつく時期には自然といろいろな鳥が食べにやってきます。赤い実がいくつかまとまっている様子やついばむ鳥の姿が可愛らしく、写真素材としてもよく見かけます。

同時期には、ハナミズキの葉も赤く色づく

ハナミズキの実がつくのは紅葉の時期でもあるので、ちょうど同じタイミングで葉も赤く色づいてきます。真っ赤な実とともに葉色が次第に赤く染まっていく過程が美しく、その風景で季節の移ろいを楽しむことができます。

ハナミズキの実の特徴

次にハナミズキの実には、どのような特徴があるのか見ていきましょう。見た目やつき方についてまとめました。

ハナミズキの果実は赤く、表面がつやつやしているのが特徴

特徴的で見た目の可愛らしいハナミズキの果実の中には、種が入っています。

実の大きさは1センチ程度

果実は楕円の形をしており、大きさは1センチ程度です。鮮やかな赤色でつややかな見た目が、まるでルビーのようだと宝石に例えられることも珍しくありません。その美しさからインターネット上でも多くの写真素材が扱われています。

種が2粒入っている

1センチほどの実の中には種が2粒入っています。この種は実が熟した後採取し、発芽させて育てることが可能です。お家でハナミズキを増やしたい方は、この種をきれいにして取っておきましょう。種の採取から種まきまでの手順や方法は、後にご紹介しておりますので参考にしてください。

一つが単体でつくのではなく、4・5個まとまってつく

ハナミズキの果実は、4・5個がひとまとまりになってつくのが特徴的です。樹全面にたくさんの実がつく時期は実も葉も真っ赤になるので、花の時期とはまた違った美しさを観賞することができます。

ハナミズキの実は食べられる?

鳥たちが好んで食べるハナミズキの実ですが、私たち人間は食べられるのでしょうか。ここからは、ハナミズキの実の毒性の有無について解説していきます。

ハナミズキの実は食べることができない

色艶が良く一見美味しそうに見えるかもしれませんが、ハナミズキの実は食べることができないので要注意です。

有毒成分は判明していないものの食べると中毒を起こす可能性がある

ハナミズキの実に現時点で有毒成分は判明していません。しかし、食べるとお腹が痛くなるなどの中毒症状があらわれることがあります。小さなお子さんがいるご家庭では、誤って口に入れることが無いように気を付ける必要があります。

ハナミズキに似たヤマボウシの実は、ジャムなどの食べ方で食べることができる

ハナミズキと間違われることもあるヤマボウシの実は甘みが強く、ジャムなどの食べ方で扱われることもあります。花と葉がよく似ている両者ですが、果実は全く異なる形状です。ハナミズキの実が赤くつやつやしているのに対して、ヤマボウシはオレンジ色の球形で表面がトゲトゲしているので果実で見分けるようにしましょう。

ハナミズキの実をペットが食べてしまったら獣医に相談しよう

人間が口にすると有害なハナミズキの実ですが、犬などのペットにも危険であることが分かっています。

犬が口に含むと口内炎を起こす可能性がある

ハナミズキの実を犬が誤って口に入れてしまうと、口内炎を引き起こす恐れがあります。また、葉っぱに触れたら皮膚がかぶれてしまったという報告もあるそうです。直接命に関わるような毒性があるわけではありませんが、接触を避けるように注意が必要です。

ペットの散歩道には注意

街路樹として人気のハナミズキは、公園や広場にも多く植えられています。心配な方は、普段のお散歩ルートにハナミズキが咲いていないか確認しておくことをおすすめします。特に拾い食いをしてしまうワンちゃんの場合は、ルートを変更することも必要でしょう。

ハナミズキの実から種を採取してまいてみよう

先ほどお話しした通り、ハナミズキは実の中の種を採取して種まきで増やすことができます。ここでは種の採取の方法から植え方までのポイントをご紹介していきますので、興味のある方は参考にしてください。

ピンセットを利用して実から種を取り出す

まずはハナミズキの実を採取して、種を取り出す作業からです。葉が落ちると実が目立つため、鳥に食べられてしまう前に採取しておきましょう。

種の大きさは8ミリ程度

ハナミズキの種の大きさは8ミリ程度です。果実が多くないので、実のサイズとさほど変わりません。もともと果実が4・5個まとまっているため、それほど手間がかからず簡単に種を採取できるでしょう。実は高い所にあるので、脚立などが必要です。収穫の際は十分に気をつけて行ってください。

果実には発芽を抑制する成分がある為、きれいに取り除こう

実から種を取り出しますが、この時きれいに取り除くことが重要なポイントです。果実には発芽を抑制する成分があるため、種に実が付いたままだとうまく育たない可能性があります。作業時は手が汚れるので、ピンセットを使って実が残らないようにきれいにしましょう。

発芽率を良くするため、実から取り出した種を水につける

種が採取できたら、種まきの準備をします。発芽率を良くするためのポイントや種を植える手順などをまとめました。

種は2から3日程度水につけるとよい

小さな容器を準備し、採取してきれいにした種を数日間水につけたっぷり水分を含ませます。発芽率を良くするために2~3日間水に浸けるのが理想的ですが、難しい場合は少なくとも1日以上はつけるようにしましょう。

水に浮く種は実生しないことが多い

水につけると浮いてくる種がありますが、これは実生しない可能性が高いです。しかし、中には3日前後水につけていると沈んでくる種もあります。浮いた種はすぐに処分せずに、数日間は様子を見るようにしましょう。

種床に種を植える

種床に種を植える手順は以下の通りです。今回は実生してからもしばらく育てられるように駄温鉢を使用していますが、用土が入れられる容器であれば問題なく使えます。
  1. 駄温鉢などを用意して、鉢底ネットを敷き鉢底石を1cm程入れます。
  2. 種まき専用の用土か、小粒の赤玉土を鉢の高さ6分目まで入れます。
  3. 水につけたハナミズキの種をピンセットを使って種床に均等にまきます。
  4. 種の上から用土を1.5cm程かぶせます。
  5. たっぷりの水を与え、用土が乾かないように明るい日陰で管理します。

ハナミズキの実がならない?実がみられない原因

ハナミズキを育てていると、花は咲くけれど実がならないことがあります。ここからは、実が見られない場合に考えられる原因についてご紹介していきます。

乾燥状態に陥り、実が膨れずに落ちているから

ハナミズキは基本的に乾燥に強い性質を持っていますが、花が終わった後に極度の乾燥状態が続くと実が成長しないことがあります。そのため梅雨の時期に雨が少なく、乾燥気味の場合は注意が必要です。実が膨れずに落ちてしまうため、乾燥が気になったら水やりをして対策しましょう。

鳥が実を食べているから

先ほどもお話しした通り、ハナミズキの実は鳥の好物として知られています。実がならないのではなく、鳥に食べられて見られない場合もあります。

ハトやツグミ、ムクドリ等様々な鳥が好み、実をつけてすぐに食べられることが多い

真っ赤に熟したハナミズキの実は、鳥たちの大好物です。ハトやツグミの他に、ムクドリなど様々な鳥を引き寄せます。実をつけてすぐのタイミングで食べられてしまうことも多く、こちらが見つける前に無くなってしまっている可能性もありますのでよく観察してみてください。

食べられた実は、種がふんに交じって排泄され、散布する

鳥に食べられた実は、種のみがふんに交じって排泄されます。注意深く見ていると秋口には、電柱や木々の根元などにたくさんの種が落ちているのが確認できます。ハナミズキは、鳥たちに実を食べてもらい色々な場所に散布することで自然に繁殖する生存戦略を持った植物なのです。

ハナミズキの実を使ったハンドメイドもおすすめ

ハナミズキの色鮮やかな実は、ハンドメイド作品にも多く取り入れられています。インテリアにもぴったりなので、興味のある方は是非チャレンジしてみてください。

ドライフラワー

ドライフラワーにハナミズキの実を使うと、一気に秋らしくなるのでおすすめです。枝ものと相性が良く、ドライフラワーのアクセントになってくれます。シリカゲルに埋めるだけで簡単に乾燥させることができますよ。

リース

ハナミズキの実を使ったリースも素敵です。クリスマスリースなどにもよく見かけますね。ベースがシンプルなリースでも、赤色の可愛らしい実を加えるだけで華やかな印象に仕上がります。作業の際は枝が折れやすいので注意しましょう。

ハナミズキの真っ赤な実はインテリアとしても映える

真っ赤で可愛らしいハナミズキの実は、さまざまなインテリアとして空間に彩りを加えています。ご紹介したドライフラワーなどの他にも、花瓶や木製のボウルに飾るだけでも見栄えの良い素敵なインテリアになります。季節を感じられるハナミズキの実を使って、是非ハンドメイドを楽しんでくださいね。

ハナミズキの実は食べられる?実の特徴から活用術まで解説!のまとめ

ハナミズキの実について詳しく解説してきました。 本記事の内容は、
  • 北アメリカ原産のミズキ科サンシュユ属の落葉樹で、春にピンクや白の花を咲かせる
  • 秋の10月下旬~11月下旬にたくさんの実をつける
  • つやつやした赤い実が4・5個まとまってつくのが特徴
  • 実に有毒成分は確認されていないが、口にすると中毒症状を起こす恐れがあるので食べられない
  • 実が残らないようにピンセットを使ってきれいにした種は、発芽率を良くするため2~3日水につけたあと種床にまく
  • 乾燥状態が続くと実が膨らまず落ちてしまったり、実がついてすぐに鳥に食べられてしまったりすると、実が見られないことがある
ハナミズキは一年を通して観賞を楽しむことができる植物で、涼しくなると真っ赤な実をつけて秋の風景を運んでくれます。可愛らしい姿をした果実ですが、誤って口にすると中毒症状を起こすことがありますので注意が必要です。また鳥は好んで食べますが、犬などの動物は口内炎などの原因になるので接触しないように気を付けましょう。実の中の種は採取してハナミズキを栽培することができるので、気になる方は是非チャレンジしてみてくださいね。 東京寿園では他にも植物に関するたくさんの記事をご用意しております。植物の育て方や気になることがあれば、是非参考にしてください。最後までお読みいただきありがとうございました。